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9/15【日本プロレス殿堂会】ジェイクが諏訪魔眼前で田村粉砕 『LEGACY』で三冠前哨戦実現

『日本プロレス史70周年記念大会「LEGACY」』東京・後楽園ホール(2021年9月15日)
○ジェイク・リー&大森北斗vs諏訪魔&田村男児×

 『LEGACY』で三冠前哨戦が実現し、王者・ジェイクが諏訪魔の眼前で田村を粉砕。諏訪魔は競い合うように披露しあったバックドロップを三冠戦の勝負ポイントに定めた。

 日本プロレス史70周年記念大会『LEGACY』では各団体のチャンピオンクラスの選手たちが試合を行ったが、全日本は現在進行系の戦いを提供。全日本9・21後楽園大会で行われる三冠ヘビー級選手権試合の前哨戦として、王者・ジェイクが北斗と、挑戦者・諏訪魔が田村とそれぞれ組んで対戦した。

 のっけからジェイクと諏訪魔が対峙。場内は大きな手拍子に包まれる。首投げとヘッドシザースを互いに決めると、激しい先制争いを繰り広げた。あとを受けた北斗と田村も真っ向から肉弾戦を展開したが、そこにジェイクが介入。スキを突いて控えの諏訪魔を場外に蹴落とした。諏訪魔も怒りをあらわにし、2人は場外乱闘を展開。舌戦まで繰り広げる。田村が捕まると、諏訪魔は何度も必死にゲキを飛ばした。ジェイクは「お前、黙ってろ!」と諏訪魔をエルボーで場外に排除する。

 しばらく捕まった田村だったが、北斗にカウンターのラリアットを振り抜いて窮地を脱すると、諏訪魔とジェイクが再び向かい合う。諏訪魔はフライングショルダーを発射。串刺しラリアット、フロントスープレックスの連続攻撃からバックドロップの構えに。こらえたジェイクはキチンシンクから左腕をアームロックに捕らえて高笑い。指まで絞め上げる。カットに入った田村を場外に蹴散らすと、諏訪魔の左腕にヒザ蹴りを見舞い、なおも腕を攻めて「どうした、諏訪魔。さっきの威勢はよ」と挑発する。

 左腕が捕まったまま立ち上がった諏訪魔は右腕でエルボーを連打。ジェイクも打ち返してラリーに。諏訪魔はダブルチョップを放つと、ジェイクのキチンシンクに被弾しても止まらず、ショートレンジでラリアットを振り抜いた。しかし、左腕にダメージが残り、ここで田村にスイッチする。

 あとを受けた田村はショルダータックル乱射などで巻き返すと、諏訪魔はフロントスープレックスで援護射撃。すかさず田村はダイビングショルダーの構えに。しかし、北斗がダイブを妨害。ジェイクはヒザ蹴りから諏訪魔を場外に排除すると、田村にはデッドリードライブを繰り出した。止まらないジェイクは串刺しフロントハイキックをぶち込む。負けられない諏訪魔が急行すると、ジェイク&北斗をダブルチョップとラリアットでなぎ倒す。さらに、諏訪魔は「ジェイク見とけ」と叫ぶと、北斗をバックドロップでぶっこ抜いて戦線離脱に追い込んだ。

 すかさず田村はダイビングショルダーをジェイクに発射。こん身のラリアットを連発するがジェイクは仁王立ち。カウンターのジャイアントキリングを土手っ腹に叩き込むと、「今度は俺だ」と場外の諏訪魔に見せつけるようにバックドロップをズバリ。自らフォールを解くと、最後はD4Cで3カウントを奪取した。

 異例となる全日本以外での前哨戦はジェイクに凱歌。試合後、ジェイクは諏訪魔の前で三冠ベルトを掲げて勝ち誇った。「俺は勝利を求め、結果を求め続けてる。それはプレイヤーとしてだけじゃなく、リング外でも、一人の人間としても。そのためには先人たちの作り上げた歴史を、決意を、覚悟を知る必要がある」と考えるジェイクにとって、日本プロレス史70周年記念大会となったこの日は格好の舞台。諏訪魔から批判的な言葉を投げかけられたばかりだが、「諏訪魔、何とでも言え。ヒールじゃないだ、ダークヒーローだ、俺にはそんなこと関係ない。俺はジェイク・リーだ」と言い切った。

 一方、諏訪魔も「こういう特別な舞台になるわけだから、自分自身もレスラーとして気持ちが高ぶりますよね。だから、普段やっている試合とまた違う感覚になりました」と三冠挑戦を前に刺激となった。中でも尊敬する天龍源一郎の存在は特別で「レジェンドの方々がいっぱいいて、その人たちにも諏訪魔っていうプロレスラーを覚えてもらいたいなっていう思いは強いですよ。特に天龍さんに対しては俺も思い入れ強いですから。天龍さんの前で試合できたっていうのはこのうえない喜び」と話した。

 敗戦に終わったとはいえ、「どんだけ自分のプロレスが試合を占有するかってところがまた勝負ポイントになってくるのかなと思ったから。そういう部分では、自分自身で調子よかったなって思う。だから、ジェイクに対してはいい揺さぶりになったんじゃないか」と好感触はあった。終盤には互いの必殺技であるバックドロップを相手のパートナーに決め合った。自身のコロナ感染によって消滅した6・26大田区大会での三冠戦前にはバックドロップ勝負を見据えていたが、諏訪魔は「三冠戦でケリをつければいいわけだからさ。明日の保土ヶ谷もあるし、どっちのバックドロップが切れてるかっていう部分は大事にしたいな。勝負ポイントになるね、三冠戦の」と改めて定めていた。

【試合後のジェイク&北斗】
▼ジェイク「俺は勝利を求め、結果を求め続けてる。それはプレイヤーとしてだけじゃなく、リング外でも、一人の人間としても。そのためには先人たちの作り上げた歴史を、決意を、覚悟を知る必要がある。諏訪魔、何とでも言え。ヒールじゃないだ、ダークヒーローだ、俺にはそんなこと関係ない。俺はジェイク・リーだ。もう一回言うぞ。俺はジェイク・リーだ。お前も何か言いたいことあるんじゃないのか?」

▼北斗「俺はジェイク・リーじゃないから、別に俺にあんな大技やったってさ、痛くもかゆくもないってわかるじゃん。俺、権利ねぇし。ふざけてるよ!」

▼ジェイク「まぁ、21日、俺は証明する。今、俺がやっていることが何につながるかをな。そして諏訪魔、俺はあんたを専務に専念させてやる」

【試合後の諏訪魔】
――日本プロレス史70周年を記念した大会だったが?

▼諏訪魔「やっぱね、こういう特別な舞台になるわけだから、自分自身もレスラーとして気持ちが高ぶりますよね。だから、普段やっている試合とまた違う感覚になりました」

――その中で三冠に向けた前哨戦という形で戦ったが、いつもの前哨戦とは違った感覚だった?

▼諏訪魔「そうだね。こういう自分の団体じゃない大会で、お客さんも全然違うよね。自分のことを知らない人がいっぱい来てるんじゃねえかなと思ったからさ。でも、その時にどんだけ自分のプロレスが試合を占有するかってところがまた勝負ポイントになってくるのかなと思ったから。そういう部分では、自分自身で調子よかったなって思う。だから、ジェイクに対してはいい揺さぶりになったんじゃないかなと思うよ」

――お互いバックドロップを決め合ったが?

▼諏訪魔「そうだよ。そこはもう一番大事にしていた部分というかね。俺があいつにバックドロップを見せつけて、いいのが決まったんだけどさ。そのあと、やり返されちゃったんだよね。そこは『うーん、チクショー』って感じで悔しいね。ただ、三冠戦でケリをつければいいわけだからさ。明日の保土ヶ谷もあるし、どっちのバックドロップが切れてるかっていう部分は大事にしたいな。勝負ポイントになるね、三冠戦の…と俺は勝手に思ってる」

――三冠戦を前にして、天龍さんの前で試合をしたのもいい刺激になるのでは?

▼諏訪魔「そうだね。俺自身にとっては天龍さんもそうだけど、他のレジェンドの方々がいっぱいいて、その人たちにも諏訪魔っていうプロレスラーを覚えてもらいたいなっていう思いは強いですよ。特に天龍さんに対しては俺も思い入れ強いですから。天龍さんの前で試合できたっていうのはこのうえない喜びですね。なんて言われるか、ドキドキしながら話してみたいと思います」

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