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1/30【新日本】棚橋が鷹木を熱闘撃破で歓喜のNEVER初戴冠も オーカーン襲撃「ベルト献上しろ」

『Road to THE NEW BEGINNING』愛知県体育館(ドルフィンズアリーナ/名古屋)(2021年1月30日)
NEVER無差別級選手権試合 ○棚橋弘至vs鷹木信悟×

 棚橋が35分を超す熱闘の末に鷹木を撃破し、歓喜のNEVER王座初挑戦・初戴冠を成し遂げた。観客も祝福し、最高のエンディングを迎えたが、「愛してま〜す」と叫ぼうとした瞬間、オーカーンが背後から襲撃してタイトル挑戦をアピール。名古屋大会はまさかまさかのバッドエンドとなった。

 新春の1・4東京ドームでオーカーンを下し、エース復権を見据えた棚橋を鷹木が指名。逸材のNEVER王座初挑戦が実現した。前哨戦から肉体でも言葉でも熱い激情をぶつけ合ってきたが、ついに迎えたタイトルマッチは壮絶な戦いになった。

 序盤は棚橋が左ヒザ、鷹木が首に狙いを定めてせめぎ合う展開に。先に仕掛けた棚橋は決死の場外ハイフライフローアタックで名古屋のファンを味方につけたものの、鷹木も掟破りのツイスト&シャウト連発で形勢打開。「なにがエースだ! なにが逸材だ!」と罵声を浴びせて顔面を挑発気味に蹴り上げた。棚橋が怒りをあらわにしても止まらず、左ヒザ裏にスライディングエルボーを一閃。ドラゴンスクリューも決めると、棚橋のヒザをエアギターに見立ててかき鳴らし、パワーボムから変型ヒザ固めに捕獲した。

 後手に回った棚橋だったが、ヒザ攻めにはヒザ攻めで応戦。グラウンド式ドラゴンスクリュー、雪崩式裏ドラゴンスクリューと非情な攻撃を連発し、テキサスクローバーホールドで絞めに絞める。鷹木がギブアップしないとみるや、背中にハイフライフローを投下。仰向けになった王者めがけて連続投下を狙った。しかし、鷹木は間一髪で回避し、痛恨の自爆となる。

 鷹木は猛攻に転じた。コーナーめがけてのジャーマンスープレックス、棚橋得意のドラゴンスープレックス、パンピングボンバー、急角度のMADE IN JAPAN…と怒とうの大技ラッシュに。負けじと棚橋もツイスト&シャウト3連発を皮切りに大技で畳みかけたが、鷹木はハイフライフローアタックをキャッチしてデスバレーボムに繋げる離れ技を披露。場内がヒートアップする中、鷹木式GTR、リングを往復してのパンピングボンバーと一気呵成に攻め立てた。

 鷹木優勢は動かず…そう思われたが、「もうお前なんて終わりだ。NEVER舐めんなよ」という王者の言葉を耳にして、棚橋は激情を爆発させる。真っ向から打撃戦を仕掛けると、こん身のビンタを放ち、泥臭くノーモーション頭突きまでぶち込んだ。NEVER流の戦いに身を投じて好機を掴んだ棚橋は、何度も立ち上がってくる鷹木をドラゴンスープレックス、スリングブレイドで追い詰める。鷹木がカウント1でキックアウトし、パンピングボンバーを振り抜いても、負けじと逸材もカウント1で肩を上げると、場内はさらにヒートアップした。

 2人は対角線のコーナーで立ち上がると、鷹木はパンピングボンバーで突っ込むが、棚橋も珍しいラリアットを真っ向から合わせて相打ちに。ショートレンジのパンピング弾の餌食になるも、ラスト・オブ・ザ・ドラゴンはスリングブレイドで切り返すことに成功。ピンチをチャンスに変えた逸材は、「鷹木!」の絶叫とともにハイフライフローアタックを敢行する。ドラゴンスープレックスを挟んで、懸命にコーナーを懸け上げると、正調ハイフライフローでダイブし、熱戦に終止符を打った。

 35分を超す熱闘を制して棚橋がNEVER初挑戦初戴冠。鷹木と向かい合って再戦を誓い合うと、場内は大きな拍手に包まれた。「皆さん、今日は本当にありがとうございました。こういう状況下で、俺自身が弱気になっている部分がありましたが、今日の対戦相手・鷹木選手に教わりました。プロレスラーはいついかなる時も胸張って前に進んでいきます」とNEVER流の熱い戦いを経て、気持ちを新たにした棚橋は、「名古屋!」の絶叫から、ベルトを手にエアギターを披露。2度のアンコールにも応えると、「また帰ってきますね。じゃあ、最後に名古屋の皆さん…」と愛を叫んで最高のエンディングを迎えるはずだった。

 しかし、いきなりスーツ姿のオーカーンが背後から襲撃。エリミネーターでKOして、すべてをぶち壊しにする。大きな拍手から一転して、静まりかえった場内を見て不敵な笑みを浮かべたオーカーンは「おい、東京ドームだけで終わりだと思ったのか? 棚橋、貴様が帝国の軍門に下るか、引退するまで、何度も何度も何度だって同じ目に合わせてやるよ。わかったか? わかったなら、このNEVERのベルト献上しろ、棚橋!」とNEVER王座挑戦を要求。ベルトを掲げてみせ、まさかのバッドエンドで名古屋大会は幕を閉じた。

 セコンドの肩を借りて歩くのが精一杯の棚橋はノーコメント。一方、オーカーンは「余は全レスラーを処刑し、全ベルトを支配する。リングで言った通りだ。1度だけで終わると思うなよ。次こそ、蹂りんして、処刑してやる!」と予告した。

 久々のシングルメインで勝利を飾り、最高の締めをするはずが、オーカーンにぶち壊されてしまった棚橋。当然、このまま黙っているわけがなく、オーカーン迎撃は確実に。これまでIWGPヘビー級王座やインターコンチネンタル王座で独自の王者像を築いてきた棚橋は、初めて掴んだNEVERのベルトをどうやって自分色に染めていくのか。オーカーン戦が重要な試金石となりそうだ。

【鷹木の話】「(※足を引きずりながらコメントスペースにやって来て、たどり着くとあぐらをかいて)いやぁ、やられたね。見事にやられたな、棚橋弘至。絶対、負けたくない、負けられない一戦だったが…やられたよ。こんなこと言ったら柄じゃねぇかもしれないけど、俺はうれしかったよ。うれしかった。目の雨に凄くて、強い棚橋がいたからな。試合中にもワクワク、ワクワクしたぞ。まだまだ俺も修行足んぇな。まぁ別にこの1試合で負けたからって、落ち込むことねぇよ。言ってんだろ! 俺のNEVERは“NEVER BETTER"! 常に絶好調だ。いやぁ、今日、1月だろ。2021年、あと11ヵ月あるんだ。関係ねぇよ、今日の負けなんか。残り11ヵ月、暴れ龍のごとく! ベルトがあろうがなかろうが戦ってやるよ。(※立ち上がりながら)オイ棚橋、俺は執念深いからよ、リング上で『もう1回やろう』って言ったこと忘れんなよ! 出直しだ!」

【オーカーンの話】「(※両手をポケットに突っ込んだままで)言わなくてもわかんだろ。余は全レスラーを処刑し、全ベルトを支配する。リングで言った通りだ。1度だけで終わると思うなよ。次こそ蹂りんして、処刑してやる!」

※棚橋はノーコメント

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