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6/6【CyberFight/NOAH】武藤衝撃のムーンサルト解禁もGHC陥落 丸藤が5年半ぶり戴冠で祭典締めた

『CyberFight Festival 2021』さいたまスーパーアリーナ・メインアリーナ(2021年6月6日)
GHCヘビー級選手権試合 ○丸藤正道vs武藤敬司×

 CyberFightグループ4団体が一堂に会する『CyberFight Festival 2021』がさいたまスーパーアリーナで行われ、全15試合の“大トリ"に据えられたGHCヘビー級選手権試合で王者・武藤が“封印"していたはずのムーンサルトプレスを解禁。だが、乗り切った丸藤が虎王・零で逆転勝ちし、約5年半ぶり4度目のGHCヘビー戴冠を成し遂げて“祭典"を締めた。

 トリプルメインイベントの“大トリ"に据えられた初シングルの“天才対決"。じっくりと武藤がヒザ、丸藤が腕攻めで探り合ったが、武藤の低空ドロップキックを丸藤がジャンプして踏みつければ、武藤も意表を突く逆回転ドラゴンスクリューを繰り出すなどして“ひらめき"に満ちた攻防を展開した。

 シャイニング・ウィザードと虎王を打ち合う激戦に突入すると、一気にギアを上げたのは王者・武藤。スワンダイブ攻撃を阻んでの雪崩式ドラゴンスクリューを見舞うや、足4の字固めでギブアップを迫る。逃れた丸藤も不知火などで抵抗したものの、止まらない武藤は前後からのシャイニング弾を乱れ撃つやエメラルドフロウジョンを発射だ。さらにはシュミット式バックブリーカーからコーナーへ上がると、両ヒザ人工関節手術以降“封印"していたはずの代名詞技・ムーンサルトプレスを繰り出し、息を呑んで見守った場内も、思わず大きなどよめきに包まれた。

 だが、丸藤はギリギリでキックアウト。決めきれなかった武藤は自らのヒザにダメージを負う、見逃さない丸藤は股抜き式のトラースキックで顔面を撃ち抜くと、フックキック、虎王、フックキック、虎王、そして真・虎王…と怒とうのラッシュ。武藤も肩を上げ続けたが、ならばと丸藤は新兵器、耳掴み式の虎王・零をぶち込み、3カウントが数えられた。

 祭典大トリで丸藤が約5年半ぶり4度目となるGHCヘビー級王座返り咲きに成功。とはいえ“衝撃のムーンサルト"で存在感では武藤に軍配が上がったといえるだけに、去りゆくその背中を座礼で見送った。

 「本当に武藤さん、ノアに入団してくれて、本当にありがとうございます。そして、今日という日に俺と戦ってくれて、本当にありがとうございました」。そうマイクでメッセージを送った丸藤は「今日、ベルトを獲ったけども、武藤敬司をなにひとつ超えられたと思ってないので、皆さんこれからもぜひ俺たちをその目で追ってみてください。俺たちは必ずプロレスの力で皆さんを元気にします」と改めて誓いを立てた。

 そしてエンディングでは、丸藤の音頭でノア、DDT、東京女子の3王者が揃い踏み。最後の締めマイクはプリンセス・プリンセス王者・山下実優が務め、「改めてこんなに大きな会場、そしてWRESTLE UNIVERSEをご覧の皆さんも、本当にたくさんの方々に見られて幸せでした。これからもサイバーファイトグループ、突き進んでいきますんで、応援よろしくお願いします。ありがとうございました!」と締めくくった。

 サイバーファイト・グループ初の試みとなった祭典は、コロナ禍でも4800人(主催者発表)を動員。一夜の夢を終え“業界一位"を目指して、再び各団体が切磋琢磨する日々へと戻る。

【試合後の丸藤】
――武藤選手との戦いを振り返って?

▼丸藤「8割9割、押されてたと思うし、もうお互いシンプルな技しかない中での、ホントにスキを作らないように。その中で一つの分岐点はあの人が勝利を見出してのムーンサルト。あれがなかったら負けてたと思います」

――丸藤選手が勝利を引き寄せられた一番の要因はどこにあると思う?

▼丸藤「いや、引き寄せた要因というか、やっぱりあきらめないこと。最後あのラッシュにかけてたんで。蹴りとヒザのね。あれを返されてたらもうダメだったと思うし。でもやっぱりあきらめないことが今この世の中でどんな人にも通じる言葉なんじゃないですか」

――久しぶりにGHCのベルトが手元に戻ってきたが?

▼丸藤「何年ぶりですか? 俺がGHCを持ったの。そして新しくなってからは、はじめましてなので、これからしっかり愛着を沸かして付き合っていきたいと思います。せっかく獲ったんでね。しかもこんな素晴らしい大会のメインイベントで武藤敬司から獲ったんで。次、誰とやるかわからないけど、コロっと負けないように、あきらめないで、これをしっかり防衛して。やっとノアができてから丸藤正道ここにありっていうのをみせられるんじゃないですか。やっとですよ」

――さいたまスーパーアリーナという舞台で戦ったことについて感じるものはあった?

▼丸藤「正直どんな会場、どんな大会であってもやっぱりこのGHCというタイトルマッチな上に、相手が武藤敬司とあれば、さいたまスーパーアリーナ云々ということを気にしていられないのが正直なところだけど、やっぱりでかいところでこういうふうにできたのはひじょうにうれしいし、今日はたくさんの選手もいたし、ファンの人もいたし、マスコミの人もいたし、ノアが改めて先頭を切っていけるように。DDTさん、ガンプロさん、東京女子さん、ホント今日素晴らしい選手ばっかりだったんで、ひじょうに刺激を受けましたし、ウチの若い選手もうかうかしていられないと思ったんで。また切磋琢磨して、みんなが集まった時、必ず俺たちが、サイバーグループがこの業界のナンバー1を獲れることを確信しました」

※武藤はノーコメント

プロ格 情報局