3/20【新日本】フィンレー肉薄もオスプレイが熱戦制して決勝進出 鷹木襲撃は失敗

『NEW JAPAN CUP 2021』宮城・ゼビオアリーナ仙台(2021年3月20日)
「NEW JAPAN CUP 2021」準決勝 〇ウィル・オスプレイvsデビッド・フィンレー×

　オスプレイが肉薄したフィンレーを返り討ちにし、NEW JAPAN CUP初の決勝進出。メイン後には決勝戦の相手に決まった鷹木信悟を襲撃したものの返り討ちにされた。

　2年ぶり2度目の出場となったオスプレイは1回戦で天山を撃破すると、2回戦ではザックとの大激闘に勝利。準々決勝でSANADAを破ってベスト4進出を決めた。準決勝の相手は準々決勝で同期・ジェイを破る番狂わせをやってのけたフィンレー。ジュースとのインパクトタッグ王座戴冠の勢いそのままに勝ち上がってきた。

　追い風に乗るフィンレーが先手を取ったものの、試合は徐々にオスプレイのペースに。場外フェンスへのバックドロップで後頭部を痛打させると、ニードロップなどで狙い撃ち。フィンレーが旋回式バックドロップやプランチャで逆襲し、ブルーサンダーで叩きつけても、オスプレイはブレーンバスターをスタナーで切り返して逆転。スワンダイブ式エルボーを放ち、フィンレーがエルボースマッシュ合戦を制しても、リバースDDTで叩きつけた。

　負けじとフィンレーは雪崩式ブレーンバスターを敢行したが、ACID DROPは時期尚早。阻止したオスプレイが死角からのトラースキック、開脚式フェースバスターでたたみかける。ストームブレイカー狙いはフィンレーがことごとく丸め込みで切り返し、ロックボトム式バックブリーカーをさく裂させたが、オスプレイはその場飛びスパニッシュフライで流れを渡さず。ACID DROPを仕掛けたフィンレーを場外に投げ飛ばした。

　フィンレーは左足首を押さえて苦もんの表情。これが流れを決定づけた。何とか場外カウント19で生還したフィンレーをオスプレイは足4の字固めで捕獲。耐えるフィンレーの左足からリングシューズを引っぺがし、左足首も同時に絞め上げた。ジュースがタオルを手にする中、フィンレーは何とかロープに脱出したが、一発逆転を狙ったPrima Noctaは不発に終わり、ローリングエルボー連打を浴びて前のめりにダウン。再びPrima Noctaを狙ってもトラースキックで阻止された。

　敗色濃厚となったフィンレーだが、最後の粘りを発揮。オスカッターを放ったオスプレイをPrima Noctaで撃墜した。が、ACID DROPは左足のダメージが影響して決められず。それでもストームブレイカーをウラカンラナで切り返し、ラリアットの打ち合いも競り勝ってみせたが、ACID DROP狙いを阻止したオスプレイはパワーボムを敢行。そのまま持ち上げるやストームブレイカーを敢行して一気に3カウントを奪った。

　粘りに粘ったフィンレーが肉薄したものの、最後はオスプレイが快勝。決勝戦進出を決めた。「俺はお前を甘く見ていた。お前の気持ちを揺さぶってやるつもりでコメントでもこき下ろしてきたが、今日のお前は本当に強かった」と認めたオスプレイだが、「これは忘れるな。ウィル・オスプレイはレベルが違うんだ!」と強調した。

　決勝戦の相手はメインイベントでEVILを破った鷹木に決定。かつて2019年のスーパージュニア優勝戦を争い、オスプレイが勝利している。オスプレイは試合後の鷹木を襲撃。ストームブレイカーを仕掛けたものの不発に終わり、鷹木のパンピングボンバーで返り討ちにされてしまった。

【試合後のオスプレイ、ビー・プレストリー】
▼プレストリー「(※先導しながら拍手でオスプレイを迎え入れる)さすが! EVILでもシンゴでもどっちが勝ち上がってきても、明日の決勝で勝つのはあなたに決まってる! ウィル・オスプレイがNEW JAPAN CUPを制するのよ」

▼オスプレイ「フィンレー、今日のお前はすごかったよ。俺はお前を甘く見ていた。お前の気持ちを揺さぶってやるつもりでコメントでもこき下ろしてきたが、今日のお前は本当に強かった。ケガがあったとは言え、素直にお前の力を認めよう。お前の実力は十分に評価されてない。だけど、これは忘れるな。ウィル・オスプレイはレベルが違うんだ!」

▼プレストリー「(※控室に向かいながら)じゃあ、また明日ね」


【フィンレーの話】「(※IMPACT!世界タッグのベルトを手に右のシューズを脱いで足首をアイシング。足を引きずりながらコメントスペースに入ってくる。崩れ落ちるように倒れ込み、仰向けになって)クソッ! あとちょっとのところで負けるなんて…。オスプレイはいつも自分はレベルが違うと偉そうに言ってるが、今日の結果を受けてその意味がよくわかった。あいつは文字通りレベルが違う。ファイナル4(4強)の中では、EVILとシンゴには勝ったことがあるが、オスプレイには1度も勝ったことがない。でも、オスプレイのようなトップの1人と戦うことで、俺はより強くなれた。これでG1 CLIMAXデビューも決まったようなものだろう! 6年間、ニュージャパンで戦ってきたのに、まだ一度もG1に出られていない。G1に出場して自分の実力を試したい。みんなだって俺のG1出場をずっと待っているはずだ。今日は人生で一番キツい試合だった。ここまで上がってきて、あと少しのところで勝てなかった。でもG1に出ればもっと強くなれると思う。そして次こそ、オスプレイの野郎を倒してやるぞ! (NEW JAPAN CUP)優勝は叶わなかったけど、満足いく結果を残すことはできた。チェーズ、YOSHI-HASHIに勝って、東京ドームのメインイベントに立ったジェイへの連敗記録を止めることができた。それにIMPACT!世界タッグのベルトも手に入れた。だから今日は負けたとは言え、俺の勢いはまだまだこんなもんじゃない。この調子で進んでいく。トップに立って、追われるような選手にならないと。そのために俺はこれからも全力で頑張るから」