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3/14【NOAH】熱闘32分…武藤が清宮連破でGHC初防衛 北宮の襲撃表明に「片っ端からやってやる」

『GREAT VOYAGE 2021 in FUKUOKA』福岡国際センター(2021年3月14日)
GHCヘビー級選手権試合 ○武藤敬司vs清宮海斗×

 武藤が32分を超える熱闘の末に?宮を再び下し、GHCヘビー級王座初防衛に成功した。試合後、北宮が姿を現し、サイトースープレックスで実力行使して挑戦表明。武藤は「片っ端からやってやる」と受けて立つ構えをみせた。

 2・12日本武道館大会で潮崎を下し、GHCヘビー級王座戴冠を果たした武藤が、多くの名勝負を残してきた博多の地でのV1戦で?宮を迎え撃った。両者は昨年の8・10横浜文体大会で激突。敗れた?宮にとっては雪辱戦となったが、武藤が勝負強さを見せつけた。

 序盤は?宮ペースだった。あえて武藤相手にグラウンド戦を仕掛けると、ねちっこくヘッドロックに捕らえる。武藤がドラゴンスクリューを仕掛けても空転させ、足4の字固めはフロントネックロックで切り返して首攻めを展開。あまりのしつこさに武藤は流れを奪えず、汗だくになってスタミナも奪われた。

 足攻めを封じられてしまった武藤は、起死回生のネックスクリューから鬼の左腕攻めで活路。まさかの雪崩式フランケンを敢行して観客を味方につけると、腕ひしぎ逆十字固めやチキンウイングアームロックで絞めに絞めた。

 雪辱を狙う?宮も意地を発揮。花道からダッシュしてリング上の武藤にトップロープ超えウルトラタイガードロップを浴びせると、2・12日本武道館大会でも披露したノーモーション式ジャンピング頭突きを前後から乱射し、ダイブ式でも叩き込んだ。首攻めの総仕上げとばかりにフェイスロックで絞め上げると、タイガースープレックスホールドも火を吹く。

 しかし、武藤は沈まなかった。2・12武道館大会での潮崎戦を再現するかのように、カウンターのフランケンシュタイナーがさく裂。?宮がキックアウトしても、即座に腕ひしぎ逆十字固めで左腕攻めを再開する。?宮がギブアップしないとみるや、シャイニングウィザードを連発し、あえて左腕でのガードを誘って追い討ち。ミサイルキックでも左腕を射抜くと、ドラゴンスクリューやシャイニングウィザードで一気呵成に畳みかけ、最後は腕ひしぎ逆十字固めでギブアップを奪取した。

 腕攻めで30分超えの死闘を制し、GHCヘビー級王座初防衛に成功。完璧な対策を積んできた?宮を昨年の文体に続いて連破し、武藤強しを印象付けた。そんな武藤の前に姿を現したのが、GHCタッグ王座を戴冠して勢いの乗る北宮だ。武藤は武道館で?宮を無視したように、ポーカーフェイスでリングを去ろうとしたが、北宮は背後から襲いかかり、サイトースープレックスでぶん投げて宣戦布告した。

 思わぬ襲撃を受けた武藤だったが、「今日は前半、なかなか?宮に苦戦しましたよ。ただ、なんていうのかな、いいレスリングというか、昔のアメリカのクラシックなスタイル。?宮なんて生まれてないはずなのに、いいレスリングをしてたというか。やってて楽しかったですよ。なんかいい気持ちになれたというか」と30分を超える激闘を制して満足げ。「本当はもう少しベルトを巻きながら、チャンピオンである余韻というか、もう少しゆったりとして、防衛戦とかに臨みたいんだけど、なんかノアは休み暇も与えてくれないというか。これじゃ年取る時間も与えてもらえないからさ」と愚痴りつつも、忙しさを前向きに捉えると、「片っ端から挑戦受けてやりますよ」と北宮の挑戦を受けて立つ構えを見せた。

【試合後の武藤】
▼武藤「やってるうちにね、思い出したよ。この体育館、暑くてね。なかなか息が上がる体育館で、やっているうちに『ああ、そうだったな』って思い出してね。今日は前半、なかなか?宮に苦戦しましたよ。ただ、なんていうのかな、いいレスリングというか、昔のアメリカのクラシックなスタイル。?宮なんて生まれてないはずなのに、いいレスリングをしてたというか。やってて楽しかったですよ。なんかいい気持ちになれたというか。もしかしたら、?宮にもあと数回やったら勝てなくなるだろうな、なんて思いながら。ただ、負けないけどね。あとは、ちょっと今ね、テッペンにいると、下界が見えなくてさ。曇ってるとさ。誰がどうってなるとわからないんだよ。ちょっとマサさんに似て…俺の言うマサさんってミスター斎藤ね。これもまた昔を思い出させるような風貌でさ。まあ、若けりゃ片っ端からやってやってもいいかな、なんて思うんだけど、ちょっと本当はもう少しベルトを巻きながら、チャンピオンである余韻というか、もう少しゆったりとして、防衛戦とかに臨みたいんだけど、なんかノアは休み暇も与えてくれないというか。これじゃ年取る時間も与えてもらえないからさ。まあ、いいじゃないか。片っ端から挑戦受けてやりますよ」

――30分を超える試合になったが?

▼武藤「ああ、そうっすか。暑かったよ、なんかしらないけど。有酸素プロレス嫌いなのに、有酸素プロレスやっちゃったよ。まあまあ、バテたからな。しょうがない。これはもしかしたら今、?宮も苦しいんだろうなあなんて思いながら。我慢比べだからね。ただ、体力はあっちのほうがあるからな」

――試合前、以前やった時と比べて?宮選手の成長を楽しみにしていると言っていたが、感じるものはあった?

▼武藤「勤勉にプロレスを学んでいるような感じはしますよ。ただ、敵を仕留めるという部分で。こんなもの、1日でポーンと生まれてどうとかじゃなくて、どれだけ反復練習もしなきゃいけないだろうし、どれだけ実戦で試さなきゃきっとダメな中で、そういう部分がもう少し、こう来たら絶対仕留めるというものがあれば。俺もやっぱり前も言ったけど、?宮を見てると、ちょうど息子と同い年でね。息子はプロレスの道に来てないけど、仮想・息子じゃないけど、そういう部分で、親父は息子に負けてたまらないんだからさ。負けたら威厳が無くなるわけであって。あらゆる部分が衰えたって、意地で負けれない部分があるんだから、親父っていうのは。そういう部分でプロレスの流れが、?宮はいい流れの、ちょっとアメリカンスタイルの昔の雰囲気で、なんかやってて懐かしさもあるし、楽しかった。あいつ本来知らないでしょ、昔のスタイル。だけど、楽しかったですよ、やっててね。以上かな。いいかな。早く中洲に繰り出さないと、試合終わったんだから。9時までだって。俺知らなかったよ。俺フリーにやってるかと思ったら、9時までだって。そういう部分で、もう少し早く試合に決着つければよかったね。以上」

【北宮の話】「武藤敬司に巻かせてたら、GHCが後戻りするだけだ。今現在のプロレスリング・ノアの戦いを見せてやるよ。俺がGHCを巻いて、今現在のノアのGHCに戻してやるよ。今年はマサ北宮の逆襲の年だ。よく覚えとけ、コノヤロー!」

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