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12/12【大日本】野村が大地超えでストロング王座V3 1・2岡林迎撃へダブルタイトル戦熱望

『橋本大地デビュー10周年記念興行「十元突破〜tengentoppa〜」』東京・後楽園ホール(2021年12月12日)
BJW認定世界ストロングヘビー級選手権試合 ○野村卓矢vs橋本大地×

 野村が大地超えでストロング王座3度目の防衛に成功。1・2後楽園大会でのV4戦へ向け、ダブルタイトルマッチを希望し、岡林裕二にKO-D無差別級王座戴冠を厳命した。

 今年9月にストロング王座初戴冠を果たした野村はその後、青木優也、関本大介を退け、2度の防衛に成功。V3戦となったこの日、デビュー10周年記念大会となった大地を迎え撃った。

 グラウンドでの消耗戦で幕を開け、野村が腕ひしぎ逆十字固めで捕らえて先手を取る。脇固めなどで左腕攻めを続けると、大地がアキレス腱固めで捕らえてもアキレス腱固めで絞め返す。スタンドに戻ると野村はショルダーアームブリーカーで再び腕攻めに出た。

 劣勢が続いた大地だったが、場外戦に持ち込むと、エプロンへのファルコンアローを敢行して逆襲を開始。得意のミドルキックを連打し、串刺しシャイニングウィザードを突き刺す。すかさず蝶野正洋ばりのバタフライロックで絞め上げた。

 耐えた野村は高速回転のエルボー合戦を連打で制し、大地のミドルキックをキャッチしてキャプチュードでぶん投げる。意地の大地も裏投げですぐさま応戦。ダブルダウンから同時に起き上がった両者はエルボー合戦で意地を張り合う。競り勝った野村は大地が追尾式ニーリフトを見舞っても、次の瞬間、ドロップキックをカウンターでさく裂。アストロノーツの盟友・阿部史典ばりの卍固めを仕掛けた。

 阻止した大地はドラゴンスクリューで逆襲すると、蝶野ばりのSTFで捕らえる。耐えた野村がミドルキック合戦に持ち込んでも譲らず。ローキック、ローリングソバット、ヒザ蹴りの連続攻撃を浴びせたが、野村も負けじとミドルキックで徹底抗戦。大地もファルコンアローで流れを渡さず、ドロップキックもお返しすると、起き上がろうとした野村をランニングローキックで蹴り飛ばす。ライジングDDTが不発に終わってもジャンピングDDTで突き刺した。

 野村も3カウント寸前でキックアウト。飛びつきアンクルホールドで絡みつくと、ジャーマン、ぶん殴るようなラリアットでたたみかけた。大地も張り手をかいくぐってジャーマンでやり返し、シャイニングウィザードを後頭部にグサリ。意地で立ち上がった野村はラリアットを振り抜くと、ダブルアームスープレックスで追い討ちをかける。ドラゴンは大地が食い止め、ジャーマン、シャイニングウィザードで一気に逆転を図った。

 そして大地は父・橋本真也さんばりに両腕で十字を切ると、ライジングDDTで仕上げを狙ったものの、野村は決めさせず。張り手からのジャーマンで大地の動きを止めると、再び張り手をさく裂。棒立ちとなった大地にドラゴンスープレックスをようやく爆発させて熱戦に終止符を打った。

 野村が先輩・大地超えでストロング王座V3を果たした。試合後、「橋本大地10周年記念興行で最後に俺が勝つ。大地、人生はそんなにうまくいかねぇんだ」と勝ち誇ると、「だがな、俺はこれでお前を越えたとは思っていない」と続けた。「なぜなら俺が一番リスペクトしてるのは、お前のプロレスラーとしての生き方なんだよ。いろんなとこ転々として、けど強くなろうとして、凄ぇわがままだけど、俺もわがままなレスラーになりたい」と敬意を表した野村は「だから、いつまでも俺が尊敬する橋本大地でいてください。今日は戦ってくれてありがとうございました」と感謝した。

 大地を突破してストロング王座を死守したことで、「何か俺も強くなってんだなって思いました。改めて大地さんとやってそう思いました」と実感することができた。そんな野村のV4戦は2022年オープニング興行となる1・2後楽園大会。岡林を迎え撃つことになり、「大地、関本に勝てて、年明け一発目で最終目的の岡林裕二とやれるんで、全然モチベーションは今一番高いんじゃないですかね」と今から燃えている。

 岡林はDDT12・26代々木大会でKO-D無差別級王者・竹下幸之介に挑戦する。そこで野村は「負けないでくれって感じですかね。俺に挑むなら負けるなと」と岡林に必勝を厳命したうえで、「岡林裕二が勝ってくれて、チャンピオン同士の対決やりたいですね。あわよくば向こうもベルトかけてくれたら、なおいいんじゃないですか」とダブルタイトルマッチを熱望していた。


【試合後の野村】
▼野村「3度目の防衛成功しましたが、途中は正直、体が痺れてて紙一重の戦いでした。勝ててよかったんで、次は1月2日かな。で岡林裕二。目標としてる関本、大地は倒したんで、また最後の岡林裕二、きっちり倒してチャンピオンとして一騎当千に出場します」

――相手の10周年で戦った感覚はこれまでと違った?

▼野村「立場が逆だったんでね。何か俺も強くなってんだなって思いました。改めて大地さんとやってそう思いました。強くなってるなって」

――試合後はリング上で生き方に敬意を表していたが?

▼野村「カッコいいと思いますよ。大きい十字架というか、そういうのを背負って。本人は気にしてないというか、そういうの関係ないと言ってても、たぶん周りの目は十字架を背負ってるように見えるんで。そこで父親さんと比べられる。何かいろいろ言われる。けど、自分の10年貫いて今があるんでカッコいいですよね。そこはレスラーの中でも僕が生き方は一番リスペクトしてるんじゃないかなと思います」

――前回との感覚の違いはあった?

▼野村「前回はたぶん大地さんなりの…あの時、闘魂がどうのこうのって僕が言ったんですけど、大地さんはそれに応えてグローブをつけて、たぶん僕のファイトスタイルに合わせてくれたんじゃないかなと。今回はどっちかというと純プロレス寄りな戦いだったんで。種類は違いますけど、僕が2連勝したということで。今は僕の勝ちですね」

――大地に勝って年を越せるのは大きい?

▼野村「大きいです。大地、関本に勝てて、年明け一発目で最終目的の岡林裕二とやれるんで、全然モチベーションは今一番高いんじゃないですかね。何かあれですよね? 岡林さん、今度あれやるんですよね? KO-D。負けないでくれって感じですかね。俺に挑むなら負けるなと。もし岡林裕二が勝ってくれて、チャンピオン同士の対決やりたいですね。あわよくば向こうもベルトかけてくれたら、なおいいんじゃないですか。やりましょう。会社に何も相談してないけど」

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