3/12【全日本】諏訪魔が田村のパートナー名乗りで緊急出撃 最古のベルト逸すも「破門」撤回で再結束

『2022 DREAM POWER SERIES』東京・後楽園ホール(2022年3月12日)
アジアタッグ選手権試合 ○児玉裕輔&大森北斗vs諏訪魔&田村男児×

　諏訪魔が田村のパートナーに名乗りを上げ、アジアタッグ王座に緊急挑戦。ベルト獲りはならなかったものの、田村に言い渡していた「Evolution破門」を撤回した。

　当初、アブドーラ・小林&田村のトモダチタッグがアジアタッグに挑戦予定だったが、小林が濃厚接触者認定によって欠場。ドリー・ファンク・ジュニアPWF会長はパートナー変更による挑戦を認めたが、田村のパートナー探しは難航。諏訪魔に打診したものの断られてしまった。

　パートナー不在のまま当日を迎えた田村の前に現れたのは、田村に「Evolution破門」を言い渡したはずの諏訪魔。ダブルヘッダーでアジアタッグ戦に緊急出撃となった。

　諏訪魔がダブルチョップ乱打、ショートレンジラリアット連打で北斗と児玉をなで斬りにすれば、呼応するように田村もフライングショルダーやラリアットで北斗を攻め込んだ。田村が呼びかけた連係は児玉によって同士討ちにさせられたが、諏訪魔のゲキを受けた田村はダイビングショルダーからのダンロックで児玉を追い込んだ。

　だが、北斗にカットを許すと田村が劣勢に。諏訪魔が献身的にカットしても北斗&児玉のダブルトラースキックで蹴散らされてしまう。田村もダブルトラースキックの餌食となり、最後は児玉のマッドスプラッシュの前に3カウントを聞いた。

　田村悲願のアジアタッグ戴冠はならず。試合後、諏訪魔は「今日、こうやってここに立たせてもらったけどさ、お前をここまで悩ませたこと、悪いと思うよ。破門なんて悪かった。そして、今日でさ、破門は取り消したいと思う」と謝罪したうえでEvolution破門を撤回。「男児、もう1回、Evolutionとしてやってくれるかな?」と呼びかけた。

　田村も「諏訪魔さん、一緒にアジアに挑戦してくれてありがとうございます。まさか諏訪魔さんが来るとは思わなかったんで、僕もビックリしました。ありがとうございました」と感謝。「これからもEvolutionでやらせてください。お願いします」と握手を交わした。

　最古のベルトは逸したものの、Evolutionの絆を取り戻すことができた。「がんばっぺ、オイッ!」と親指を突き上げて締めた田村。「こうやって諏訪魔さんが組んでくれたことは本当にありがたかったし、僕も驚いた」と振り返り、「まだまだこれからもアジアを狙っていきたいなと思ってます。諦めないで、これからもやっていきたいと思います」と「がんばっぺ」精神で最古のベルト獲りを成し遂げる構え。パートナーを問われると、怪訝そうな表情をみせた諏訪魔を気にして「これからもがんばっぺ」とごまかす一幕もあった。

　一方、諏訪魔は「俺、アジア獲ったことないから。そこは俺も狙いたいなって思ってたしね。その舞台に上げてくれた田村男児というのは、また今回の件で一皮も二皮もむけて、大きくなるんじゃないかな」と田村を称えた。「田村男児のアジアに対する思いというのは今回わかった。こいつのやりたいこともあるんだろうけどさ。そうなった時は俺もまた考えるというか、そういう気持ちではいる」と理解も示し、ブードゥー・マーダーズ再結成となる3・21大田区大会を見据えて「男児は好きなことをやる。俺も当然、好きなことやらせてもらおうと思うんで。それは当然、大田区でやるからよ」と宣言した。

【試合後の諏訪魔&田村】
▼諏訪魔「最後は凄い空気にしやがって、テメェ、コノヤロー。まあ、俺の気持ちはね、リング上で言わせてもらった通り。凄い悩ましちゃったなっていうのがあるんだよね。やっぱそこは先輩でも素直に申し訳ないなって気持ちは伝えなきゃダメだなって思ったんだよね。まさかこういう展開になるとは思わないよ、俺も。破門して何日で破門解いたんだって話でさ。それは本当に事件なんだけど。ただ、今日アジアに挑戦という舞台に立たせてもらったんだけどさ、いいね。自分がアジアやってた時を思い出して。俺、アジア獲ったことないから。そこは俺も狙いたいなって思ってたしね。その舞台に上げてくれた田村男児というのは、また今回の件で一皮も二皮もむけて、大きくなるんじゃないかなと俺は思うんで。今後の田村男児には、Evolutionへの気持ちを持ったうえで、頑張ってもらいたいなと思います」

▼田村「こうやって諏訪魔さんが組んでくれたことは本当にありがたかったし、僕も驚いたんで。正直ビックリしました。ですが、こうやって僕が負けてしまったんで。まだまだアジアタッグも獲れてなくて、まだまだこれからもアジアを狙っていきたいなと思ってます。諦めないで、これからもやっていきたいと思います」

――今後、アジアタッグを狙っていくパートナーはどうする?

▼田村「それはまだわからないんですが。これからですね。これからも頑張っていきます」

▼諏訪魔「えっ、なに?」

▼田村「これからもがんばっぺ」

▼諏訪魔「お前、都合悪くなると茨城弁出すよね? 困ったからがんばっぺとか言ったんでしょ、リング上で」

▼田村「がんばっぺ」

▼諏訪魔「こういうことですよ。ただ、田村男児のアジアに対する思いというのは今回わかった。こいつのやりたいこともあるんだろうけどさ。そうなった時は俺もまた考えるというか、そういう気持ちではいるんだけど。男児は好きなことをやる。俺も当然、好きなことやらせてもらおうと思うんで。それは当然、大田区でやるからよ。お前も好きなことやれよ?」

▼田村「はい」

▼諏訪魔「ただ、認めない部分もあるからね。それは変わらねえぞ」

▼田村「はい」

▼諏訪魔「それでもやるならやればいいじゃん。そういう気持ちですね」

▼田村「はい」

▼諏訪魔「テメェ、コノヤロー、見とけよ、お前ら。以上ですよ」

▼田村「なんか…」

▼諏訪魔「なに? どうしたの?」

▼田村「脇腹が痛くて…」

▼諏訪魔「ああ、そうか。なんだよ?」

▼田村「がんばっぺ! がんばっぺ」

▼諏訪魔「都合悪いんでしょ?」

▼田村「がんばっぺ」

▼諏訪魔「俺、頑張るよ。OK」