2/22【GLEAT】準決勝で散るも伊藤宣言「初代王者を標的に」

『G PROWRESTLING Ver.18』東京・後楽園ホール(2022年2月22日)
G-REX初代王者決定トーナメントBブロック決勝戦 ○田村ハヤトvs伊藤貴則×

　伊藤と田村による“LIDET UWF×Gプロ若大将対決"は、喧嘩腰の肉弾戦の末に田村に軍配。準決勝で散った伊藤は浮上を見据えて初代G-REX王者をターゲットに定めた。

　GLEAT団体初のベルト『G-REX』をめぐるトーナメント。事実上の準決勝(Bブロック決勝戦)でGLEAT若大将格の田村と伊藤が決勝進出を争った。

　伊藤は1回戦で河上隆一、2回戦でCIMAと難敵を連破。シードだった田村は2回戦で飯塚優を粉砕して準決勝に駒を進めてきた。

　のっけからバチバチの喧嘩腰。リングインから顔面を密着させ、ゴングが鳴るなりショルダータックルで正面衝突を繰り返した。肉弾戦ではマッスルボディを誇る田村が競り勝ったが、伊藤も得意の蹴りで応戦。エプロンサイドでアピールする田村の足を刈り取るように蹴り飛ばすや、客席でもランニングローキックを浴びせ、リング上でもエグいヒザ蹴りを一発、また一発と打ち込んでいった。

　動きが止まった田村だったが、豪快な追尾式ラリアットで伊藤を場外まで吹っ飛ばして豪快に逆転。DDTからのスライディングラリアット、フェイント式のネックブリーカードロップと畳みかけた。伊藤も追尾式の串刺しフライングニールキックで意地をむき出しにしたものの、田村はカウンターのスパインバスターで譲らず、トップコーナーに上がって巨体を苦にせぬダイブ攻撃を狙った。

　ところが伊藤はコーナー上の田村に捨て身のフライングニールキックを発射。続けて雪崩式ブロックバスターで巨体をぶん投げたものの、すぐさま田村もラリアット、ならばと伊藤もバックドロップ、そして田村もジャックハマー…と意地の大砲合戦を繰り広げた。

　しばし両者大の字。ゴツゴツと顔面密着で頭突きを打ち合いながら、どこまでも喧嘩腰で立ち上がる。すぐさま殴るようなエルボー合戦に発展したが、伊藤が水面蹴りで田村を転がすと、ランニングロー、かかと落とし、顔面ソバットのコンボで猛ラッシュ。スリーパーからの二段式ジャーマンで伊藤が決定機をつかんだ。

　だが、タフガイ・田村も屈さず。逆に伊藤必殺の右ハイキックにカウンターのラリアットで刈り取った田村は、パワフルなデスバレーボムを発射。なおも立ち上がる伊藤にローリングラリアットをぶっ放すや、走り込んでの強烈ラリアットもクリーンヒットだ。まともに食らった伊藤も意地のキックアウトをみせたものの、最後はランニング式のキン肉バスターで完璧な3カウントを奪い去った。

　GLEATのLIDET UWF×Gプロ若大将対決は田村に軍配。これにより『G-REX』初代王者決定トーナメント決勝戦は「田村vsリンダマン」に決まった。準決勝で散った伊藤はさすがに悔しさを隠せず。「河上に勝とうが、CIMAに勝とうが、ベスト4に残ろうが、トーナメントは負けたら終わり。何も残らへん」と唇を噛んだ。GLEATの大将を自負するだけに、初代G-REX王者となることが証明となるはずだったが届かず。「しかし、こんなところでクヨクヨ落ち込む俺じゃないぞ」と気持ちを切り換えた伊藤は今日、リンダマンか田村ハヤトどっちか勝った方、ベルト巻いた方、そいつをターゲットにどんどんこのGLEAT、大将を務めていくからな」と宣言してみせた。


【伊藤の話】「あぁ! クソ。負けちまった。河上に勝とうが、CIMAに勝とうが、ベスト4に残ろうが、トーナメントは負けたら終わり。何も残らへん。今日絶対に初代チャンピオンになって、GLEATを俺が変えていく、有言実行には一番の舞台やった。しかし、こんなところでクヨクヨ落ち込む俺じゃないぞ。GLEATの大将は負けたけど、今日、リンダマンか田村ハヤトどっちか勝った方、ベルト巻いた方、そいつをターゲットにどんどんこのGLEAT、大将を務めていくからな。GLEATの大将は伊藤貴則や。忘れるな」