8/18【全日本】諏訪魔が怒りの絞殺 小林は「人数的ドーピング」主張

『第8回 王道トーナメント』神奈川・横浜市保土ヶ谷公会堂(2021年8月18日)
「第8回 王道トーナメント」2回戦 ○諏訪魔vsアブドーラ・小林×

　小林報復ならず。諏訪魔が万力スリーパーで返り討ちにし、王道トーナメント2回戦突破を決めた。

　4年ぶり3度目の優勝を狙う諏訪魔は1回戦でレイに完勝。この日、2回戦を迎えた。相手は大日本・小林。昨年暮れの最強タッグ公式戦以来の再戦で、シングル初対決となる。前回、諏訪魔の万力スリーパーに絞め落とされている小林は今大会用に考案した「バカチンガースリーパー」で報復を遂げる構えをみせていた。

　この日は水曜日。会場入り前に大日本道場恒例という生卵丸飲みを完了し、準備万端で迎えた小林は入場時の諏訪魔を襲撃。チョーク攻撃などラフ殺法で出鼻をくじいた。鉄柱攻撃で額を叩き割られ、プラ柵を投げつけられるなど倍返しされたが、エプロンでのバカチンガースリーパーで絞め上げた。

　なかなかペースを握れない諏訪魔はその後も小林のシャイニングウィザード、バカチンガーエルボードロップで攻勢を許したが、ダイビングバカチンガーエルボーを狙ってコーナーに上がった小林を雪崩式ブレーンバスターで叩き落として流れを引き寄せた。小林がバカチンガースリーパーを狙ってもバックドロップで巨体を引っこ抜いて阻止。すかさずスリーパーで捕らえると、万力スリーパーで絞め上げてレフェリーストップに追い込んだ。

　3回戦進出を決めた諏訪魔だが、試合後も「あぁ! 腹立つな。血出しゃいいってもんじゃねぇんだよ。大迷惑だよ! ここシャワーねぇんだぞ! どうやって帰んだ!? ふざけんなよ。気分悪いな。ここまで不快な思いにさせるレスラーいねぇだろ」と大荒れ。バックステージで襲撃してきた小林をプラ柵攻撃で返り討ちにして憂さを晴らした。

　一方、小林は予告していた絞殺による雪辱はならなかった。バカチンガースリーパーで絞め落とすつもりだったが、「あいつの背が高すぎた」のが誤算で失敗。挙句の果てに和田京平レフェリーのレフェリングや、介入していないにもかかわらずセコンドの田村への不満を口にし、「諏訪魔、ドーピングだろ? あれ。一人で戦ってねぇんだぞ。京平もいるし、田村もいるし、3人がかりだよ。人数的ドーピングだぞ、1対3だぞ。やっていいことと悪いことがあるだろ!? 無効試合じゃねぇか?」と主張し、難癖をつけまくった。

　それでも王道トーナメント優勝はあきらめきれないようで、小林は「今、ハイスクール・ベースボール・トーナメントがあるだろ。何か途中で出れなくなったりするんだろ? 今年は。繰り上げとかあるかもしれねぇな」と思案。「繰り上げ当選狙います」と宣言し、PWF本部に抗議文を送りつける構えをみせていた。

【試合後の諏訪魔、田村、小林】
▼諏訪魔「あぁ! 腹立つな。血出しゃいいってもんじゃねぇんだよ。大迷惑だよ! ここシャワーねぇんだぞ! どうやって帰んだ!? ふざけんなよ。気分悪いな。ここまで不快な思いにさせるレスラーいねぇだろ。ふざけんな。どう思うんだよ!? 男児お前。(田村が手にしたアブドーラ・小林酒場Tシャツを指さして)何だよ、それ? お前、仲間なの? 血ついて不快なんだよ!」

▼田村「自分もこの前やった時、血ついて不快でしたよ」

▼諏訪魔「じゃあ、どうすんだ? お前、そのTシャツどうすんだ?」

※田村がTシャツを引き裂こうとすると、小林がプラ柵を手に田村を襲撃

▼小林「てめぇ田村、何やってんだ!」

▼諏訪魔「てめぇ、ふざけんな!」

※諏訪魔が殴りかかって小林を田村の上に押し倒し、プラ柵を押し付ける

▼諏訪魔「いいよ、田村こい。あぁ、面白い!」

※諏訪魔と田村が去ると

▼小林「(敗れたTシャツに袖を通そうとして)どうやって着るんだ? 俺の店のシャツだぞ。なんじゃこりゃあ! 何じゃこりゃあ! ちょっと冷静に考えたら何だよ。これがあいつらのやり方か? 今日のレフェリーの和田京平、何で俺のブレーク取らねぇんだよ!? 明らかにブレークしてたよな? ここPWFルール、5カウント取ってくれなかったぞ。悪い奴だと思われるから、ちょっとマスクをしよう(とTシャツを口に当てる)俺はちゃんとプロレスやって、5カウントで離そうとしたのに、諏訪魔の時、取ってなかっただろ? 5カウント。こんなの俺、勝てるわけねぇだろ!? 何でセコンドに田村がいるんだよ!? 二人がかりじゃねぇかよ!? 由緒ある団体のシングルトーナメントだろ。大日本でもこんなことしねぇぞ。これが王道のやり方か!? このヤロー! 頭きた。次ねぇじゃねぇか、次はって言おうとしたのに! そうだ。今、ハイスクール・ベースボール・トーナメントがあるだろ。何か途中で出れなくなったりするんだろ? 今年は。繰り上げとかあるかもしれねぇな。そうだ、オリンピックとかもドーピングしたら何か下がるんだろ? 諏訪魔、ドーピングだろ? あれ。一人で戦ってねぇんだぞ。京平もいるし、田村もいるし、3人がかりだよ。人数的ドーピングだぞ、1対3だぞ。やっていいことと悪いことがあるだろ!? 無効試合じゃねぇか? ロード・ブレアース会長に書面で抗議するぞ。あのハワイにいるPWF会長のロード・ブレアース会長に書面で抗議するぞ。セコンド介入、レフェリーもそっち。勝てるわけねぇ。書面で抗議します。繰り上げ当選狙います」

――バカチンガースリーパーで絞め落とせなかったが?

▼小林「あいつ、でけぇよ。当て馬の田村は170ぐらいか。ちょうど入るんだよ。諏訪魔、何センチだ? 185ぐらいあるだろ。背伸びして…当て馬にだまされた。ケチくせぇな諏訪魔。そこまでして勝ちたいか? あいつの背が高すぎた。誤算だった。そんなプロレスオタクじゃねぇから選手名鑑、隅から隅まで見てねぇし、あいつジュニアヘビーだと思ってた。手足が細いから。もう、何も出てこねぇぞ。質問ある人? もう十分しゃべったな。ありがとうございました」