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10/3【新日本】ザックの連勝止めた 石井が値千金の3勝目

『G1 CLIMAX 31』愛知県体育館(ドルフィンズアリーナ/名古屋市)(2021年10月3日)
「G1 CLIMAX 31」Aブロック公式戦 ○石井智宏vsザック・セイバーJr.×

 石井がザックの連勝を4で止めて価値ある3勝目を挙げた。

 首位のザックはここまで4連勝。内藤、昨年覇者・飯伏、IWGP世界王者・鷹木と優勝候補を3タテし、絶好調で中盤戦を迎えた。折り返しの5戦目となったこの日の相手は石井。2勝3敗であとがなくなってきた石井がザックに待ったをかけてみせた。

 序盤から目まぐるしい読み合いからヨーロピアンクラッチに持ち込んだザックが早くもニアフォールに追い込む。エルボースマッシュと逆水平の打ち合いは石井が制したが、ザックはロープ越しの腕ひしぎ逆十字で拷問。手首をひねり上げるアームロックで絞め上げた。石井も痛む右腕で逆水平を連発するものの、多彩な腕攻めによって防戦一方に追い込まれた。

 それでも石井はショルダータックルをぶちかまして反撃に転じる。痛む右腕で逆水平を連打し、雪崩式滞空ブレーンバスターを狙ったが、逆にコーナー上での卍固めに捕まってしまう。そのままパワーボムで叩き落としたザックは腕ひしぎ逆十字や腕固めで絞め上げたが、しのいだ石井はジャーマン、バックドロップで投げて逆襲した。

 すかさず石井はレッグブリーカーを敢行し、低空ドロップキックで左ヒザを狙い撃ち。こん身のエルボーでねじ伏せる。飛びつきスイングDDTやランニングローキックで反撃されても左ラリアットで応戦。目まぐるしい読み合いを延髄斬りで制し、パワーボムで追い討ちをかけると、スライディングラリアット、ショートレンジラリアットと痛む右腕を惜しげもなく使って攻め込んだ。

 粘るザックも回転足折り固めでニアフォールに追い込み、チキンウイングアームロック、飛びつき腕ひしぎ逆十字固め、三角絞めで右腕を徹底的に絞め上げたが、石井は意地でもギブアップしない。ノーモーション頭突きをぶち込み、こん身のラリアットを連打。一気に垂直落下式ブレーンバスターで突き刺して3カウントを奪った。

 この結果、ザックの連勝が4でストップ。石井が価値ある3勝目をもぎ取った。「4連勝して、そのままいけると思ったか? 甘いんだよ。浮かれんじゃねぇよ。有頂天になんなよ。ザック、俺はそう簡単には潰せねぇんだ」と勝ち誇った石井。ザックを止めたことでAブロックの首位争いを団子状態にし、自身の突破の可能性も高めた。次戦は10・7広島大会。ザックと同じ首位グループに位置するオーカーンとの対決を控える。

【石井の話】「オイ、4連勝して、そのままいけると思ったか? 甘いんだよ。浮かれんじゃねえよ。有頂天になんなよ。ザック、俺はそう簡単には壊せねえんだ」

【ザックの話】「(※若手の肩を借りて引き揚げてくる。コメントスペースにたどり着くと『サンキュー』と言って若手の方に回していた手を放し、そのまま崩れるようにフロアに大の字になる。仰向けのまま右ヒザをアイシングしながら)ここまでボロボロになったのは久々だ。明日の朝、起きたらどこもかしこも痛いだろうな。イシイはずるいよ。ハンサム過ぎるだろ。ハンサム過ぎて惑わされた。さすがは色男だな、トモチャン。ずっとイブシやSANADAみたいな男がこの団体を代表するイケメンと呼ばれてたけど、時代は変わった。イシイは年齢を重ねるごとにカッコよさが増してきてる。キッチンに長時間放置された酸っぱいコブチャ並みの渋さだな。ジョーダンダヨ。そんな理由で俺が負けるわけないだろ。首なしの男に三角絞めなんかかけても効果なかったからだよ! それにイシイの指はソーセージみたいにまるまる太ってる。負けたけど、あと一歩だったぞ、トモチャン! それにしても、あいつのラリアットはすごい威力だ。マジで効いた。『IT'S NOT GONE PETE TONG YET』(『フランキー・ワイルドの素晴らしき世界』=原題『It's All Gone Pete Tong』=の引用)たったの1敗なんかで俺は終わらないから。だから心配すんなよ。俺が地団駄踏んで悔しがる姿が見たかったか? バックステージで俺が暴れてる姿はこっけいで面白いんだろ? でもそんなムダなことしないから。そんなことしたって結果はついてこないって、もう2年前に学んだから。全勝で優勝決定戦進出はもう決まったものだと思ってたけど、ちょっとつまずいてしまったな。仕方ない。イシイの野郎はマジで強いな、あのハゲ! 信じられない強さだ。俺はこの結果を正面から受け入れて、明日からまたやり直す。チャンスはまだ残ってる。まだまだ、史上初のイギリス人G1覇者になる可能性は十分ある。何にも問題ないよ。いい勝負だったよ、トモチャン。ヒサシブリネ。またやろうぜ」

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