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11/9【リアルジャパン】S・タイガーが8ヶ月ぶり有観客で耕平撃破 12・17後楽園で藤田に挑戦へ

『初代タイガーマスク ストロングスタイルプロレスVol.7』東京・神田明神ホール(2020年11月9日)
○スーパー・タイガーvs佐藤耕平×

 S・タイガーが8ヶ月ぶりの有観客大会で耕平を撃破。藤田和之の持つレジェンド王座挑戦を表明し、舞台を12・17後楽園に指定した。

 現在、レジェンド王座は藤田が保持しており、S・タイガーは春から至宝奪還を目指していた。3・19後楽園ではタッグマッチながら藤田に惨敗したものの、6・26TVマッチでは王者の前で再起に成功。師匠である初代タイガーマスクが病気と戦う中、留守を守る自分が奮起しなければと「必ずタイトルを取り返してやる」と誓いを立てていた。

 今宵はリアルジャパンにとって8ヶ月ぶりの有観客大会。藤田に再び挑むための関門として、自ら望んで実力者・耕平とメインイベントで一騎打ちを行った。序盤から積極姿勢を見せたS・タイガーは耕平の土手っ腹にミドルキックを連射して先制。さらに、左腕に狙いを定めてアームロックやキーロックに捕獲して自分のリズムを掴む。

 耕平も強烈なエルボーを唸らせ、バチーン!と胸板を何度も張ると、スリーパーで長時間絞め上げて逆襲。一転して、S・タイガーはギブアップ寸前まで追い詰められた。それでも観客の手拍子を受けると奮起。カウンターのミドルキックを皮切りに、蹴りのコンビネーションで畳みかけ、ローリングソバットも火を吹くと、序盤で痛めつけた左腕攻めを再開した。

 耕平もキチンシンクで流れを押しとどめ、ファルコンアローやパイルドライバーと強烈な大技で猛攻。厳しい波状攻撃を受けて、もはやこれまでかと思われたが、ホームリングのメインで沈むわけにはいかない。必死に肩を上げたS・タイガーは耕平のエルボーをかいくぐり、スクリューハイキックを一閃。ジャーマンを狙う耕平の左腕を絡め取り、チキンウイングフェイスロックに移行すると、胴締め式に持ち込んで一気にギブアップを奪い取った。

 S・タイガーが接戦をものにして耕平に勝利。通算成績も2勝1敗と勝ち越しに持ち込んだ。試合後、耕平と握手を交わして健闘を称え合うと、S・タイガーは観客の前で藤田の名前を口にした。「佐藤耕平、本当に厳しいストロングスタイルを持っている数少ないレスラーです。今回、その男の中の男を倒した以上、ここで挑まなければいけない相手…皆さん、わかりますよね? 我々のベルトを持ち帰った野獣! 藤田和之! 12月、後楽園ホールで必ず倒してやるから待ってろよ!」とタイトルマッチの舞台を12・17後楽園に指定したうえで宣戦布告した。

 「2月の公開練習で覚悟決めていたのに、ああいう3月の結果。そして、コロナに入って、戦う場所を失って。それでも諦めずにトレーニングをし、そして6月に無観客でもひとつ形を残して、また有観客で今回、最強の敵を迎えて、ギリギリでも勝つことができた。今、ここで挑戦しなかったら、プロレスなんて辞めたほうがいいんじゃないかと」。不退転の決意をにじませたS・タイガーは、「でも、勝つ自信はありますので。またこれから他の団体さんでも試合があります。タイトルマッチもありますし、我々のストロングスタイルを追求し、形にするまで諦めずに戦っていきます」と至宝奪還に向けて前を向いた。


【試合後のS・タイガー】
――耕平戦を振り返ると?

▼S・タイガー「橋本真也の意志を継ぐ男であって、いろんなプロレスのジャンルの中でも、ストロングスタイルの表現、そして強さを兼ね備えた素晴らしい選手でした。本当に紙一重で。あの2発、今までも食らってましたけど、ここまで綺麗なのは…、ただ、止まれない。厳しいコロナ禍の状況でも、プロレスを通して何を見せられるか。我々がトレーニングだけではなく、人間力を磨いてきたその形をこのリングで出す。そして、結果を皆様に示す。その一心で勝つことができました」

――試合後、改めて藤田選手に挑戦表明したが?

▼S・タイガー「昨年から好き放題やられ、今年も3月までは辞めようかなと思うぐらい…。2月の公開練習で覚悟決めていたのに、ああいう3月の結果。そして、コロナに入って、戦う場所を失って。それでも諦めずにトレーニングをし、そして6月に無観客でもひとつ形を残して。また、有観客で今回、最強の敵を迎えて、ギリギリでも勝つことができたので。今、ここで挑戦しなかったら、プロレスなんて辞めたほうがいいんじゃないかと。でも、勝つ自信はありますので。またこれから他の団体さんでも試合があります。タイトルマッチもありますし、我々のストロングスタイルを追求し、形にするまで諦めずに戦っていきます」

――佐山さんからは「来年はS・タイガーの年に」という言葉があったが、それについては?

▼S・タイガー「それはありがたいことですし、今は初代タイガーマスクがこういう状況になって、私自身もまだまだ不甲斐なさが…。もっともっと楽をさせてあげられればと、常に自分自身も追い求めていた部分があって。ここに来て、新たな仲間も少しずつ入ってきて、固まってくるのが来年からだと僕自身も思っています。そのうえで、しっかり形を残したいです」

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