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8/27【全日本】王道T制覇へ芦野が全日本道場で3日間の合宿 諏訪魔と合同練習で最終調整、決勝対決誓い合って「暴走」も予告

 芦野祥太郎が「第8回 王道トーナメント」最終戦8・29後楽園大会へ向け、神奈川・横浜市の全日本道場で3日間の合宿を敢行。最終日となった27日、諏訪魔と合同練習を行った。バックドロップ、ラリアットの極意も授かり、諏訪魔と決勝対決を誓い合った芦野は諏訪魔ばりの「暴走」も予告し、優勝を誓った。

 王道トーナメント初出場となった芦野は1回戦で青柳優馬、2回戦でゼウス、3回戦で青柳亮生をことごとく撃破し、8・29後楽園大会の準決勝にコマを進めた。相手はジェイク・リー。7・22後楽園大会における三冠戦で敗れたばかりの芦野にとっては雪辱戦で、王者撃破のうえで優勝できれば三冠再挑戦の早期実現もみえてくる。

 そこで芦野は初優勝を遂げるべく、準決勝進出を決めたと同時に最終調整に入った。全日本道場に泊まり込みの合宿を張ったのだ。今月25日から2泊3日の日程で、道場生たちと寝食をともにしながら集中トレーニングを重ねてきた。

 最終日となったこの日、芦野たっての希望を諏訪魔が快諾し、両者による合同練習が実現した。まずは手押しブリッジなどで体をほぐし、共通するバックボーンであるレスリングのスパーリングで合同練習がスタート。芦野は諏訪魔と差し合ったり、ポジションを奪い合ったりとキレのある動きを披露した。続けて諏訪魔が100本タックルをぶちかまし、芦野は連続して受け身を取り続けて持久力をみせつけた。

 ここで芦野の依頼で諏訪魔がバックドロップ、ラリアットの極意を伝授した。バックドロップはフィニッシュホールドとなる頻度が高い諏訪魔こだわりの技。「クラッチして脇締めて引きつけて、ヘソの上にのせて投げるのが重要」とアドバイスされた芦野が田村男児を練習台に投げてみせると、諏訪魔は「完璧。強烈だね。引きが強いから凄くいい軌道を描いてると思う」と太鼓判。「アドバイスしたら一発でモノにするっていうのは凄いなと思うよ」と目を見張った。

 芦野の投げ技といえばジャーマンスープレックスが代表格。今大会では切り札・Tボーンスープレックスも解禁した。そこにバックドロップも加われば鬼に金棒だ。ジェイクも得意とする技だけに、準決勝はバックドロップ勝負の様相を呈することもあるかもしれない。

 続いて諏訪魔が伝授したのが、これまで勝利の流れを引き寄せる役割を果たしてきたラリアット。芦野も「諏訪魔さんの何回も受けてますけど、そのたびに意識飛んでます」と苦しめられてきた技だ。試しに田村相手に叩き込むと、諏訪魔は「上半身だけでいってる部分があるからね。もっと下半身からいって、身長のことを考えたら少し腕が上にいって打ち下ろす感じで、踏み込んで叩きつける感じがいい」と助言し、手取り足取りフォームを修正。何度も田村相手に打ち込むうちにコツをつかんだ芦野はサンドバッグごと田村を豪快になぎ倒し、「習得したぞ。これは新たな技になる」と手応えを得た。

 準決勝でジェイクを破れば、決勝戦では「諏訪魔vs宮原健斗」の勝者と対決することになる。対大型続きとあって芦野はパワーアップにも着手。100キロのバーベルを速いテンポで上げ下げするハードトレで自分を追い込んだ。それを見守った諏訪魔は芦野の仕上がりぶりに触発されたか、田村と練習生を仮想・宮原に見立て、万力スリーパーを披露。危うく絞め落とす寸前まで二人まとめて絞め上げ、暴走の一端をみせた。

 「いきなり暴走するんで」と苦笑した芦野だが、これにて最終調整を完了。二つの新たな武器も手に入れ、収穫多い合同練習となった。練習ですら暴走寸前となった諏訪魔に刺激を受けたようで、「自分の殻を破るために暴走します」と宣言。新たな一面も披露したうえで王道トーナメントの栄冠を勝ち取る構えだ。

 決勝戦の相手は当然、諏訪魔しかいない。「諏訪魔さんを投げきれるトレーニングをしてる」と豪語した芦野は「諏訪魔さんと決勝で当たって、俺が勝ちます」と宣言。諏訪魔も望むところで「そうだね、やろう。おぉし! 俺だって勝つよ」と呼応。二人は「俺はもう絶対、決勝いくんで」(芦野)、「俺もまず決勝いくことだけ考えなきゃいけないんでね。タッグパートナーとして、やっぱし決勝で当たれることを俺は願ってますよ」(諏訪魔)と口をそろえて決勝対決を誓い合った。

 合同練習後は大相撲出身の斉藤兄弟が作った出羽海部屋仕込みのしょう油ちゃんこに舌鼓。王道トーナメントへ向けて精をつけた。「ルー・テーズ(バックドロップ)、万力スリーパー、あの二つ間近で見て、ちょっと切り返せそうだなって思いついたりもしたんで。決勝でそれを見せて、今年一番の試合をしたいですね」と誓った芦野はその青写真を実現させるためにも、まずはジェイクにリベンジを遂げる。

※合同練習の模様は「全日本プロレスTV」にて配信予定


【合同練習後の諏訪魔&芦野】
▼芦野「いきなり暴走するんで(苦笑)」

▼諏訪魔「このぐらいやっちゃったがいいでしょ。(芦野も)暴走した方がいいんじゃないの? ダメだ。タイプが違うな。みんな俺みたいになっちゃダメだ」

▼芦野「自分の殻を破るために暴走します。暴走して決勝に上がって…」

▼諏訪魔「そうだね、やろう。やりたいね」

▼芦野「諏訪魔さんと決勝で当たって、俺が勝ちます」

▼諏訪魔「おぉし! 俺だって勝つよ」

▼芦野「そのために諏訪魔さんに練習つけてもらったんで」

▼諏訪魔「頑張ったね」

▼芦野「いやいや、俺はもう絶対、決勝いくんで」

▼諏訪魔「俺も絶対、決勝いくように頑張りますよ」

――決勝で当たるとなれば、お互いにとって強敵になる。芦野選手がTボーンスープレックスを解禁したばかりで、諏訪魔選手の知らない芦野選手の一面もあるが?

▼諏訪魔「あれは凄いね。あんなスポーンと持っていかれると、受けたことがないから逆に危ないなと思う。普通のエクスプロイダーみたいな感じかと思ってたけど、全然違うんだね。見たことないよ」

▼芦野「あれは完全にプロレス界で俺しかやってない形なんで。あれを出したってことは俺はアンクルだけじゃないぞっていう全日本プロレスへのメッセージでもあるんで。諏訪魔さんを投げきれるトレーニングをしてるんで」

▼諏訪魔「気をつけよ(苦笑) よかったよ、こうやって横にいて。聞いちゃったからね今」

――芦野選手は王道トーナメントで猛威を振るっている万力スリーパーを警戒する必要がありそうだが?

▼芦野「もちろん全ての技を警戒してますよ。ただ今日、ルー・テーズ(バックドロップ)、万力スリーパー、あの二つ間近で見て、ちょっと切り返せそうだなって思いついたりもしたんで。決勝でそれを見せて、今年一番の試合をしたいですね」

▼諏訪魔「いやぁ、みせちゃったなっていうのはあるね、正直。ただ俺もまず決勝いくことだけ考えなきゃいけないんでね。タッグパートナーとして、やっぱし決勝で当たれることを俺は願ってますよ」

▼芦野「頑張ります」

▼諏訪魔「頑張ろう」

▼芦野「暴走します」

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