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4/12【大日本】伊東が殺虫器ボード戦で藤田破って初日 聖地動員苦戦も「命がけ」宣言

『一騎当千DeathMatch Survivor〜公式戦』東京・後楽園ホール(2021年4月12日)
「一騎当千DeathMatch Survivor〜」Dブロック公式戦 ○伊東竜二vs藤田ミノル×

 伊東が電撃殺虫器ボードデスマッチによる藤田とのベテラン対決に勝利し、2戦目にして初白星。後楽園大会の動員苦戦が続く現状に「命がけ」の覚悟を示しつつ一騎当千優勝を誓った。

 4・2新木場大会から一騎当千のC&Dブロック公式戦が幕開け。4戦目となったこの日はC、D各ブロック1試合ずつ行われた。メインに組まれたのは伊東と藤田のベテラン対決。電撃殺虫器ボードデスマッチで争われた。

 試合前、電撃殺虫器ボードが入電されて開始を迎えた。じっくりとしたグラウンドでの先手争いから藤田が伊東の手を電撃殺虫器ボードに接触させようとしたが、自爆してしまう。ならばと竹刀で何度も殴打し、「どうした後輩!?」と伊東を挑発しながらエルボーを連発した。

 守勢に回った伊東だったが、藤田を有刺鉄線ボードに投げつけて逆襲を開始。イスでめった打ちにし、コーナー最上段から場外へのドラゴンスプラッシュでテーブルクラッシュを敢行だ。さらにテーブルの破片で何度も殴打し、リングに戻るとムーンサルトで勝負に出た。

 これを自爆させた藤田はラリアット、エクスプロイダーで一気に逆転。SAYONARAで伊東を突き刺す。電撃殺虫器ボードを挟んでのエルボー合戦から伊東の顔面をボードに叩きつけると、伊東は電熱によってのたうち回ってもん絶。すかさず藤田はスピアーで電撃殺虫器ボードに激突させようとしたが、伊東が意地でこらえて同体でボードにぶつかった。

 それでも両者は残る力を振り絞ってエルボー合戦を展開。伊東が飛びヒザ蹴りをぶち込めば、藤田はサムソンクラッチで丸め込んで譲らない。ならばと伊東は電撃殺虫器ボードめがけてジャーマンで投げると、ドラゴンキッカー、ドラゴンスプラッシュの必勝コースを決めて3カウントを奪った。

 伊東がベテラン対決を制し、2戦目にして一騎当千初白星を挙げた。試合後、マイクを持った伊東は「一騎当千やっと1勝1敗。何とかつなげることができました」と安どの表情をみせた。残る公式戦は4・26後楽園大会の竹田誠志戦のみ。これに勝利しても、その前の4・19新木場大会で星野が竹田に勝利していたら、直接対決で星野に敗れている伊東のブロック突破はついえる。「リーグ戦は残る今月4月26日、竹田誠志戦。これに勝てば、決勝進出の望みが出るのではないかと思いながらも、次に星野が勝っちゃったらそれで終わっちゃうんですけど」と複雑な思いを口にした。

 そして伊東には危機感があった。空席が目につく会場を見渡してから「正直言って寂しいです。大日本プロレスでデビューして20数年。おそらく今が一番お客さんの入りが少ないです」と悔しそうにもらした。この日の観衆は236人。その前の3月8日が259人、3月31日が262人で、この春、後楽園大会は集客面での苦戦が続いている。「これをコロナのせいと言ってしまうのは簡単ですけど、それじゃいけない」と言い切った伊東はこの現状を打破するためにも「それでもみんなが行きたくなるような試合をどんどん自分たちはやっていかなきゃいけない。我々は全力で、命がけで戦っていきます」と覚悟を口にした。

 「4月26日の後楽園ホール大会ももちろんですけど、来月5月16日、日曜日お昼の興行です。ここで準決勝、決勝と行いますので、皆様、次回の後楽園ホール、そして来月の後楽園ホール、足を運んでください。みんなが満足するような試合を選手全員でみせていきます」。そう誓った伊東はまず2013年以来8年ぶりの優勝を狙う一騎当千の戦いでそれを実践していく。

【試合後の伊東】
▼伊東「何とか1勝1敗。で、残りもう1試合。次の竹田戦、必ず勝つのはもちろんのこと、次の星野vs竹田戦で竹田に勝ってもらわないとどうにもならないと思うんで、竹田を応援しつつも最後は自分が勝つ。そういったビジョンを描きながら今月を乗り切って、来月の準決勝、決勝、挑みたいと思います」

――今回の形式は何回かやったことがある?

▼伊東「自分自身は一番最初の両国ですかね。アブドーラ・小林戦の時の20アイテムの中の1個にあったんですけど、20個の中の1個なんで、それほど印象に残ってないんですよね。痛かったとは思うんですけど(苦笑) という意味でほぼほぼ初めての状態で、あの全てをぶっ飛ばされるような衝撃が走りますね。こういう流れに向いている戦いの闘志が横から吹っ飛ばされるようなものがありましたので、恐ろしいアイテムだとは思いますけど。逆にあのアイテムを極めた人間は無敵じゃないかという印象を受けました」

――試合後、集客について触れていたが、今年に入ってからそれを感じている?

▼伊東「今年入ってからというか、去年の緊急事態宣言が明けた一発目からですかね。プロレス興行再開となった時でも超満員になることはないですし、そこからまたどんどん下がっていって。ただ、それを世の中が悪い、コロナが悪い、政府が悪いというのではなく、そういう中でも入れてるところはありますし、そこは我々が甘えてるのではないかと思いますので、そういう点でももっともっと精進して上を目指していかなきゃいけないんじゃないかなと改めて思いました」

――もう一度気合を入れなおす時期?

▼伊東「気合はいつも入れてはいるんですけどね。全員が同じ方向を向いていくような感じにはしたいですね。それこそアブドーラ・小林が言っていた、環境が変わったらというところですね。大日本に残って、大日本を選んでいる人間たちの意地というのをみせていきたいですね」

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