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10/12【DDT】佐々木がベビーフェイスあっさり断念、新軍団「DAMNATION T.A」結成 イサミを正攻法撃破でV1も…

『Get Alive 2021』東京・後楽園ホール(2021年10月12日)
DDT UNIVERSAL選手権試合 ○佐々木大輔vs木高イサミ×

 佐々木がイサミを正攻法で撃破し、ユニバーサル王座V1を果たしたものの、ベビーフェイスをたった1試合であっさり断念。新ユニット「DAMNATION T.A」を結成した。

 ユニバーサル王者・佐々木は当初、藤田ミノルとの防衛戦を予定していたが、藤田の体調不良で中止に。佐々木が挑戦者を公募したところ、イサミが呼応。昨年6月のTVマッチでは勝俣瞬馬を加えた3人でユニバーサル王座を争ったが(佐々木が勝俣を下してタイトル防衛)、今宵は一騎打ちで対戦することになった。佐々木は9・26後楽園大会でDAMNATIONを解散したばかり。これを機に、ベビーフェイスに変貌し、正々堂々戦うと予告していた佐々木は、オープニングのあいさつでも感謝の言葉を重ねていた。

 佐々木はのっけからペティグリーを狙うと、読まれても佐々木式ウラカンラナで速攻勝負を迫る。イサミが切り抜けると、試合は正攻法による接戦に。イサミは右ヒザ攻めでペースを握った。一方、佐々木もねちっこく反攻し、得意のクロスフェイスに捕獲してやり返す。

 その後も戦いは一進一退。エプロンに不時着した際に足を捻って右足を押さえる佐々木に対し、イサミはエプロンブレーンバスターから雪崩式ブレーンバスターへ。リングに不時着して切り抜けた佐々木がパワーボムからミスティカ式クロスフェイスを狙ったものの、イサミはその体を捕らえてツームストンパイルドライバーでマットに突き刺すと、ダイビングダブルニードロップを落とす。

 粘る佐々木は、藤田の得意技・SAYONARA(ツームストンパイルドライバー)で逆襲の構え。イサミに読まれて丸め込まれたものの、直後にスピアーを突き刺すと、ダイビングエルボードロップから再びクロスフェイスに絡め取る。イサミは丸め込んで脱出を果たすと、勇脚、バズソーキック、絶槍と打撃に切り換えて猛ラッシュ。佐々木もペティグリー、トラースキックで反攻したが、イサミはラリアットでねじ伏せると、垂直落下式ブレーンバスターから勇脚・斬に。

 これをドロップキックで迎撃した佐々木は、ミスティカ式クロスフェイスに捕獲。リング中央に引きずり込むと、クロスオーバーフェイスロックに移行し、ギブアップを奪取した。

 佐々木が正攻法で初防衛に成功。周りからは「どうせヒールに戻るのでは?」と疑問視されていたが、リング上でのファイトはまさにベビーフェイスそのものだった。試合後もイサミと抱擁して健闘を称え合うと、「勝ちました! イサミさん、あなたはやっぱり強い。何度諦めようかと思ったことか。イサミさん、今日はこのベルトに挑戦してきてくれて本当にありがとうございます。いつでも私、BASARAに行きますので、呼んでください」と清々しい言葉でメッセージ。さらに観客にも「ここにいる皆さんの応援のおかげです。ありがとうございます」と感謝して、ファンも「ベビーフェイスの佐々木もいいんじゃないか」と思い始めた時に事件が起きた。

 佐々木は突然、「やめたやめた」とこぼすと、口調を以前のヒールモードに戻し「俺には無理だ。なんだベビーフェイスって? 頭おかしいヤツがやるもんだろ? 俺には無理だ」と1試合だけでベビーフェイス宣言を撤回。「今日は勝っても負けても言おうと思っていたことがあるんだよ。俺はここ最近で、DAMNATIONを破壊されたんだよ。俺は何もなしにベビーフェイスをやるわけねえだろ? 俺はDAMNATIONを破壊したヤツ、DAMNATIONファンの心を破壊したヤツを絶対に許さない。そのためにも新しい軍団を作る。名前はもう決まっているんだ。DAMNATION TOTAL ADDICTION…DAMNATION T.Aだ」と新ユニット結成をアピールした。

 DAMNATIONのメンバーだった遠藤哲哉と高尾蒼馬をさっそく呼び込むが、先に高尾がリングに上がった瞬間、トラースキックで三下り半。「おい、てめえらなんかに用はねえんだよ。ただ呼んだだけだ。てめえらがいるとクソポップになるからよ。だからDAMNATIONは消滅したんだ」と罵詈雑言を浴びせると、高尾が抵抗しても、金的攻撃で黙らせる。遠藤はかかわらずに去っていくと、セコンドたちが佐々木を止めに入ったが、同じくDAMNATIONのメンバーだったマット・ポーリーが加勢。松井レフェリーにラリアットをぶち込んだ。

 佐々木は「出てくるのが遅いじゃねえか。俺の新しい相棒、練馬の森の奥で見つけてきた。残虐非道な殺戮マシーン、MJポーだ」と紹介。「俺たちこの2人がDDTのリングをメチャクチャ破壊して、破壊と混沌をもたらしてやる」と予告した。

 遠藤と高尾はメンバーに加えなかったことからも、これまでのDAMNATIONとはまた違う色になるのは確実。「群れない、媚びない、結婚しない」の哲学はどんな進化を遂げるのだろうか。

プロ格 情報局