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4/4【新日本】帝国の“新兵器"はヘナーレ! 初戦でいきなりSANADA粉砕

『SAKURA GENESIS 2021』東京・両国国技館(2021年4月4日)
○アーロン・ヘナーレ&グレート-O-カーン&ジェフ・コブvs内藤哲也&鷹木信悟&SANADA×

 UNITED EMPIREの新メンバーとしてヘナーレが電撃登場。ファイトスタイルを打撃中心に変貌させた“アルティメット・ウェポン"は初戦でいきなりSANADAを粉砕した。

 新春の東京ドーム2連戦ではメンバー3人がシングル戦で全敗し、立て直しを余儀なくされたUNITED EMPIREだったが、NEW JAPAN CUPではオスプレイが初優勝を果たすなど、それぞれ結果を出し、ユニットしての勢いも復活した。そんなタイミングでオーカーンは、“新兵器"として予告していた新たな同盟者・ヘナーレを投入した。

 コロナ禍の中で、トップ戦線へ食い込もうと奮闘していたヘナーレだったが、悲壮な決意を胸に臨んだ今年のNEW JAPAN CUPでは、1回戦でジェイ・ホワイトに敗戦。同じ外国人留学生としてタッグを組む機会が多かったジュース・ロビンソンやデビッド・フィンレーとの間にも格差が生まれ、亀裂が入っていた。悩める気持ちが爆発寸前だったヘナーレは、3・21仙台大会を最後にニュージーランドに帰国したことになっていたが、全てはブラフだった。

 先に入場したオーカーンが「なんだ愚民ども。そんなに帝国の新たな同盟者が気になるか? 本当に貴様ら愚民は世の手のひらで簡単に踊ってくれるな。貴様らの大好きな言葉を英語で教えてやるよ。comedown。あっせんなよ」と内藤を真似て観客を挑発したあと、「そろそろいいか。これが帝国の兵器だ!」と呼び込むと、変貌したヘナーレが姿を現した。黒いロングタイツ、黒いガウン、そしてサングラス姿で、両手にはグローブを装着。「“アルティメット・ウェポン"アーロン・ヘナーレ」とコールされた。

 初戦の相手はロス・インゴ軍となったが、外見だけでなく、ファイトスタイルも一新。直線的なパワーファイターから、打撃を織り交ぜたスタイルに変え、序盤からあいさつ代わりに内藤めがけて重たいミドルキックやサッカーボールキックを叩き込んでいく。リング上に座り込んだ内藤をブレーンバスターでぶっこ抜き、今まで以上に研ぎ澄まされたパワーも見せつけた。SANADAにはボディブローを乱射し、サイドバスター式の旋回開脚ボムも繰り出す。

 試合を決めたのもヘナーレだ。オーカーンが内藤を場外に排除。さらに、コブが鷹木、そして試合権のあるSANADAにツアー・オブ・ジ・アイランドを連発する。すかさずヘナーレは新必殺技・Streets of Rage(フィッシャーマン式デスバレーボム)でSANADAから3カウントをもぎ取った。

 ユニット加入初戦で格上のSANADAを沈め、大きなインパクトを残したヘナーレ。以前の陽気なサモアンファイターの面影はなく、試合後も馬乗りになってSANADAを暴行する。鷹木が駆けつけてもコブとのダブル頭突きで返り討ちに。さらに、オーカーンは「処刑はまだ終わってねえ」と不敵な笑みを浮かべると、内藤の右ヒザに3連続でパイプイスを振り下ろし、ロス・インゴ軍3人は大の字に。圧倒的勝利を挙げると、オーカーンは「ひれ伏せ愚民ども。よく理解できただろ。これがジェフ・コブ、グレート-O-カーン、そしてアーロン・ヘナーレ、UNITED EMPIREの力だ!」と高らかに宣言した。

 UNITED EMPIREの同盟者として最高のスタートを切ったヘナーレ。「5年間、本隊でやってきたが、きっとファンのお前たちには俺が日々どれだけの努力を重ねてきたのか想像もつかないだろう。タナハシもマカベも誰も責めるつもりはないが…いや、もしかしたらあいつらの後ろに隠れていなければ…いいや、責めるべきは自分自身だ。ずっと自分で自分を抑えつけていた。本当の自分の姿を見せられずにいた」とこれまでの思いを振り返ったが、もう苦悩する姿はない。「これからはもう自分を偽らない。俺の人生で戦いより大事なものはない。本当の俺はこんなもんじゃない。俺はもっと危険だ」と豪語。テレビカメラを威嚇すると、「やっと自分の進むべき道がわかった。その道は、血と金と栄光で覆われている。それがUNITED EMPIREだ!」と吠えた。

 新たな道を歩み始めたヘナーレに迷いは一切無い。溜めに溜めた鬱憤を晴らすべく、帝国の新兵器として、先輩たちを叩き潰していくのみだ。

【オーカーンの話】「デハハハハ! 楽しいなあ、(声を震わせながら)蹂りんは楽しいなあ! しかも、あの内藤とか言うヤングライオンいたぶるのは一番気持ちいいぜ! あんな雑魚! なんだっけ? 制御不能だっけ? フハハハハ! どこがだよ。帝国に何回も支配されてんじゃねえかよ。カリスマ? はあ? そんなニックネーム、返しとけよ。ああ、ダメだ。いつもは饒舌にしゃべれるんだけど、奴に対しての感想はただただ弱い者いじめが楽しいというだけだな」

【コブの話】「どうだ! ついに俺たちの秘密兵器が明かされた。前々から言っているように、ここから俺たちがニュージャパンを浄化する! そのためにトップに立ってる奴らを片っ端から潰していくしかない。ここで、俺から紹介させてくれ。アーロン・ヘナーレだ。勝った今の気分はどうだ? タナハシやマカベの陰に隠れてるより何倍もいいだろ? お前はもう一人でロスインゴでも誰が相手でも倒していける。俺たちUNITED EMPIREがトップに君臨し、ニュージャパンを立て直す」

【ヘナーレの話】「5年間、ホンタイでやってきたが、きっとファンのお前たちには俺が日々どれだけの努力を重ねて来たのか想像もできないだろう。タナハシもマカベも誰も責めるつもりはないが…いや、もしかしたらあいつらの後ろに隠れていなければ…いいや、責めるべきは自分自身だ。ずっと自分で自分を抑えつけていた。本当の自分の姿を見せられずにいた。(本隊として)求められるイメージに合わせないといけないとばかり思っていた。でもそれが間違っていたんだ。自分を偽ってまで他人が望む自分を演じる必要はない。今日拍手が聞こえたが、2週間前の俺はファンから拍手なんてもらえなかった。それぐらいみんなに注目されてなかった。興味を持たれるのは(マオリ族の民族舞踊の)“ハカ"だけ。でもこれからはもう自分を偽らない。俺の人生で戦いより大事なものはない。本当の俺はこんなもんじゃない。俺はもっと危険だ。(カメラに向かって)何だ、また俺のコメントをカットしようってか? やっと自分の進むべき道がわかった。その道は血と金と栄光で覆われている。それがUNITED EMPIREだ!」

【内藤の話】「(※足を引きずりながらインタビュースペースに着くと、ヒザに手をついて時折足首を気にしながら)昨日の東京スポーツで、オーカーンが言ってたよ。『一回だけじゃ足らぬ。何度も何度も蹂りんし、いたぶり、心の底から挫折させるのが楽しみ』って。俺、心の底から挫折したっけなぁ? してないと思うけどなぁ。なら今度こそ、俺を心の底から挫折させてくれよ。心の底からの挫折を味わわせてくれよ。そう、シングルマッチでね。どう? 自信あるんでしょ? そして、俺とプロレスするのが楽しいんだろう? なぁ、オーカーン。自信があるんなら、また俺と遊んでくれよ。カブロン!」

【鷹木の話】「(※『ふざけやがって!』とつぶやきながらインタビュースペースに来ると、手に持っていたトレーニング・チューブとペットボトルを床に投げつけ)ヘナーレ! 上等だコノヤロー! 俺たちにケンカ売ったことを後悔させてやる。何がUNITED EMPIREだ! 今になっても、俺は何がやりてぇのか分かんねぇぞ。まぁオスプレイに対してもなぁ、負けたまんま引き下がるわけにはいかねぇからな。いつでも! 全面戦争してやるよ、コノヤロー」

※SANADAはノーコメント

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