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8/30【全日本】UTAMARO意地の奮戦もTAJIRIがV4でエール? 「多角的に考え始めたら結構な選手になれる」

『2020 SUMMER ACTION SERIES 2』東京・後楽園ホール(2020年8月30日)
オーストリアEWAインターコンチネンタル選手権試合 ○TAJIRIvsUTAMARO×

 TAJIRIが奮闘したUTAMAROを退け、オーストリアEWAインターコンチネンタル王座を防衛。「いろんなことを多角的に考え始めたら結構な選手になれると思う」と評し、かつての弟子にエールと受け取れる言葉を送った。

 UTAMAROとのオーストリア王座V4戦を迎えたTAJIRIはかつての弟子であるUTAMAROを酷評してきたが、これが火をつけたか、UTAMAROが猛アタックで迫った。入場直後にTAJIRIを襲撃し、ドロップキックで先制。飛びつき三角絞めで絡みつき、TAJIRIが場外で間を取ろうとしてもスライディングキックを見舞ってひと息つく間も与えない。その後もダイアモンドカッターで叩きつけてから再び三角絞めで絞め上げるなど攻め立てた。

 するとTAJIRIはUTAMAROをバックステージに連行。グリーンミストを噴射したか、UTAMAROの顔面を緑に染めた。が、これもUTAMAROの反骨心を刺激したか、若手時代から得意とするバックドロップを敢行して逆襲。ラリアットを連打すると3度目となる三角絞めでギブアップを迫ったが、最後はTAJIRIのバズソーキックを食らって3カウントを聞いた。

 TAJIRIがUTAMAROに手を焼きながらもオーストリア王座V4に成功した。試合後は、戦前の酷評とは正反対の言葉を連発。「あんなの8分、10分やったらいかれちゃいますよ。バックドロップで叩きつけられた時、踏ん張ったのにフワっと上げられた。これはやばいと思った。蹴りで崩していくしかなかったですね。結構、手強かったです」と苦戦を強調したうえで、「あいつが自分の資質を本当に考えて認識して、それに沿ったレスラーになれるようになったら凄い器だと思ってるんですよ実は」、「俺はどうやったらかっこよくみえるかなだけじゃなくて、いろんなことを多角的に考え始めたら結構な選手になれると思う」とUTAMAROのポテンシャルを評価した。

 そこには「かつて縁があった人間なんで頑張ってほしいなと思うわけです」、「自分の考えた道で、この業界で頑張って、富と名声を得て頑張ってくれりゃいい」との思いがあり、まるでかつての愛弟子にエールを送っているかのようだった。

【試合後のTAJIRI】
▼TAJIRI「かつてね、ほんのちょっとの期間とはいえ、教えたことのある人間なんで。いろいろ言ってきましたけど、ホントのところを言うと、あいつが自分の資質を本当に考えて認識して、それに沿ったレスラーになれるようになったら凄い器だと思ってるんですよ実は。今日はかっこつけたこと何もしなかったじゃないですか。凄ぇ強いの、そんなの知ってるんですよ。今回いろいろやり取りがありましたが、かつて縁があった人間なんで頑張ってほしいなと思うわけです。けど、ホントにああいうホントのきれいな飾りとか、そういうのを考えず、相手を悪いことして俺は叩きのめしてのし上がっていくレスラーになるんだって決意したら凄い素材だとホントに俺は思っています実は。本人がそれでもそうじゃねぇよ、おめぇの思った色に染まってたまるか。それでもいいんですよ全然。なら自分の考えた道で、この業界で頑張って、富と名声を得て頑張ってくれりゃいいなと思いました」

――短時間決着だったが、物足りない?

▼TAJIRI「そんなことないですね。長くなればなるほど、やばいですよ、あんなの。あんなの8分、10分やったらいかれちゃいますよ。バックドロップで叩きつけられた時、踏ん張ったのにフワっと上げられた。これはやばいと思った。蹴りで崩していくしかなかったですね。結構、手強かったです。ホントに正直。それだけだと思いますね。いろいろあいつが考え始めたら、俺はどうやったらかっこよくみえるかなだけじゃなくて、いろんなことを多角的に考え始めたら結構な選手になれると思うんだけど」

【UTAMAROの話】「負けた? 負けたか。TAJIRIは何て言ってた? (多角的に考えたら結構な選手になると)だったらさ、だったらさ、もう一回やらせろよ。当分、オーストリアには行けねぇだろ。ビザも取れねぇだろうしよ。だったら、しばらくまだあのベルト、日本にあるんだろ。もう一回だ、もう一回。そして、ツイッターももう一回だ。まだまだやるぞ。俺からのラブレターだ」

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