プロレス・格闘技の情報満載!全日本・ノア公式モバイルサイト

3/5【新日本】タイチと聖地興奮の大激闘 後藤NJC初戦突破「最後まで全力で生き抜く」

『NEW JAPAN CUP 2021』東京・後楽園ホール(2021年3月5日)
「NEW JAPAN CUP 2021」1回戦 ○後藤洋央紀vsタイチ×

 後藤が聖地・後楽園ホールを揺るがす大激闘の末にNEW JAPAN CUP1回戦を突破。9年ぶりの優勝に向けて好発進を遂げた荒武者は「大したことは言えませんが、最後まで全力で生き抜きます!」と決意をあらわにした。

 後藤はNJCで最多となる過去3度の優勝を誇り、かつては“春男"と呼ばれていたが、2012年以降、栄冠から遠ざかっている。最近はシングル戦線ではなく、YOSHI-HASHIと組んでタッグ戦線で活躍してきたが、2・28大阪城大会ではGODに敗れて、IWGPタッグ王座奪取に失敗。気持ちを切り換えて、“春の本場所"に臨んだ。

 1回戦の相手は同じく最近はタッグ戦線での活動が目立っていたタイチ。かつてはNEVER王座を懸けて抗争を繰り広げた両者だが、、2019年のG1でも対戦。この時はタイチが急所蹴りからのタイチ式外道クラッチで勝利にしており、後藤にとっては2年越しの雪辱戦でもあった。

 序盤はタイチの独壇場に。狙ったのは後藤の首。最近多用しているのど輪を皮切りに、鉄柵へのギロチンホイップやカメラ用ケーブルでのチョーク攻撃などで一方的に痛めつける。早くも後藤をリングアウト寸前まで追い詰めると、その後も一点集中攻撃を展開した。

 苦しい時間が続いた後藤だったが、同じくのど輪で果敢に応戦し、追尾式ラリアットを振り抜いて反撃ののろしをあげる。村正からブルドッキングヘッドロックに繋げる得意の連続攻撃を披露。アックスボンバーとラリアットの相打ちが何度も続くと、タイチがジャンピングハイキックで押し切りにかかるが、荒武者の激情は燃え上がるばかり。天翔十字鳳を狙おうとするタイチに突っ込んで串刺しラリアットを浴びせると、牛殺し、裏GTRと大技を連発して好機を掴んだ。

 しかし、タイチも序盤で痛めつけた首狙いでGTRを阻止する。のど輪で動きを封じると、そのままのど輪落としがさく裂。デンジャラスバックドロップ、タイチ式ラストライドと惜しげもなく大技を繰り出して、後藤を攻めに攻めた。ブラックメフィストは防がれたものの、強烈なエルボーでねじ伏せる。

 それでも後藤の闘志は消えない。再度のエルボーをかいくぐると、起死回生の昇天・改で活路。打撃戦に発展しても、抵抗するタイチのアゴをノーモーション頭突きでカチ上げた。粘るタイチもハイキックからタイチ式外道クラッチで押さえ込むが、前戦と同じ轍は踏まものかと、後藤は必死に肩を上げる。そして、天翔十字鳳をキャッチして防ぐと、さらにのど輪も読んで担ぎ上げ、GTWをズバリ。タイチもギリギリで肩を上げたが、後藤は正調GTRで熱戦に終止符を打った。

 熱い試合で聖地・後楽園ホールを沸かせたうえで、タイチを真っ向から撃破した後藤が9年ぶり4度目のNJC制覇に向けて好発進。さすがに精根尽き果てた様子だったが、ぎらついた目でマイクを握った荒武者は、「NEW JAPAN CUP、この俺が優勝します。統一されたベルトもこの俺が巻きます。大したことは言えませんが、最後まで全力で生き抜きます!」とNJC制覇&IWGP世界ヘビー級王座奪取と観客の前で堂々と宣言した。

 2回戦が行われるのは3・13名古屋大会。相手は3・6大田区大会で行われる「オカダ・カズチカvs鷹木信悟」の勝者となるが、後藤は「2回戦の相手、オカダ、上がってこい! IWGP、最後に戦った相手だ」とオカダを指名した。

 2016年2月にオカダに敗れて以降、IWGPヘビー級王座挑戦から遠ざかっていた荒武者は、二冠戦線や統一論争にも絡めず、悔しい思いを募らせていた。「あの時のトラウマを払拭するには、もう一度、ヤツと戦うしかない。そして勝つしかない。必ず、何があっても、生き抜いてみせる!」。5年越しのトラウマを払拭し、その勢いで4度目のNJC制覇まで一気に駆け上がるつもりだ。

【後藤の話】「おーし! 1回戦、生き残ったぞ! 2回戦の相手、オカダ、上がってこい! IWGP、最後に戦った相手だ。あの時のトラウマを払拭するには、もう一度、ヤツと戦うしかない。そして勝つしかない。必ず、何があっても、生き抜いてみせる!」

【タイチの話】「(※しばらく報道陣に背を向けていたが、振り返ると)笑いたきゃ笑えよ。馬鹿にしたきゃ馬鹿にしろよ。俺だけ、何もねぇってか。笑えよ。いいよ、俺だけ何もねぇって、嘲りやがって、馬鹿にしやがって……。チクショーオオオオ!」

プロ格 情報局