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10/11【新日本】棚橋痛恨4敗目で自力V消滅も「最後まで全力」誓う 後藤は3連勝で白星先行

『レックPresents G1 CLIMAX 30』愛知県体育館(ドルフィンズアリーナ/名古屋)(2020年10月11日)
「G1 CLIMAX 30」Bブロック公式戦 ○後藤洋央紀vs棚橋弘至×

 棚橋がG1・Bブロック公式戦で後藤に敗れ、痛恨の4敗目。自力優勝が消滅し、ブロック突破は絶望的となったが、「最後まで全力…いつだってそうでしょ」と誓った。一方、後藤は3連勝を飾り、今G1で初めて白星を先行させて望みを繋いだ。

 ともに優勝経験のある棚橋と後藤は3年前のG1公式戦以来の一騎打ち。どちらも3勝3敗で並んでおり、生き残りを懸けた一戦となった。

 棚橋は3連勝で急浮上したものの、10・8岡山でEVILに敗戦したばかり。昨日でデビュー21周年を迎えたばかりの逸材は、再び連勝街道を突き進むべく、序盤から後藤の左ヒザに一点集中攻撃を浴びせた。インディアンデスロックで絞め上げると、後藤がバックドロップや串刺しラリアット、ブルドッキングヘッドロックで挽回しても、ドラゴンスクリュー連発で鎮圧。ロープを挟んだ状態でも繰り出すと、テキサスクローバーホールドを仕掛けた。

 極まる前にロープに逃れた後藤は牛殺しで逆転するも、左ヒザにさらなるダメージを負って苦もん。懸命に立ち上がり、感情むき出しでエルボー合戦を繰り広げると、棚橋のビンタをガードして、ラリアットをぶち込んだものの、GTRは決まらない。スキを突いた棚橋はツイスト&シャウトで流れを変えると、延髄ラリアットに被弾しても止まらず、スリングブレイドがさく裂。7年前のG1公式戦で荒武者のアゴを砕いたビンタからハイフライフローを狙ってコーナーに上がった。

 しかし、気付いた後藤が雪崩式牛殺しを敢行すると、流れは荒武者へ。棚橋の全体重がヒザにかかったため、後藤は悲鳴を上げるが、それでも痛む左足でミドルキックを発射。苦しい展開を強いられた棚橋は粘りを発揮するも、リバースGTRを食らうと失速してしまう。最後の望みをかけて、正調GTRをサムソンクラッチで切り返したものの、肩を上げた後藤が強引にGTRを繰り出すと、棚橋は3カウントを聞くしかなかった。

 奮闘空しく棚橋が痛恨の4敗目。2敗で首位に並ぶ内藤とEVILの両方に敗れているだけに、ブロック突破は絶望的に。逸材はコメントブースで倒れ込んで意気消沈し、「この5年で、コンディションは一番よかった。でも、結果につながらなかった。返せると思った技が返せない…。受けきると覚悟した技が、覚悟が足りない…」と沈痛な表情を浮かべるばかり。「アジャストが必要なのかもしんないけど、それが苦手なんだよね。全部、ボリューム最大にしちゃうというか、全力でないといきていけないからさ!」と反省まで口にしたものの、最後は自力で立ち上がり、「大丈夫。最後まで全力…いつだってそうでしょ」と改めて誓った。次戦の10・14横浜はSANADAと対戦する。

 一方、3連勝を飾り、このG1で初めて白星先行となった後藤は、左足を引きずりながらも「今まで散々『奇跡を信じる』って言ってきたけどさ、今日のこの勝利は奇跡でもなんでもない。実力だ。今日も俺は生き残った」と強調し、「こうなりゃ、あと2戦、最高のフィナーレを見せてやるよ」とさらなる連勝を予告した。

 右肩に続き、この日は左ヒザも攻められ、満身創痍の荒武者だが、「今まで散々ね、崖っぷちを生き残ってきてるんだよ。生きてさえいれば、なんとでもなる。なんとでもなるっていうことを、今回証明してやるよ。勝とうが負けようが、俺の生き様を、俺の全てを、リングで見せればいいんですよ」と悲壮な決意を吐露。10・14横浜では首位タイに立つEVILと激突するが、暗黒の王を首位から引きずり下ろし、両国3連戦に望みを繋ぐ構えだ。

【試合後の後藤】
▼後藤「(※足を引きずりながら引き揚げてくる)今まで散々、『奇跡を信じる』って言ってきたけどさ、今日のこの勝利は奇跡でもなんでもない。実力だ。今日も俺は生き残った。こうなりゃあと2戦、最高のフィナーレを見せてやるよ」

――土壇場、崖っぷちで踏みとどまって栄冠を手にするというのは(後藤選手の)真骨頂では?

▼後藤「まあ、真骨頂っていうか、今まで散々ね、崖っぷちを生き残ってきてるんだよ。生きてさえいれば、何とでもなる。何とでもなるってことを今回証明してやるよ。勝とうが負けようが、俺の生きざまを、俺のすべてをリングで見せればいいんですよ」

【棚橋の話】「(※『ああ……』とうめき声を上げながらコメントスペースにたどり着くや、崩れ落ちるようにフロアに両ヒザを着き、そのままうつ伏せに顔を埋める。大きく息を切らせながらもしばらく無言。右手でフロアの2度叩くと顔を上げるが、そのまま仰向けになって言葉を発する)まあ、この5年でコンディションは一番よかった。でも、結果につながらなかった。返せると思ってた技が返せない……。受けきれると覚悟した技が、覚悟が足りない……。はあ、アジャストが必要なのかもしんないけど、それ苦手なんだよね。全部、ボリューム最大にしちゃうというか、全力でないと生きていけないからさあ! (※立ち上がりながら)大丈夫。最後まで全力……いつだってそうでしょ」

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