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2/11【新日本】初挑戦ワト奮闘もデスペが盤石V2 リンダマンら「やりたい相手いっぱいいる」

『LECクリンぱっ!Presents 新春黄金シリーズ』宮城・ゼビオアリーナ仙台(2022年2月11日)
IWGPジュニアヘビー級選手権試合 ○エル・デスペラードvsマスター・ワト×

 IWGPジュニア初挑戦となったワトが大奮闘をみせたが、王者デスペラードが盤石のV2。「やりたい相手いっぱいいる」と今後の防衛ロードを見据え、新日本外の選手名を複数挙げた。

 1・5東京ドーム大会でのタッグ対決で王者・デスペラードにギブアップ勝ちを収め、この日のIWGPジュニア初挑戦を決めたワト。本名(川人拓来)にちなんでか「未来開拓」を宣言し、仙台決戦を迎えた。対するデスペラードは1・4東京ドーム大会でヒロムを退けて以来、2度目の防衛戦。ギブアップ勝利による雪辱を予告していた。

 先制打を放ったのはワト。バックブロー、ローリングソバットを立て続けに見舞ってデスペラードの動きを止め、サッカーボールキック連打を浴びせる。ベンダバールへの布石とばかりにキャメルクラッチ、ヘッドシザースと首攻めを展開し、倒れたデスペラードに左右のボディブローを連打するとフルネルソンで絞め上げた。

 デスペラードが場外戦に活路を求めても、ワトは鉄柱攻撃で返り討ち。トルニージョを狙ったが、回避したデスペラードが低空ドロップキックで反撃を開始した。フェンス攻撃を連発し、場外ブレーンバスターを敢行。低空ドロップキックやボディプレスでワトの左足を徹底攻撃した。

 守勢に回ったワトだが、正面飛びドロップキックで反撃に移った。スワンダイブ式エルボースマッシュを放ち、ミドルキックを連打。フランケンシュタイナーで場外に吹き飛ばすと、トルニージョを放っていく。旋風脚が不発に終わり、デスペラードのマフラーホールドに捕まっても、ドームでの決まり手となったゆりかもめで切り返した。

 サミングで逃れたデスペラードはドラゴンスクリュー、低空ドロップキックと再び足攻めに着手し、マフラーホールドで絞め上げる。ヌメロ・ドスに移行してギブアップを迫り、ワトが必死にロープを手繰り寄せても、逆転を狙ったレシエントメンテはデスペラードが決めさせず。ならばとワトは背後から飛びついてのネックブリーカードロップで反撃し、叩きつけるような回転エビ固めからベンダバールで捕らえた。

 ワトがようやく勝機を作ったが、デスペラードは王者の意地でギブアップしない。ならばとワトはレシエントメンテでニアフォールに追い込み、RPPを狙ってコーナーに上がったが、阻止したデスペラードは腕決め式バックドロップを敢行。ワトもトラースキック、天山譲りのTTDで食い下がったが、RPPを自爆させたデスペラードはスピアー、ギターラ・デ・アンヘルで一気呵成。粘るワトもジャックナイフや回転エビ固めであわやの場面を作ったが、デスペラードはグラウンドドラゴンスクリューからのヌメロ・ドスで捕獲。予告通りワトをギブアップさせた。

 初挑戦となったワトの奮闘が際立ったが、最後はデスペラードが貫録勝ち。IWGPジュニアV2を果たした。試合後、マイクを手にしたデスペラードは大きな拍手を浴びて花道を下がるワトに向かって「前哨戦、何だかんだ嫌なことばっか言ってごめんな。あれ全部、本心なんだ。要はそこが足りてねぇってだけ。個人的にお前のこと嫌いだから誉めたくないんだけどさ、フィジカルに関しては今、新日本に上がってるジュニア勢の中でぶっちぎりだと思ってんだ」と評価する一方で「ただな、脳みそと練習量と考え方がちーと足りないかな。ノブさんに付いたらどうだ? そこの二人(天山、田口)に付いてたって結局この程度なんだろ。嘘だけど」と投げかけた。

 そしてデスペラードはセコンドについた金丸を見やりながら、「ノブさん、言ってくれたっすよね。俺が持ってる段階で挑戦するなら意味があるって。でも俺、いろいろやりたいことあるんですよ」と語りかけた。「リンダマンとかT-Hawkとか、まだやったことねぇからさ、やってから、品定めしてからになっちゃうんだけど、やりたい相手いっぱいいるんですよ」と具体名を出して今後の防衛ロードを描きつつ、金丸に向かって「いつかやりましょうよ」と呼びかけた。

 「何かこのあとに続くようなカッコいいこと言って終わりゃいいんだろうけど、そういうの苦手なんで。でも現IWGPジュニアヘビーウェイトのシングルチャンピオンは俺様です」。そう豪語して締めたデスペラード。バックステージでは#STRONGHEARTSの二人以外にもクリス・ブルックス、佐々木大輔、CIMA、フランシスコ・アキラ、YO-HEYの名前を口にし、「俺は俺がこれ(IWGPジュニア)使って楽しむためだったら何でもやってやるぞ」と宣言した。

 先日、ライバルのヒロムがジュニアオールスター戦を提唱したばかり。奇しくもデスペラードもそれにリンクするような発言を口にした。当然、「最多防衛記録っつうのも興味あるし、ノブさんのジュニアブランドスラム、それがかかった試合の相手が俺だったら、こんな面白いことないだろ」と新日本内の戦いも見据えているデスペラードだが、その一方で新たな刺激を求める構えだ。

【デスペラードの話】「いってぇ。NOSAWAさん弁償。いってぇ。(ビールを飲んでから)あぁ、うま。さっきも言った通りです。フィジカルに関して、みりゃわかんだろ。あの不思議な跳躍力。あれ、一瞬、浮いてるだろ。あの位置から落っこちてきながら足伸ばしたり、上からきてるのに下から腕が上がってきたり、ありゃ不思議だぜ。ただ、いくらニュータイプ専用機に一般兵が乗ったところで能力はうまく使えないんだよ。振り回されておしまい。ファンネルも出ません。考えろ。ずーっと同じことしか言ってねぇぞ俺は。俺にはお前ほどの能力はない。だけど考えることで今これ持ってんだよ。考えろよ。これ、嫌味でも何でもねぇぞ。クリス・ブルックス、勝ったよ。いつ来てくれる? カリスマ(佐々木大輔)もそうだし、あとさっき言ったな。リンダマンとT-Hawk。あとCIMAさんと…俺、誰の名前出したっけ? いっぱい言ったから忘れた。あとフランシスコ・アキラとかさ。面白ぇじゃん。あとYO-HEYちゃん。いいか、俺は俺がこれ使って楽しむためだったら何でもやってやるぞ。でも、最多防衛記録っつうのも興味あるし、ノブさんのジュニアグランドスラム、それがかかった試合の相手が俺だったら、こんな面白いことないだろ。夢がいっぱいですよ、プロレスのリング。新日本のリングにはいろんなものがあるぜ。楽しもうぜ」

【試合後のワト、天山、田口】
※ワトが天山、田口の肩を借りてインタビュースペースにやってくると、ヒザをついて倒れ込む

▼ワト「クソーッ! クソーッ! クソーッ!」

▼天山「全然、全然、負けてないよワト! たまたまや! お前は最高なんや、一番やと思って、これからもやらないと。たった1回の負けで気にするなや! また次やればいいんだよ! まだまだいけるよ!」

▼ワト「(※下から手を伸ばして握手を求め)ありがとうございました」

▼天山「(※握手に応え)おお、頑張れよ! 大丈夫か?」

▼ワト「デスペラード、個人的に嫌いだと? 俺のことが。ああ、俺も嫌いだよ。てめぇみたいなヤツ、大っ嫌いだよ! だから、これからはもっと! お前のこと嫌いになってさぁ、とことんこの感情をぶつけてやるよ! 今まで思う存分、言いたいこと言いやがって! お前の思う通りになる日なんて残りわずかだよ。俺がお前の首を取って終わらせてやる! 俺が『未来を開拓する』って言ってたこと、勝ったら言おうと思ってたけど、ここで言うよ。俺は20代でIWGPジュニアヘビー級チャンピオンになって、今のジュニアに足りない20代の、10代でもいい。若い選手とどんどんジュニアの未来を、そして新日本プロレスのジュニアの未来を作っていきたい。負けたヤツが何言ってんだって思うかもしれないけど、俺はそんな目標、夢、そんなものを諦めてなんかない。下は向かない。上を向いて、前も向いて進みます」

▼天山「ワトやったらできるって! 自分を信じてやるんや。とことん頑張れよ」

▼田口「できる! 今日は第一歩。二歩目はジュニアタッグ狙っていこう。69代」

▼ワト「田口さん。すみません、あの時はキレて。ちゃんと俺の頭の中にはそのことも入ってた。田口さん、よろしくお願いします」

▼天山「よくやったよ。次やったら、あいつもビビって挑戦受けへんと思うよ」

▼ワト「(※カメラに向かって)デスペラード、俺はお前を必ず倒すからな」

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