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4/10【新日本】デスペ&金丸がジュニアW前哨戦でYOHの左ヒザ狙い撃ち

『Road to レスリングどんたく2021』神奈川・横浜武道館(2021年4月10日)
○鈴木みのる&エル・デスペラード&金丸義信vsYOH&SHO&上村優也×

 デスペラード&金丸がジュニアダブル前哨戦で長期欠場のキッカケとなったYOHの左ヒザを狙い撃ちにした。

 YOHは4・4両国大会で左ヒザの負傷から10ヵ月ぶりに復帰。いきなりSHOとのRPG 3Kでデスペラード&金丸を破り、IWGPジュニアタッグ王座奪還を果たすと、さらにデスペラードの保持するIWGPジュニア王座に挑戦を表明した。デスペラードはタッグ王座戦のリマッチを条件に対戦に同意。4・28鹿児島大会でのジュニアタッグ戦、5・4福岡大会でのジュニアシングル戦が決定した。

 そのダブル前哨戦として、デスペラード&金丸は鈴木と、YOH&SHOが上村と組んで対戦。復帰戦ではYOHの活躍が目立ったが、今宵の試合ではデスペラード&金丸が厳しい攻撃で反攻した。

 デスペラードとYOHの顔合わせでゴングが鳴ったが、金丸が即座に介入。鈴木も加わり3人がかりで襲いかかる。ここはYOHが自力で切り抜けると、上村が一騎打ちを熱望している鈴木をドロップキックで場外に排除。YOHはSHOとともに好連係を駆使して、デスペラード&金丸を圧倒した。その後も代わる代わるにデスペラードを攻め立てていき、RPG 3Kの充実ぶりが際立った。

 だが、YOHがエプロンに移動した瞬間、金丸が襲撃すると、場外乱闘になだれ込んで、鈴木軍サイドが主導権を強奪。デスペラード&金丸はここぞとばかりに負傷明けとなるYOHの左ヒザに一点集中攻撃を浴びせた。金丸が低空ドロップキックを叩き込めば、デスペラードはニードロップをピンポイントで投下。鈴木も拷問式逆片エビ固めなどで狙い撃ちにする。さらに、代わる代わるにヒザを蹴りつけると、YOHの顔は苦痛で歪んだ。

 YOHが自力でピンチを脱すると、代わったSHOがパワーを活かして巻き返しに出るが、老かいな金丸は髪の毛を引っ張ったり、レフェリーを盾にしたりと、インサイドワークを駆使して抵抗。SHOはなんとか延髄斬りやドロップキックで反攻し、2人の戦いは互角に終わった。

 終盤は鈴木と上村が真っ向勝負を展開。激情を発散させた上村がかんぬきスープレックスでぶん投げて場内を沸かしたものの、余裕を残す鈴木が執ようなアキレス腱固めから逆片エビ固めに移行してギブアップを奪取した。

 試合が決した直後、デスペラード&金丸がYOHを襲撃。またもヒザを狙い撃ちにし、足4の字固め&首4の字固めで同時に絞め上げた。YOHはたまらずギブアップの意思表示をするも、デスペラードたちは離さずに絞め続けるばかり。SHOが救出に駆けつけて難を逃れたものの、YOHのダメージは深く、左足を引きずりながらリングをあとにした。

 両国大会ではベルト奪取を許したデスペラード&金丸だったが、気落ちするところなどなく、前哨戦を制して完全に勢いを取り戻した。試合後のコメントでも「オイ、あれがチャンピオンか? チャンピオンらしさ何もねえな、あいつら」(金丸)、「ビジュアルだけなんかきらびやかになって、内容が伴ってないねえ」(デスペラード)と舌鋒鋭く糾弾。さらに、金丸が「デスペにシングル? 勝てるわけがねえよ。まあ、その前によ、タッグマッチでギタギタにしてやるから。オイ、てめえらに勝とうが負けようがどうでもいいんだよ。とにかくギッタギタにしてやるよ。覚えとけよ」と制裁を予告すると、デスペラードも「あんまり好きな言葉じゃないんだけどね。YOH、顔じゃないよ」とこき下ろした。

 一方、左ヒザを狙われ、前哨戦第1ラウンドからいきなりつまずいたYOHは「わかってるよ。わかってる、これ(左ヒザ)はさ、リスクだってことぐらい承知の上でこのリングに戻ってきたから。ここはさ、100パー狙われるってわかってるけど、それでもさ、戦いたいから、守りたいものがあるから、見たい景色があるから」と悲壮な決意を吐露しつつ、巻き返しを誓った。

【鈴木の話】「(ニヤニヤしながら)力があり余ってんだよ。上村でもいいぞ。誰もいい。毎日、俺の前に顔を出せ。なあ、毎日、(拳をグルグルさせて)お前らこれから特訓モード突入! ウワッハハハハハ! 毎日しごいてやるぞ、オイ! そう、世の中ではダメと言われていることでもプロレスは勝負だもんな。たっぷり可愛がってやる」

【試合後のデスペラード&金丸】
▼金丸「オイ、あれがチャンピオンか? チャンピオンらしさ何もねえな、あいつら」

▼デスペラード「ビジュアルだけなんかきらびやかになって、内容が伴ってないねえ」

▼金丸「格好だけだよ、格好だけ。オイ、昔から何も変わってねえよ、あいつら。何が変わったんだ? SHOも2人になったらダメになったな。どうした?」

▼デスペラード「フハハハハ!」

▼金丸「それからもう1人、デスペにシングル? 勝てるわけねえよ。まあ、その前によ、タッグマッチでギタギタにしてやるから。オイ、てめえらに勝とうが負けようがどうでもいいんだよ。とにかくギッタギタにしてやるよ。覚えておけよ」

▼デスペラード「あのう、あんまり好きな言葉じゃないんだけどね。YOH、顔じゃないよ」

【YOHの話】「(バックステージに1人で来るなり座り込み)わかってるよ。わかってる、(左の膝当てをパンパンと叩きながら)これはさ、リスクだってことぐらい承知の上でこのリングに戻ってきたから。ここはさ、100パー狙われるってわかってるけど、それでもさ、戦いたいから、守りたいものがあるから、見たい景色があるから。まだまだ長い前哨戦、お互いに駆け引きしながら、作戦練ってます」

【SHOの話】「いよいよ『どんたく』のシリーズが開幕だ。YOHさんがいない間にね、俺もいろいろ考えたから。俺が目指すべきとこ、目指すべきレスラー像、それは何なのかって、いろいろ考えた。だからこそ、この『どんたく』のシリーズ、対戦カードが発表されてそれを見た時は凄え悔しかったよ。俺だって、ジュニアの頂点を目指してんだよ。正直、悔しかった。以前の俺ならね、この悔しかったっていう思いがなかったかもしれない。それが今めちゃくちゃ悔しく思っている。タッグベルトが手元にあるのはもちろんうれしい。誇らしいよ。YOHさんが戻ってきてくれた。それもうれしい。だけど、俺の本心はね、悔しいんだよ。俺の目指すべきレスラー像、なりたいレスラー像、それは何なのか、もう一度このシリーズを通して見つめ直してやるよ」

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