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4/18【稔プロデュース興行】稔まさかの第1試合登場でGLEAT若手コンビと熱戦、実力者4人がメインで激闘ドロー カルッツかわさき大会

 田中稔プロデュース興行第2弾『the SPECIAL ONE vol.2〜田中稔に任せとけ!』(主催GPSプロモーション)が18日、神奈川・カルッツかわさきで開催され、稔がまさかの第1試合に登場。メインでは関本大介&入江茂弘と田中将斗&真霜拳號の実力者4人が20分ドローの激闘を展開した。稔プロデューサーは開催継続を見据えた。

 2019年6・18新木場大会以来、約2年ぶり2度目の開催となった稔プロデュース興行。今回は2千人が収容可能なカルッツかわさきが舞台で、対戦カードは全6試合中4試合が当日発表となった。稔プロデューサーはファンにカードを予想する楽しみを与えつつ、「来た人を驚かせたいし、熱狂させたいし、来てよかったなっていう大会になってくれるのが一番いい。そういうカードを組んでるつもり」と自信満々だったが、その通りのラインナップを用意していた。

 稔自身がまさかの第1試合登場を果たした。青野未来との男女対決をほのめかしつつ、「今このタイミングでどうしても闘っておきたいヤツがいる」と予告していたが、その相手は今年3月に入団したGLEATで同門となった伊藤貴則と飯塚優だった。GPSプロモーションのコーチも務める稔は愛弟子の海和択弥を従えて出陣。伊藤にフロントスープレックスで攻め立てられても、ローリングソバット、低空ドロップキックで応戦した。パートナーに抜擢された海和もミサイルキック、サソリ固めで伊藤に攻め入ったが、ヒザ蹴り、ミドルキックと蹴り技を連発されて失速。最後はバックドロップ、ジャーマンでたたみかけた伊藤が3カウントを奪った。

 敗戦に終わった稔だが、「あえて第1試合で、海和とやりたくて、GLEATの2人とマッチメイクした」とこの一戦を組んだ理由を告白。「周年大会はメインに出なきゃいけないけど、今日メインに出ていただいた4人を考えたとき、メインじゃなくていいんじゃないかと。どの組み合わせでもすごい試合やると思ったんで、俺が入っちゃダメだなと思って」と判断しての第1試合登場だった。若手勢の奮戦を目の当たりにした稔は「GPSのコーチとしては悔しい。GLEATの一員としては頼もしい若者。どっかで同じカードでやりたい」と伊藤と飯塚を称えつつ再戦を見据えた。

 メインイベントに組まれたのは関本&入江と田中&真霜が激突する実力者ぞろいのタッグマッチ。一進一退のハイレベルな攻防が展開され、15分過ぎには田中と入江が強烈なエルボー合戦で火花を散らした。田中がスーパーフライを決めれば、関本は2人まとめてジャーマンでぶっこ抜くなど見せ場が続出。残り1分となったところで4者が壮絶なエルボーの打ち合いを繰り広げたが、田中が入江にラリアットを叩き込んだところで時間切れのゴングが鳴らされた。

 また、セミファイナルではCIMA&T-Hawk&エル・リンダマンの#STRONG HEARTSと、SUGI&火野裕士&槙吾のONLY WEによるユニット対決が実現した。#STRONGHEATSが抜群の連係を見せれば、ONLY WEは火野が強烈なチョップ、SUGIの変幻自在の動きで対抗。稔プロデューサーの期待通りにT-Hawkと火野はド迫力のチョップ合戦を展開した。さらにSUGIがCIMAに掟破りの逆マッドスプラッシュを繰り出すと、CIMAはロープ渡りからのミサイルキックを敢行。最後はリンダマンがジャーマン、T-Hawkがケルベロスを立て続けに決めて慎吾を撃破。ユニット対決は#STRONG HEARTSが制した。

 試合後、SUGIがCIMAにマスカラ・コントラ・マスカラ戦を要求。「マスクと髪の毛懸けてシングルでやってやると言ったんやけど。それはとっておいて、借りは返したい」とリベンジを誓った。CIMAも「チームとしての活動はウチらの方が先だから負けるわけにはいかん」と意地を強調しつつ、「俺たちがONLY WE、近いうちにやる機会くるでしょう」と再戦に前向き。GLEATの若手勢に対しての意地もあり「伊藤、飯塚、(渡辺)壮馬に見せつけるためにやった。GLEATのなかで一番GLEATするのは#STRONGHEATSやから。5月5日見とけ」とGLEAT札幌大会を見据えた。

 全試合終了後、プロデューサーの稔がリングに登場し、「メインはすごい試合をしてくれました。HERO5・19新木場、GLEAT5・26新宿、7・1東京ドームシティホールがあります。田中稔に任せとけ!」の叫びで大会を締めくくった。プロデュース興行第2弾を無事に終えた稔は開催継続を見据え、期待される第3弾大会について「メインがすごすぎたので、ハードルが上がってしまったんで、もう少し時間を置いてから。また『こんなすごいの組みたいな』と思ったとき、豊島(修二会長)に言うかもしれない」との意向を示していた。

 また、新日本時代の稔を数えきれないほどコールした田中ケロが特別リングアナとして登場。GPSプロモーションが運営協力するバリアフリープロレスHEROの創設者で、グラン浜田、故ミスター・ポーゴさんとともに新日本に第1期生として入門するも同団体でのデビューがかなわなかった聾レスラー、故ヤミキさんのコールを行った。モノマネタレントのアントニオ小猪木も登場。闘病中のアントニオ猪木氏を激励すべくエールを送った。

【田中稔プロデューサーの大会総括】
▼稔「セミ、メインはすごかった。今日はお任せしとけば大丈夫な皆さんだった。今日は後楽園でノア、新日本があって競合が多い中、コロナ禍でお客さんが集まってくれて感謝です。僕は第1試合でよかったです」

――第1試合は意表を突かれたが?

▼稔「周年大会はメインに出なきゃいけないけど、今日メインに出ていただいた4人を考えたとき、メインじゃなくていいんじゃないかと。どの組み合わせでもすごい試合やると思ったんで、俺が入っちゃダメだなと思って。唯一の失敗があるとしたら、第1試合で試合前からバタバタして、第3試合くらいでよかったかなって。メインに出ないプロデューサーが第1試合でよかったんじゃないかと」

――自身の試合は?

▼稔「このタイミングでやっておきたかったのは伊藤君なんですけど。飯塚君もだけど。これからガッと伸びていって、けっこう早い段階から追い抜かれるんじゃないかなって選手なんで彼らは。伊藤、飯塚、渡辺、それくらいすごい素材なんで。今日のカードは何年かして、またやります。僕のプロデュース大会かもしれないし、GPSのHERO、Growthかもしれないし、GLEATの大会かもしれないし、もう1回やります。今日がスタートです。海和君を含め今日ストーリーが始まったと思うんで」

――VOL.3は?

▼稔「やりたいですね。メインがすごすぎたので、ハードルが上がってしまったんで、もう少し時間を置いてから。また『こんなすごいの組みたいな』と思ったとき、豊島(修二会長)に言うかもしれないですね」

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