6/9【全日本】3度目の三冠前哨戦 ジェイクが解禁バックドロップで諏訪魔を直接ピン
『2021 DYNAMITE SERIES』東京・後楽園ホール(2021年6月9日)
○ジェイク・リー&土肥こうじ&羆嵐vs芦野祥太郎&田村男児&諏訪魔×
ジェイクがバックドロップを解禁して三冠王者・諏訪魔をピンフォール。前哨戦3度目にして初めて直接勝利をもぎ取った。
6・26大田区大会での三冠戦へ向けた王者・諏訪魔と挑戦者・ジェイクの前哨戦はここまで5・19横浜、5・21新木場と2度行われ、1勝1敗。内容的にはジェイクが圧倒してきた。
聖地で実現した3度目の前哨戦でも、やはりジェイクの勢いが際立った。先発で対峙し、のっけから後頭部にエルボースタンプを連発。今宵もジェイクの狙いは諏訪魔が爆弾を抱える首だ。レフェリーを突き飛ばして踏みつけ攻撃に出るなど、ふてぶてしくいたぶった。
その後、諏訪魔がスリーパーで絞め上げるなど逆襲に転じたが、ジェイクがDDTで突き刺して鎮圧。首にダメージを受けた諏訪魔の動きが止まった。すかさず土肥&羆嵐がサンドイッチラリアットなどで援護射撃すると、ジェイクは後頭部へのジャイアントキリングの構えに入り、必勝コースに持ち込もうとした。
すると諏訪魔はカウンターのラリアットで迎撃。芦野&田村の援護射撃から万力スリーパーで絞め上げた。さらに投げっぱなしジャーマンで追い討ちをかけ、ラリアットを叩き込んだが、バックドロップはジェイクが決めさせない。右ハイキックで諏訪魔を棒立ちにさせると、高角度バックドロップを爆発させて3カウントを奪った。
ジェイクが王者・諏訪魔に直接勝利。3度目の前哨戦にしてようやく大きなクサビを打ち込んだ。しかもフィニッシュとなったバックドロップはTOTAL ECLIPSEの一員となってから封印してきた。その禁を解いたということは、すべてをフル活用して諏訪魔から三冠ベルトを奪い取る意思表示にほかならない。
それにバックドロップは諏訪魔が最も自信を持つ技。それで3カウントを奪って精神的に揺さぶりをかけた形ともなった。ジェイクは大の字の諏訪魔の眼前で狂気をはらんだ不気味な笑みを浮かべ、天を指さした。そして芦野と田村に肩を借りて力なく引き揚げる諏訪魔に向かって「一言だけ言ってやる。バックドロップはあんただけの武器じゃないんだぜ」と通告した。
これで三冠戦へ向けてジェイクが一気に勢いづいたのは間違いない。前哨戦は6・19富山、6・20松本と2戦残されているが、屈辱の敗戦に終わった諏訪魔がこのまま黙っているはずがない。ジェイクが優勢のまま大田区決戦を迎えるのか、それとも諏訪魔の逆襲があるのか。王者vs覇者の三冠頂上決戦へ向けたせめぎ合いがいよいよ本格化してきそうだ。
【試合後のジェイク&土肥&羆嵐】
▼羆嵐「おい、全日本プロレス。見たか? ジェイク総帥の素晴らしい戦い。これは期待しか膨らまないね。あっ、それとよ。最近、俺、血圧が下がってきたんだよ」
▼土肥「血圧の話をして面白くねえんだよ」
▼羆嵐「胡麻麦茶のおかげ。血圧132。最高。胡麻麦茶ありがとう。そんな感じだな」
▼土肥「なんだよ、お前。胡麻麦茶から金もらってるのか、お前?」
▼羆嵐「もらってねえよ。胡麻麦茶の会社の皆さん、待ってるぜ」
▼ジェイク「まあまあまあ、とりあえずこれを言い続けたら、スポンサー来るかもしれないから、言い続けて」
▼羆嵐「よっしゃ。総帥が言ったことは間違いないぞ」
▼ジェイク「まあ、とりあえずリング上でも言った通りだ。バックドロップはあんただけの必殺技じゃないんだ。26日、俺はものすごく楽しみなんだ」
▼羆嵐「期待しかないよ。これはえっれぇことになるな」