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1/23【全日本】イサミがGAORA王者・入江への挑戦を表明

『2022 NEW YEAR WARS』最終戦 神奈川・保土ヶ谷公会堂(横浜市)(2022年1月29日)
○石川修司&大森隆男vs木高イサミ&中野貴人×

 イサミがGAORA TV王者・入江茂弘への挑戦を表明した。

 この日、イサミは大森とのアックスボンバーズで石川&入江組と対戦する予定だったが、入江が緊急欠場。個人による抗原検査、PCR検査は陰性だったものの、医療機関で受診したPCR検査の結果がまだ出ていないため、大事をとっての決定だった。

 このためイサミは緊急参戦となった中野とのBASARAタッグで石川&大森と対戦。中でも石川とはかつてユニオンプロレスで同じ釜の飯を食った間柄とあって意識し合った。体格差は歴然ながら敢然と立ち向かったイサミはチョップ合戦で火花。入江ばりのキャノンボールを決める場面も見られた。その後、アックスボンバーズの師匠・大森とも真っ向勝負を展開して気を吐いたイサミだったが、最後は中野が石川のファイアーサンダーに沈んだ。

 敗戦に終わったものの、イサミが試合後アクションを起こした。この日組んだ中野は神野聖人との愛人タッグによるアジアタッグ王座挑戦を表明中。愛弟子が大勝負に挑もうとする姿勢にイサミも刺激を受けたようで、「俺も動かないとカッコ悪いだろ」と宣言。「たぶん全日本プロレスTVをみてる入江! GAORAで勝負だ」とぶち上げたのだ。

 イサミを突き動かしたもう一つがコロナ禍。「たとえ僕は全日本のリングだろうと、BASARAのリングだろうと言い続けてやる。あきらめない。どんなに負けても、どんなにやられても絶対あきらめない。それがいろんな先輩から教わって今、俺がここに立ってる証だから!」と叫んだ。入江とGAORAベルトをかけて戦うことで、その姿勢を体現するつもりだ。

 「あいつがもし俺のマイクやキャノンボール見て、あのヤロー、クソって思ってくれたら俺の勝ち」としたイサミの挑戦を当然、入江も受けて立つはず。インディーファン垂涎カードによるGAORA王座戦が急浮上。早ければ2月シリーズで実現することになるかもしれない。

【試合後のイサミ&中野】
▼イサミ「やっぱ凄いね。全日本プロレスのスーパーヘビー級は一発の重さが違う。同じ釜の飯を食ったとはいえ、それは昔の話だからお互い変わってて当たり前なんだけど、もうちょっと俺が変わってるってところを修司には見せたかったな。大森さんには最強タッグで多少の成長をみせたんですけど、まだまだっちゅうことですね」

▼中野「まず今日、緊急参戦で、急な参戦だったかもしれないけど、今日試合ができたことは本当にありがたいし、経験値にはなったんですけど、全日本出て全部負けてるんですよ。で、アジア挑戦。どの口がってチャンピオンも言ってたけど、それでもだよ。それでもチャンピオン倒せばベルトが来るし、俺たち愛人タッグもそうだし、俺もデビューから負けることの方が全然多いよ。ちっちゃいし。それでもあきらめず、ずっとやってきて、これからもやっていくんだよ。今日も大きい人たちいっぱいいて、当たりが一つ一つ全然違って苦しいけど、楽しいし。心だけは絶対負けないように神野とあのアジアタッグのベルト一発で獲って、全部ひっくり返してやりますよ。その方が夢があるじゃないですか。絶対に勝ちます!」

▼イサミ「万馬券だな。当たればデカいよ」

▼中野「俺たちの券を買った人たちを最高に楽しませますよ」

▼イサミ「当たればデカい。一発持ってる選手だからね、中野も神野も。まぁ俺はGAORA。入江の持つGAORA。前にバックステージやリング上で多少のアクションは動かしたんですけど、最強タッグ中なんで当然のようにお客さんの考えからも消えていって、おそらく全日本プロレスの中で消えていった流れなのか。ここで俺がもう一回、挑戦という言葉を口にすることによって、入江もその時そんなこと言ってたなって思い出すかもしれないし。全日本プロレスも思い出すかもしれないし、マスコミの皆さんだって、ファンだって思い出すかもしれない。思い出させないなら当日、試合で思い込ませるよ、俺は。そうやってやってきたんだ20年」

――キャノンボールを出したが入江選手へのメッセージだった?

▼イサミ「メッセージっていうか、あいつはあいつでたぶん悔しいんだろうなって。今日休みになってんのが。全部の検査受けたけど陰性で。でも、それが遅かったから、待てんですよね、どこの会社も。それがあるからね、今日はお休みになったんですけど、全部陰性っていうのは聞いてたんで。悔しいと思ってるんで絶対本人も。これが記事になってなのか、内容を見て入江がどう思うのかわからないですけど、あいつがもし俺のマイクやキャノンボール見て、あのヤロー、クソって思ってくれたら俺の勝ちですね」

――では、入江選手の悔しい思いを受け止めたうえで勝つと?

▼イサミ「逆ですよ。俺の気持ち受け止めてもらわないと。何で入江の気持ち受け取らなきゃいけないんですか。あんな強いヤツの気持ちなんか受け取ったらね、バカみちゃいますよ。たまにバカするんですよね。それもこれから先も変わらんのかなと。これまでもそうやってやってきたし、これからもそうやってやっていくし。いろんな先輩たちから教わって今の俺が形成されてるんで。それを今度は下の世代にも。中野も含めて、こうやって組んで伝えていくこともあるし、戦って伝えていくこともあるだろうし。それはBASARAだけじゃないのかもしれないな。俺はほぼ全団体のいろんなヤツらから教わってきたから。どこの馬の骨ともわからない俺が。だから俺も少しずつでも若いレスラーとか、気持ちだけでも。技術は俺ないからわかんないけど、気持ちの面だけでも教えられたらいいかなって。それはもしかして体現するのは難しくて、こうやってマイクを取ってしゃべらないとわかってもらえないことかもしれないけど、でもこんな時代だからこそ、プロレスラーは前向かないと絶対ダメだよ、後ろ向いたら。誰も悪くないよ、こんなの。それはコロナ禍ってところでかかってきた後輩もそうだし、かかった先輩、同期も、もちろん濃厚接触の選手も含めてね、みんながいろんなこと我慢できなくなっていろいろ漏らしてたのも聞いてたし。それはレスラーだけじゃないと思うし。こんな時だからこそ、出れる以上は全力尽くして、お客さんが見てる間だけでも、今は拍手だけかもしれないけど、忘れられたらいいな。そう思いますね。これは綺麗事じゃなくて本当に俺はそう思うから」

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