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3/21【全日本】諏訪魔が天敵・ヨシタツ粉砕で三冠自己最多V7、“CC制しての大田区メイン”に照準

『2021 DREAM POWER SERIES〜京藤梱包運輸presents〜』京都・KBSホール(2021年3月21日)
三冠ヘビー級選手権試合 〇諏訪魔vsヨシタツ×

 諏訪魔が天敵・ヨシタツとの「バックドロップ勝負」を制し、自己最多記録となる三冠王座V7を達成。4月のチャンピオン・カーニバルで13年ぶりV2を成し遂げ、三冠王者&CC覇者として5・16大田区大会のメインに立つことを描いた。

 諏訪魔は現在、ヨシタツにシングル3連敗中。7度目の防衛戦の相手に天敵を迎え撃つことになり、「バックドロップ勝負」に合意したものの、3・14後楽園大会での前哨戦でバックドロップを食らって敗戦。劣勢で本番を迎えた。

 対するヨシタツは「王道ストロングスタイル」の確立を宣言し、3・28上尾大会から異種格闘技路線をスタートさせる。そのためにも三冠ベルトが必要で、カーニバル不参加でその覚悟を示した。そしてバックドロップ対策として総合格闘家・所英男との合同練習で「ヨシタツ+1」、「ヨシタツ+2」、「ヨシタツ+3」と3つの新兵器を完成。顔面ペイントを施したキラーヨシタツとして大勝負に臨んだ。

 ただでさえヨシタツへの苦手意識が強い諏訪魔だが、自ら要求したこともあってバックドロップへの強いこだわりが仇となり、苦闘を強いられた。序盤から岩石落としを何度も仕掛けたが、不発に終わり、ヨシタツの首攻めに苦もん。スリーパーで絞め上げたり、抱え込み式バックドロップで叩きつけたりと反撃に出て、ジャーマン合戦で渡り合うとラリアットを叩き込んだが、ヨシタツの多彩な攻めによってペースを握られてしまう。

 中盤、ヨシタツは延髄斬り、卍固め、弓を弾くナックルパートとアントニオ猪木殺法を連発。明らかに王道ストロングスタイルを意識しての攻撃だった。諏訪魔がジャーマンやローリングラリアットで逆襲してもバックドロップ狙いをヒザ十字固めで切り返され、アキレス腱固めでギブアップ寸前に追い込まれた。さらにスイングDDTで首を痛打してもん絶。大ダメージを負った状況でヨシタツ幻想(ファンタジー)に捕まってしまった。

 劣勢を打開したのはやはり諏訪魔こだわりのバックドロップだった。ストライクジャーマン、左ラリアットで一気に巻き返すと、ヨシタツも触発されたかバックドロップで応戦。再び首にダメージを受けた諏訪魔だが、裏を返せばようやく望んだ流れに引き寄せることに。ドロップキックでヨシタツを吹き飛ばすと、バックドロップを連発。それでも粘るヨシタツにラリアットを連打してから必殺のバックドロップホールドで激闘に終止符を打った。

 諏訪魔が合計4発のバックドロップで天敵・ヨシタツを粉砕し、三冠王座7度目の防衛に成功した。昨年3・23後楽園大会で第63代王者となってから間もなく1年が経過。その節目の2日前に自己最多三冠防衛記録を更新した。試合後のリング上でその喜びに浸った諏訪魔は「ヨシタツにはまだ俺、シングルで負け越しちゃってるんだよね。だから、何回でも俺が勝ち越すまでやってやろうと思う」と将来の再戦を見据え、「今日だけは言うよ。ヨシタツ選手ありがとう」と天敵に感謝の言葉を送った。

 これで三冠王者としてのチャンピオン・カーニバル出場が決定的となった。その先には2年ぶりのビッグマッチ5・16大田区大会も控える。そこで諏訪魔は「大田区体育館の前にチャンピオン・カーニバルはチャンピオンの俺が優勝して、俺のわがままを言って俺の希望する選手と防衛戦をやりたい」との青写真を描いた。

 そのためにもまずは実に13年ぶり2度目となる春の祭典制覇を成し遂げるのみ。「まだまだ今年、全日本プロレス攻めるんだ。その先頭を切って俺が引っ張るんだって気持ちでいますからね。そこはしっかりこのベルトを巻いたからには責任もっていきますよ」と王者の責務を全うしていく覚悟の諏訪魔がこの春、正真正銘の頂点を極める。

【試合後の諏訪魔】
▼諏訪魔「バックドロップ磨きかかってきてるよ。全盛期のバックドロップじゃねぇか。バックドロップ対決だったんだ。あいつのも効くんだよね。首悪いから。でもそこは気力で乗り切るしかねぇんだ。今、凄くしびれてるんだ。でもさ、そんなこと言っていられないよ。全日本プロレスの三冠戦を京都でやるのは今までないんだから、凄く気持ちが入ったよね。京都のみんな凄ぇ楽しみにしてたと思うよ。今までこの日を。その夢がかなったって部分では俺は大変うれしく思う。また次、チャンピオン・カーニバル、その先、大田区とあるんだよ。まだまだ今年、全日本プロレス攻めるんだ。その先頭を切って俺が引っ張るんだって気持ちでいますからね。そこはしっかりこのベルトを巻いたからには責任もっていきますよ」

――戴冠1周年で自己最多防衛記録を更新し、改めて全盛期の手応えを得られたのでは?

▼諏訪魔「そうだね。前、ベルト防衛を重ねてた時っていうのはまだ余裕がなかったんだ。今、肉体的な余裕はなくなってきてるんだけどさ、いろんなことやってきてるというのもあるから。責任もあるし、そこで防衛できてるんじゃねぇかななんて思うよね。でも、もっともっと世間に波及させていかなきゃいけないわけだからさ。ベルトもって何をやるかというのが最低限のところなのかなと思うんですけどね。しっかり頑張らせていただきます」

※ヨシタツはノーコメント

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