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8/30【全日本】9・21後楽園で仕切り直しの三冠戦 諏訪魔5冠返り咲きで「自信取り戻す」、ジェイクは恩返しの「専務専念」化を予告

 9・21後楽園大会で三冠ヘビー級選手権試合が決まった王者ジェイク・リー、挑戦者・諏訪魔が30日、東京・湯島の全日本事務所で会見。王道トーナメント優勝の勢いそのまま5冠返り咲きに挑む諏訪魔は「5冠獲った経験あるけど、その時の自信はそりゃあ物凄いものだった。その自信を今回取り戻してぇ」と宣言。来年の全日本創立50周年を見据えるジェイクは「この人がいなかったら俺はプロレスやってない。これは断言しよう。その引き込んでくれた人に対するお礼を俺の形でやらせてもらう」と恩返しの意味も込めて、改めて諏訪魔を専務に専念させる構えをみせた。

 2年ぶりの開催となった『第8回 王道トーナメント』は諏訪魔の4年ぶり3度目の優勝で幕を閉じた。新型コロナウイルス感染から復帰後、初の栄冠獲りとなった諏訪魔は5冠返り咲きを宣言。9・7後楽園大会で芦野祥太郎と組んでの世界タッグ王座挑戦、9・21後楽園大会で三冠王者・ジェイクへの挑戦が決まった。

 ジェイクとは6・26大田区大会で三冠戦を行う予定だったが、自身の欠場による返上で消滅した。舞台は聖地・後楽園に変わったものの仕切り直しの一戦となる。「舞台は違いますけど、この組み合わせでできるってことは、大田区でできなかった、止まっちゃったものができることに関して物凄く前向きでいますね」と話した諏訪魔にとっては止まっていた時計の針を動かすようなものだ。

 王道トーナメントを制したことで全盛期復活を証明。諏訪魔は「コロナから復活して一つのタイトルを獲れたっていうのは正直うれしいし、自信につながりました。この自信を今、三冠ベルト持ってるジェイクにぶつけていきたい」と誓っている。その自信をより確固たるものとするために狙うのが5冠制覇だ。9・7後楽園大会での世界タッグ獲りが大前提で、「5冠獲った経験あるけど、その時の自信はそりゃあ物凄いものだった。その自信を今回取り戻してぇって思いますよ。全日本プロレスの5冠ってホント凄いことなんで、そこまでいきたい」と王道トーナメント優勝の勢いそのままに頂点返り咲きまで突き進む構えをみせた。

 対するジェイクは王道トーナメント準決勝敗退に終わり、連覇を逸した。「決勝でしっかり勝って、俺が制して、そのうえで俺からまた指名して大田区っていう場所でやる予定だったのが全部崩れた」と悔しげに振り返ったように、本来なら決勝戦で諏訪魔を破って優勝し、10・16大田区大会で諏訪魔との三冠戦を実現させるつもりだった。その青写真がもろくも崩れ去ったが、ジェイクは「負けたから得られるものもあって、軌道修正すればいいだけ。また王道トーナメント来年必ず開催される。そしたらその時にまた獲ればいいだけの話」とすでに気持ちを切り替えている。来年に控える全日本50周年を見据え、「ほんのちょっとしたミスだと思う、これは。そんな些細なミスにそんな意気消沈ずっとしてるわけにもいかない」と言い切った。

 その50周年を盤石で迎えるためにも、ジェイクは諏訪魔を返り討ちにし、改めて専務専念を迫るつもり。「全日本には今どうしても一本の芯がない。それは組織にとってかなり致命的だ。そこの部分をしっかりとやってほしい。だから俺はこの三冠戦、そういった意味でも勝たなきゃいけない」と諏訪魔は会社の大黒柱の役割を担うべきと主張した。諏訪魔はプロレス界に導いてくれた恩人。ジェイクは「この人がいなかったら俺はプロレスやってない。これは断言しよう。その引き込んでくれた人に対するお礼を俺の形でやらせてもらう」と自分なりの恩返しを予告した。

 三冠王者でチャンピオン・カーニバル覇者のジェイクと、王道トーナメント覇者・諏訪魔による三冠戦は現時点の全日本における頂上決戦。「9月は俺自身、挑戦の月になる」と完全復権を目指す諏訪魔と、50周年へ向けて頂点に立ち続ける構えのジェイクの対決が天下分け目の大一番となるのは間違いない。

【会見の模様】
▼諏訪魔「王道トーナメント優勝することができました。コロナから復活して一つのタイトルを獲れたっていうのは正直うれしいし、自信につながりました。この自信を今、三冠ベルト持ってるジェイクにぶつけていきたいと思います。当日は出せる限りのことは出して俺が勝ちたいなと思います」

――相手はジェイクだが?

▼諏訪魔「当然、前の大田区で対戦予定だった相手なんでね。それが俺がコロナになってしまったんでね、流れた部分もある。ここでね、こういう形で巡り巡ってまたもう一回できるっていうことは、これはまた勢いのある、勢い出てきてるジェイクといい巡り合わせなんじゃないかなと思いますね。俺にも俺の意地があるわけだから、そこをジェイクにぶつけていきたいですね。今回の試合は運命的なものだと思ってますよ」

▼ジェイク「ハッキリ言って昨日は最悪な気分です。本来はリング上でも言ったように決勝でしっかり勝って、俺が制して、そのうえで俺からまた指名して大田区っていう場所でやる予定だったのが全部崩れた。全部だ。わかるか? この意味が。俺は自分の計画が崩れたんだ。本当にショックというか何というか、ホント最悪の気分だよ。けど、とやかく言っててもしょうがないのもわかってる。その時には戻れないのもわかってる。だったらいつでもいいよと。やってやろうじゃないって。そこから軌道修正だ、軌道修正。で、大田区の頃からこれは何度も言ってきたことだ。あなたを専務に集中させると。全日本には今どうしても一本の芯がない。それは組織にとってかなり致命的だ。そこの部分をしっかりとやってほしい。だから俺はこの三冠戦、そういった意味でも勝たなきゃいけない。見てる人たちはそれがわかってるんじゃないかな」

――王道トーナメントに優勝した諏訪魔選手の姿はどう映った?

▼ジェイク「健在だなと。ただ、やっぱりやってないんでね。もう何とも言えない、それ以上はって感じです」

――大田区の仕切り直しになるが?

▼諏訪魔「舞台は違いますけど、この組み合わせでできるってことは、大田区でできなかった、止まっちゃったものができることに関して物凄く前向きでいますね。やるからには大田区もしやってても俺が勝ってたんだって言えるぐらい、今回の三冠戦、俺が勝ちたいですね」

▼ジェイク「俺をプロレスに引き込んだのはこの諏訪魔だ。この人がいなかったら俺はプロレスやってない。これは断言しよう。その引き込んでくれた人に対するお礼を俺の形でやらせてもらう。ただそれだけだ」

――三冠王者になってからのジェイクはより強敵になった?

▼諏訪魔「ベルトを獲ってからのジェイクは自信にあふれてますよね。確立しましたね。大田区で巴戦やってんのを俺はベッドで見てましたよ、凄く悔しい気持ちで。でも3人が立派な試合してるなって思ったし、ジェイクが確立されたんだなって思いましたね。これはどうやって崩すかなって思ったんですけど、王道トーナメント獲ったのは当然凄い自信になりましたよね。今回の三冠戦、その前に世界タッグ獲ったら俺は5冠がかかってくるわけですよ。5冠獲った経験あるけど、その時の自信はそりゃあ物凄いものだった。その自信を今回取り戻してぇって思いますよ。全日本プロレスの5冠ってホント凄いことなんで、そこまでいきたいですね。9月は俺自身、挑戦の月になるなと思います」

――現状のジェイク選手の姿はどのように映っている?

▼諏訪魔「めちゃめちゃ悪いヒールでいくのかと、トータルなんちゃらに入った時は思ったんですけどね。そこから三冠ベルトを獲ったってことで何かダークヒーロー的な路線にシフトしたというか、そっちにいくのかっていうのは思いましたね。凄い自信もってやってますよね。自分の世界観を確立したっていうかね。ついに商品になってしまったなと。俺としては会社の人間としてはうれしいよ。ただ、それ以上にイチレスラーとしての感情がありますからね。その完成された商品をどうやって攻略していくか考えてる。いいレスラーになってんなって正直な気持ちではいます」

――専務業に集中させたいとずっと言われ続けているが?

▼諏訪魔「当然大事ですよ、そりゃ専務業だって。スタッフも一丸となって、いい奴らばっかだから、そことのタッグもばっちりいってるわけで。それプラスアルファで自分もやってますからね。逆に俺が一本で毎日きたらみんな嫌がっちゃうよ。めんどくせぇよ諏訪魔って言われちゃうよ(苦笑) 今のバランスが一番いいんじゃない? いたらうるせぇよって、迷惑かかっちゃうから」

――チャンピオン・カーニバルに優勝して、三冠ベルトを獲って、ここで王道トーナメント優勝を逃して後退する形になったが?

▼ジェイク「うーん、後退? それは自分の中でちょっと違って、負けたから得られるものもあって、さっき言ったように軌道修正すればいいだけ。また王道トーナメント来年必ず開催される。そしたらその時にまた獲ればいいだけの話。俺はチャンピオン・カーニバル、三冠も持ってるよ。それこそ、そういった意味で5冠もそれにつながるわけだし、楽しみがまた来年になっただけであって。それプラス来年は50周年だ。皆さん覚えてくれ。俺らが勝負かけなきゃいけないのは今年。ここでいかないと50周年なんか華々しくなんかならない。わかるんだよ、それぐらいは。この50周年に向けて俺はもう動いてる。動き始めてる。だから、ここでちょっとした、ほんのちょっとしたミスだと思う、これは。そんな些細なミスにそんな意気消沈ずっとしてるわけにもいかないでしょ」

――準決勝で芦野選手のラストライドで負けて思うところは?

▼ジェイク「よぎったよ。いろいろな思いがまた。覚えてるかな? 4月のチャンピオン・カーニバル、名古屋だ。覚えてるかな? 俺、やってるんですよ。で、最後ラストライドだったんですよ。またあれがよぎったんですよ。あの衝撃と敗北感といろいろと。もしかしたら、この試合でもそれがキーポイントになってくるかもしれない。けど、もうあの技、今年入って2回受けてる。相手は違うけどな。そりゃ3度目、俺だっていろいろ考えて工夫して攻略していくさ。もうイメージはできてる。あとは21日、後楽園の試合を見てくれればわかるんじゃないかな。どういうふうにあいつが何を考えてやってたのかっていうのを」

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