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12/31【RIZIN】朝倉未来が斎藤に1年越しリベンジ! 重圧&悪夢告白も「格闘技すばらしい」

『Yogibo presents RIZIN.33』さいたまスーパーアリーナ(2021年12月31日)
RIZIN MMAルール ○朝倉未来vs斎藤裕×

 朝倉未来が激闘の末に判定で勝利。斎藤に1年越しのリベンジを果たした。再戦前の重圧と悪夢を告白した未来は「格闘技が素晴らしいということをこれからも伝えていきたい」と晴れやかな表情で宣言した。

 両者は昨年11月に対戦。斎藤がフルマークの判定勝ちを果たして初代RIZINフェザー級王座を獲得した。その後、未来は6月の東京ドーム大会でクレベル・コイケの三角絞めに捕まり敗戦。斎藤も10月に牛久絢太郎に敗れてタイトルから陥落。ともに苦杯をなめた2人が約1年ぶりに再戦したが、またも接戦となった。

 未来は5年ぶりに金髪にした登場。1ラウンド序盤は打撃でけん制し合ったが、フェイントから斎藤がタックルへ。倒れずに未来がこらえると、斎藤がコーナーで密着してヒザ蹴りを浴びせるが、ブレイクとなった。その後はパンチの探り合いでラウンドを終える。

 2ラウンドになると、未来が圧力を強める。斎藤は再びタックルを仕掛けるが、未来は倒れながらもすぐさま立ち上がってテイクダウンを阻止した。その後もタックルのチャンスをうかがう斎藤に対し、未来はカウンターの右フックを一閃。ぐらついた斎藤に対し、左ストレートから一気にパンチでたたみかける。鼻血を吹き出した斎藤は必死にテイクダウンして難を逃れようとするが、未来はタックルをキッチリと切るとグラウンドで上に。それでも斎藤はしがみついてなんとかラウンド終了まで乗り切った。

 3ラウンドになると、斎藤が打撃で決死の反撃へ。フックをクリーンヒットさせて前進する。未来が片足タックルを狙って突っ込むも、斎藤はギリギリでしのいだ。互いにタックルを狙って正面衝突。未来は左ミドルや左ハイを放っていくが、斎藤も勝負を捨てずにカウンターを狙う。さらに片足タックルにいくが倒せず。逆に未来がカウンターのヒザ蹴りを放つと、斎藤のタックルを潰してハーフガードに。ヒジ打ちやパウンド、さらにはヒザ蹴りを顔面に叩き込むが、斎藤は沈ます試合終了となった。

 ゴング直後に2人は抱擁。判定の結果、3-0で未来が勝利し、1年越しのリベンジを果たした。勝利者インタビューを受けた未来は「僕は結構強気な性格でYouTubeとかいろんなこと言っているんですけど、毎日悪夢を見るぐらいいろんな重圧とかプレッシャーに耐えて勝てて嬉しいです」と素直な心境を告白。「斎藤選手は強いなって。本当にフェザーのトップ選手だし、死んでも負けたくないという気持ちで戦ってました」と明かすと、「本当に練習から凄いきついことをやってきたんで、強くなれたのは斎藤選手のおかげですね」と感謝の言葉も口にした。

 2万人を超す観客の前で雪辱を果たし、大歓声を受けて感極まった表情を覗かせた未来は、「コロナとかあるんですけど、久々にこんな大勢の前で試合ができて幸せです。テレビの前で見ている方も、格闘技が素晴らしいということをこれからも伝えていきたいんで、皆さんこれからも応援よろしくお願いします」と笑顔で締めくくった。

 斎藤にリベンジを遂げた未来は次なる目標として「とりあえずフェザー級の頂点に立ちたいですね」とコメント。2022年に開催が噂されるフェザー級トーナメントについては「やる必要なくないですか? 強い選手と戦ってますよね。斎藤選手と俺がやってて、ここからトーナメントをやる必要はないと思いますね」と出場を否定したが、「RIZINのスケジュールが発表されてなくて、いつになるかわからないですけど、別にいつでもいいし、誰でもいいですよね。できればクレベル選手か、牛久選手とやりたいですね」と6月の東京ドーム大会で敗れたクレベル・コイケとフェザー級王者の牛久絢太郎を対戦候補に挙げた。

 大会終了後、榊原信行CEOはRIZINとの契約が途切れていたクレベルが「RIZIN TRIGGER」2・23静岡エコパアリーナ大会に出場するとサプライズ発表。クレベル自身は未来との再戦にも意欲を見せた。榊原CEOは未来が出場を否定していたフェザー級GPでのクレベル戦実現の可能性にも言及。2022年のフェザー級戦線において、この2人の戦いが実現するのかが1つの焦点となりそうだ。


【試合後の未来】
――試合を終えた今の心境は?

▼未来「まあ、いろんなプレッシャーがあったんで、ホッとしました」

――無事にリベンジを果たしたが、試合が終わってみてどう思った?

▼未来「斎藤選手はやっぱり強い選手だなと思いましたし、僕もそうですけど、斎藤選手も短い期間のオファーで盛り上げるために出てもらったんで、凄い感謝しています」

――今回、煽り映像でも100%勝つと行っていたが、作戦はあった?

▼未来「これ以上できないぐらい努力してたんで。自分に言い聞かせてた感じです」

――今後の展望は?

▼未来「とりあえずフェザー級の頂点に立ちたいですね」

――半年間で新しく取り組んできたことはどのように試合に出た?

▼未来「打撃で言うとミット打ちをずっと毎日続けてきたんですけど、打撃がやっぱり0.何秒か速くなって近い距離に自信が持てたというところでで、プレッシャーが強くなりましたね。だから、カウンターも入りやすくなったし、自分からの入りも増えた。ウエイトトレーニングとか、スパーリングは組み技中心にやってたんで、組み力の自信がついたというか、強くなったと思いますね」

――ご自分の中で勝敗を分けた大きなポイントは?

▼未来「やっぱりカウンターの右フックが入ったことと、壁の展開でずっとその場にいずに、僕が投げを使ってバランスを崩したりとか」

――コンマ何秒速くなったというのは、相打ちが決まった時に感じた?

▼未来「全体的に速くなったというのは感じました。スパリーングだけやってた頃とは全然違うかなって。タイミングが変わるんですよ」

――左手の包帯は?

▼未来「ちょっと骨が浮いちゃっているみたいなんで、病院に行こうと思ってます。折れてはないです」

――2ラウンド、ちょっとニヤッと笑ったシーンがあったが、その時の心境は?

▼未来「ちょっと覚えてなくて」

――パンチのカウンターを取る前のタイミングでニヤッとしたように見えたが?

▼未来「ちょっと距離をもう半歩近づけようと思って。斎藤選手のパンチをもらった時にこれは倒れないなというのがわかったんで、もらってもいいから、もうちょっと半歩詰めて、殴り合いになるぞってことで、笑ったかもしれないです」

――2022年の試合はいつ頃にどんな相手とやりたい?

▼未来「RIZINのスケジュールが発表されてなくて、いつになるかわからないですけど、別にいつでもいいし、誰でもいいですよね。できればクレベル選手か、牛久選手とやりたいですね」

――ランドマークやケージの試合もあるが、どういう形式を望む?

▼未来「なんでも大丈夫ですね。金網は毎日やってるし、リングも慣れてるんで、誰でもなんでもいいです」

――来年、フェザー級トーナメント開催の噂もあるが、出場をオファーされた場合は?

▼未来「やる必要なくないですか? 強い選手と戦ってますよね。斎藤選手と俺がやってて、ここからトーナメントをやる必要はないと思いますね」

――平本選手の試合が2月に決まったが、過去にいろいろやり会っていた。ここでやっておきたいという気持ちはある?

▼未来「いやいやいや、平本とはやりたくないです。さすがにレベルが違うんで。でも、平本も凄い面白い存在だなと思って。日本の格闘技を盛り上げてくれる重要なひとりだと思っているんで、試合が楽しみです」

――重圧で悪夢を見たという話をしていたが、具体的にどんな夢を見た?

▼未来「試合が決まったのは12月6日で、その時に76.5kgだったんですよ。だけど、やるしかないし、68kgでやったら凄い騒がれちゃうし、斎藤選手だから66kgでやらなきゃいけないし、10.5kgの減量で毎日凄い運動量と少ない食事で過ごしてきたんですけど、計量失敗は格闘家の終わりだと思うんで、そこの夢を見ましたね。3日前なのに残り10kgみたいな。そんな感じで夢を見ました」

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