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10/1【新日本】棚橋が技巧戦制して3連勝 今G1初のメイン締め、SANADAにエール

『G1 CLIMAX 31』静岡・浜松アリーナ(2021年10月1日)
「G1 CLIMAX 31」Bブロック公式戦 ○棚橋弘至vsSANADA×

 棚橋がSANADAとの技巧戦を制して3連勝。首位のオカダとコブを2点差で追走する逸材は「世界で一番じゃないけど、結構好きです」としたうえでSANADAにエールを送った。

 US王者の棚橋は初戦でオカダに敗れたものの、その後は後藤、タマに連勝。この日はSANADAとの4戦目に臨んだ。両者は2019年から3年連続同ブロックで、戦績は1勝1敗のイーブン。この日も過去2戦と同様にテクニックを競い合うような攻防を繰り広げた。

 ダイビングボディアタックで先制した棚橋がお株を奪うパラダイスロックを狙えば、阻止したSANADAはパラダイスロックで動きを止めてエアギターでお株を奪う。ここからSANADAが首攻めを展開すると、棚橋はフライングフォーアームで反撃。低空ドロップキックを放ったが、SANADAもすぐさま低空ドロップキックでお返し。棚橋、SANADAの順でドラゴンスクリューを決め、合わせ鏡のような戦い模様となった。

 SANADAがワンハンドバックブリーカー、プランチャで流れをつかみかけたが、棚橋もロープ越しのドラゴンスクリューを連発して逆襲。SANADAが仕掛けたフランケンシュタイナーをキャッチしてテキサスクローバーホールドで捕らえる。ロープに逃れたSANADAが場外で間を取ろうとしても、棚橋はプランチャを発射。SANADAがネックスクリューを狙っても阻止してツイストアンドシャウトを連発した。

 負けじとSANADAはネックスクリューで逆襲に転じる。TKOのフェイントからドラゴンスリーパーで捕らえ、Scull End狙いをドラゴンスリーパーで切り返されても、逃れたSANADAはスワンダイブ式ミサイルキック、TKOで一気呵成。ラウンディングボディプレスが不発に終わってもスイングドラゴンスリーパーで捕らえた。棚橋も譲らずツイストアンドシャウトで対抗。スリングブレイド、ハイフライアタックで押し戻す。ハイフライフローをSANADAが両ヒザで迎撃しても、逆にラウンディングボディプレスを両ヒザで撃墜した。

 両者の意地の攻防は激化していく。エルボー合戦で火花を散らし、SANADAがローリングエルボーでぐらつかせたが、棚橋は意地でも倒れない。左張り手を見舞ってロープに走ると、追尾したSANADAがオコーナーブリッジでニアフォールに追い込んだが、棚橋は回転足折り固めのフェイントからドラゴンスープレックスを敢行。3カウント寸前に返して粘るSANADAにハイフライフローを発射して熱戦に終止符を打った。

 棚橋が接戦となったSANADAとの技巧戦を制して3連勝。今年のG1で初めてメインで勝利した逸材は緊急事態宣言、まん延防止等重点措置が全面解除となったばかりとあって、浜松のファンに「こうして多くの皆さんが来てくれて、みてください。9時を回りましたけど、もちろん心配はあります。でも少しずつプロレスが、皆さんの日常が少しずつ戻ってきてますよね? 僕から言いたいのは楽しむところはしっかり楽しむ。普段の生活は気をつけて、みんな健康に暮らしていきましょう」と呼びかけ、「しっかり皆さんの前で宣言しときます。ちょっくらG1優勝してきます」と宣言。「浜松のみなさーん! 愛してまーす!」の叫びで締めると、いつものようにリングサイドを周回し、何人かのファンに声をかけてから引き揚げた。

 首位のオカダ、コブとは2点差で追う状況は変わらず。棚橋は「よーし、よし。1敗でオカダ追走態勢。行くよ」と追い上げを宣言してみせた。一方で3年連続となったSANADA戦に「SANADAと結構当たるけど、SANADAとのシングルは世界で一番じゃないけど、結構好きです」と充実感をにじませた。

 だからこそ、棚橋はSANADAにメッセージを投げかけた。「オカダとSANADAってまったく同い年なんだよね。オカダがだいぶね、実績では先行ってるのもわかるし、SANADAがね、EVILにも先越されて。俺だったらもう、悔しくて悔しくて“ワーッ!"ってなってるかもしんない」とSANADAの現状に言及し、「SANADAはCOLD SKULLだから、そんなの見せないけど、どっかにあると思うよ。ただ、俺がどうしてやれるもんじゃないしさ。まあ、みんな、みんな、自分でさ、勝ち取っていくものだからさ」とエールを送っていた。

【棚橋の話】「(※フロアにゆっくりと座って)よーし、よし。1敗でオカダ追走態勢。行くよ。今日、改めて思ったね、リング1周回って。いろいろ発信するツールはあるけど、プロレスの会場、小さい会場で見てもらったり、(新日本プロレス)ワールドで見てもらったり、そういう強くあろうとする思いがね、俺はきっとプロレスにあると信じてるし。それを見せないと、証明しないと。言った本人が、応援してくれてるみんなを、会場に来てくださる皆さんを。そしたら、いろんなことが信じられるし、前に進むパワーになるんじゃないかな。あと、今日はね、そういう思いもあったし、去年の『G1 CLIMAX』でSANADAに負けてるから、ここは絶対っていう思いはあったよね。みんなも知ってると思うけど、オカダとSANADAってまったく同い年なんだよね。オカダがだいぶね、実績では先行ってるのもわかるし、SANADAがEVILにも先越されて。俺だったら、もう悔しくて悔しくて“ワーッ!"ってなってるかもしんない。でもSANADAはCOLD SKULLだから、そんなの見せないけど、どっかにあると思うよ。ただ、俺がどうしてやれるもんじゃないしさ。まあ、みんな、みんな自分でさ、勝ち取っていくものだからさ。よーし。リーグ戦に情けは無用だ。よーし、よーし、ちょっくら優勝してきます。よーし。まあ、でも『G1 CLIMAX』、シングルでね、SANADAと結構当たるけど、(※ゆっくり立ち上がりながら)SANADAとのシングルは世界で一番じゃないけど、結構好きです。よーし」

【SANADAの話】「(※コメントスペースに座り込んで)悔しいな。イケメンに負けるのが一番、悔しいです。たださ、たださ…棚さんがこのリングで築き上げてきたこと、俺はリスペクトしてるよ。ただ、俺は俺なりの道、このリングで俺なりの道で行く。MAKING the ROADで、CHECK ONE TWO…」

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