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11/29【新日本】ファンタズモ不穏マイクで不在ジェイにメッセージ 歴代BC殺法&疑惑の右足でヒロム粉砕

『WORLD TAG LEAGUE 2021 & BEST OF THE SUPER Jr.28』東京・後楽園ホール(2021年11月29日)
「BEST OF THE SUPER Jr.28」公式戦 ○エル・ファンタズモvs高橋ヒロム×

 ファンタズモがBULLET CLUBの歴代リーダー殺法と疑惑の右足を駆使してヒロムを粉砕。試合後、不在のジェイ・ホワイトに対し、不穏なマイクアピールで意味深げにメッセージを送った。

 1・4東京ドーム大会では「SUPER J-CUP 2020」と「BEST OF THE SUPER Jr.27」の優勝者対決として火花を散らしたファンタズモとヒロムが、スーパージュニア公式戦で約10ヶ月ぶりに再戦。前回はヒロムがウラカンラナで丸め込んで勝利しており、ファンタズモにとっては雪辱戦だった。

 ファンタズモには以前から右足のシューズに凶器を仕込んでいる疑惑があったが、試合前にヒロムは海野レフェリーにチェックを要求。「何が疑惑の右足だ。いつまでこんなことを続けるんだ」と投げかけた。ファンタズモは抵抗せずにシューズを脱いで、ヒロム本人にチェックさせる。ヒロムも問題ないと判断し、試合スタートとなった。

 すると、ファンタズモは「ゴメンナサイと靴に謝れ」と要求。ヒロムはそれに応えて「ごめんなさい」と頭を下げたが、その瞬間、ファンタズモは背中をかきむしって先制する。ハイスピードの先読み合戦は互角に終わると、ファンタズモは左腕攻めへ。ヒロムは前戦の11・27藤沢大会で石森太二に左腕を攻められた末に敗れていたが、ファンタズモはその左腕を鉄柱やエプロンに叩きつけていく。

 ここでファンタズモは疑惑の右足でヒロムのつま先を踏みつけたものの、普段のようなダメージを与えることができず、頭を抱える。スキを見逃さないヒロムは反撃開始。エプロンから場外ドロップキックを敢行し、ファルコンアローも繰り出した。ファンタズモも空中戦で巻き返したものの、サドンデス(トラースキック)は空転。ヒロムは飛びついてのD(三角絞め)で絞め上げる。

 譲らないファンタズモは石森ばりのYes LockやBone Lockで再び左腕を攻めたものの、しのいだヒロムはコーナーめがけてのフロントスープレックスで五分の展開に戻した。打撃戦になると、ファンタズモは右足で脇腹、さらには顔面にサドンデスをぶち込むが、普段のように一撃で仕留められない。倒れずに笑みを浮かべたヒロムは突進するが、ファンタズモはレフェリーと交錯させ、無法地帯に持ち込んだ。すかさず金的攻撃でヒロムの動きを止める。

 ファンタズモは右足のシューズを脱ぎ、リング下に隠れて細工。改めてシューズをはき直してリングに戻る。海野レフェリーもヒロムもそれに気づかない。ファンタズモは再びサドンデスの構えに。これをキャッチして防いだヒロムは怒とうの大技攻勢に出たものの、必殺のTIME BOMBは不発。ファンタズモがここぞとばかりにVトリガー、スタイルズクラッシュとBULLET CLUBの元リーダーたちの得意技を連発した。

 ヒロムもCRIIをウラカンラナで切り返して前戦の再現を狙ったものの、仕留めきれず。それでもトラースキックやラリアットで攻め立て、「立て!」と絶叫した。そして、強引に立たせようとするが、その刹那、ファンタズモがサドンデスを一閃。今度は凄まじい破壊力を見せ、一撃でヒロムをKOし、そのまま3カウントを奪取した。

 疑惑の右足でヒロムを蹴殺し、ファンタズモが3勝目。東京ドーム大会で敗れた雪辱を果たした。試合後、マイクを持ったファンタズモは「後楽園に集まったお前ら、俺はたった今、あることに気づいてしまった…。BULLET CLUBの過去の亡霊のことは忘れ、これからはBULLET CLUBのリアル・フューチャーだけを見て進んでいくべきだってな」と意味深発言。さらに、「俺がこのBEST OF THE SUPER Jr.を制し、そのまま真っ直ぐWRESTLE KINGDOMに進む。ジェイ、もしお前がその舞台に上がらないと言うのなら……」とつぶやくと、不穏な空気を漂わせながらマイクを投げ捨てた。

 BULLET CLUBの現リーダーであるジェイはしばらく日本マットから遠ざかっており、今月のサンノゼ大会では石井智宏に敗れて、NEVER無差別級王座からも転落した。そんなジェイに突然言及したファンタズモ。その言葉に続くのは対戦要求なのか、追放宣言なのか、エールなのか。ファンタズモはノーコメントで控え室に消えており、その真意はわからないが、スーパージュニア後には新たなうねりが生まれそうだ。

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