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3/14【DDT】上野がUNIVERSAL王座V4、岡田との熱戦新世代対決制す

『Day dream Believer 2021』東京・後楽園ホール(2021年3月14日)
DDT UNIVERSAL選手権試合 〇上野勇希vs岡田佑介×

 上野が熱戦となった岡田との新世代対決を制し、UNIVERSAL王座V4を果たした。

 昨年11月にUNIVERSAL王座を戴冠して以来、上野は快進撃を続けている。今年初のビッグマッチ2・14川崎大会では坂口超えを果たしてV3。「今から凄くなってやると思ってる若い選手」を募ったところ、元全日本の岡田が挑戦の名乗りを上げた。両者は1・23大阪大会でシングル初対決し、上野が勝利。2・28後楽園大会における前哨戦では岡田が上野から直接勝利をもぎ取っている。

 一進一退の先手争いで幕開け。近距離でにらみ合ってからエルボー合戦で意地を張り合う。場外戦に持ち込んだ岡田がフェンス攻撃を連発し、フロントハイキックを打ち込むと、場外マットを引っぺがし、師匠・秋山ばりの場外ボディスラムを硬い床の上に敢行して先手を取った。

 その後、両者はエルボー合戦で火花を散らし、上野が連打を浴びせれば、岡田も連打でやり返して譲らない。上野も珍しく喧嘩腰でフロントハイキックを見舞い、ショルダースルーで投げ飛ばすとキャメルクラッチで拷問。リバースダブルニードロップで追撃した。

 負けじと岡田はジャーマン、ドロップキックの連続攻撃で巻き返す。フィッシャーマンスープレックス、トペスイシーダで攻め立て、ミサイルキックをさく裂させたが、ダイビングヘッドバットは痛恨の自爆。すかさず上野がブロンコバスターで反撃し、トルニージョを発射した。

 流れをつかんだ上野は後頭部へのミサイルキック、ブレーンバスターと大技を重ねたが、岡田もダイビングボディプレスをヒザで迎撃。エプロン上での攻防をジャーマンで制し、インターセプトを鮮やかに決める。秋山ばりのブルーサンダーを敢行し、ダイビングヘッドバットで一気にたたみかける。そしてサドンデスを爆発させて勝負に出た。

 だが、上野は王者の意地で3カウントを許さない。雪崩式攻撃を阻止すると、エプロンに不時着した岡田にコルバタで飛びついた。岡田はダイレクトに場外へ落下。チャンスをつかんだ上野はダイビングボディプレス、ハーフネルソンスープレックスで一気呵成。粘る岡田も前哨戦のフィニッシュとなったトリコロール(インターセプトのフェイントからの首固め)でニアフォールに追い込み、激しい張り手の打ち合いで真っ向から渡り合ったが、上野はカウンターのドロップキック、シャイニングウィザードで完全に鎮圧。満を持してWRをさく裂させて3カウントを奪った。

 上野が熱戦の末に岡田を返り討ちにし、UNIVERSAL王座4度目の防衛に成功した。試合後、マイクを持った上野は「岡田さん、本気で自分たちのプロレスをぶつけ合うのは楽しいですね。もっともっと凄くなって、また後楽園のメインとかいろんなメインでやりましょう。今日はありがとうございました」と岡田にメッセージ。バックステージでは「もっともっと何回も何回もやればやるほどもっと味が出て、コクが出るような二人になれたら」と続きを見据えつつ、「でも2回やって2回とも勝ってますんで、僕の方が強い」と言い切った。

 「このベルトのおかげでどんどん自信も満ちあふれてるし、プライドもどんどん上がってます。イチレスラーとして目標もどんどん増えてきました。これから凄くなります。もっともっといろんな人をチャレンジャーとして迎え撃って、もっともっと成長したいと思います」。そう話したように上野はUNIVERSALのベルトともに成長を続けていくつもり。今回の岡田同様、今後の挑戦者も「今から凄くなってやると思ってる若い選手」を希望し、「僕たちがプロレスを盛り上げるためには、凄くない人たちが凄くなるために頑張って、凄くなっていくのが大事だと思ってるんで。世代というよりは凄くなろうよって思う人、誰でもやりましょうよ」と募っていた。

【試合後の上野】
▼上野「あぁ、第4代王者、4回防衛できちゃいました。ホントに一戦一戦、振り絞ってますね。まだまだね、僕たち正直、頑張ってますよ。頑張ってますけど、正直まだまだ凄くないですから。僕はもっと凄くなって、もっともっとこの愛するDDT、愛する上野勇希をもっと上げて。チャンピオンなんで、このベルトのおかげでどんどん自信も満ちあふれてるし、プライドもどんどん上がってます。イチレスラーとして目標もどんどん増えてきました。何回でも防衛します。これから凄くなります。もっともっといろんな人をチャレンジャーとして迎え撃って、もっともっと成長したいと思います。岡田さん、どうもありがとう」

――大阪のシングル初対決よりも凄い岡田選手だった?

▼上野「やっぱりあの時は初めて試合当たったんで。岡田さんの意外なクレバーなところ、あんなド直球で来てるのに意外とクレバーでしたね。たぶんもっともっと何回も何回もやればやるほどもっと味が出て、コクが出るような二人になれたらと思います。でも2回やって2回とも勝ってますんで、僕の方が強いと思います」

――えげつないキックやエルボーを何発も食らったが?

▼上野「やっぱり思いが乗ったというか、その分だけ気持ちよく打たれましたね。僕は気持ちよくいけましたね。やっぱり何回もやってお互いのプロレスをぶつけ合うという信頼関係でやれたらなと。岡田さんだけじゃなくて、これから僕はどんどん強くなっていきますから、何もかも強くなっていくと思います」

――同じ世代で盛り上げたい?

▼上野「世代でというか、僕たちがプロレスを盛り上げるためには、凄くない人たちが凄くなるために頑張って、凄くなっていくのが大事だと思ってるんで。世代というよりは凄くなろうよって思う人、誰でもやりましょうよって話ですね」

――それを岡田選手から感じた?

▼上野「もちろん。凄さは今日は僕の方が強かったんで、そりゃそうですけど、凄くなっていく気持ち、舐められたくない気持ちは僕たち負けてないなと思うんで。負けてないと思う人が次のチャレンジャーになると思います。凄い人とやりたくないとかじゃなくて、そういうモチベーションのある人しかチャレンジャーで出てこないと思いますんで。僕が指名するかもしれないけど、その気持ちを持ってる人というのは確実です」


【岡田の話】「あぁ、もう! クソー。負けて言うことなんか何もないよ。チャンピオン・上野勇希。試合前から言ってたけど、俺は本道がどうとか、本道じゃないからどうとか、俺はお前との勝負に関係ないと思ってたから。俺、岡田佑介、チャンピオン・上野勇希、俺ら二人だけのもんと思ってたから。そのうえで言わしてもらう。上野勇希、完璧に参りました。だけど、俺がここで、DDTで生き残る理由が1個増えたでしょう。今日の試合をみて、DDTの方はまだ俺を呼ぶべきじゃないですか。俺は食らいついていく、このDDTプロレスで俺は生き残っていく」

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