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3/14【全日本】北斗が優等生発言連発から一転、光留襲撃 世界ジュニア戦へ「圧倒的帝王」化を予告

 3・21大田区大会で世界ジュニアヘビー級選手権試合を争う王者・佐藤光留、挑戦者・大森北斗が14日、東京・湯島の全日本事務所で会見。優等生発言を連発した北斗が会見後に一転して光留を襲撃し、「2冠王になって、俺が圧倒的帝王としてこの全日本ジュニア引っ張っていく」と予告した。

 世界ジュニア戦は1週間後。この日、両者が揃っての会見が行われた。前夜の前橋大会で光留の捕獲式腕ひしぎ逆十字固めによってレフェリーストップ負けを喫した北斗は右腕を包帯で吊って出席。ダメージの深刻さを想像させた。

 北斗は会見中、これまでの傍若無人な態度とは人が変わったように優等生発言を連発した。「僕のプロレスに対する姿勢、向き合ってきたものが少し間違っていた。いや少しじゃないですね。かなり間違っていたということを昨日の1試合で気づかされまして」と殊勝な態度と言葉遣いで心変わりを強調。全日本ジュニアの新マニフェストとして「クール・クリーン・オールジャパン゛ュニア」と掲げると、「新チャンピオンとして若い世代だからできる戦い、反則などは使わないキレイなプロレス、そしてクールに若々しくカッコいいプロレス、それを僕がチャンピオンとなり、NEXTREAMの青柳亮生選手、ライジングHAYATO選手、Evolutionの田村男児選手、この同期4人と新しい全日本ジュニアを作り上げていきたい」と宣言した。

 これには光留も心を動かされた。「大森北斗、田村男児、青柳亮生。この3人の中でも次世代の全日本ジュニアを考えて、今だから言えるけど、やっぱり大森北斗頭一つ抜けてるなというのはあった」と以前から感じていたこともあって、「ベルトを獲った後の新しい全日本ジュニアのビジョンを示してくれた選手って今までいなかった」と評価。「今ちょっとジーンと来てますね。ようやく思いが通じた時の喜びというんですかね。熱い試合にしたい」と感動とともに誓い、会見後の写真撮影時に握手を求めた。

 だが、ここで北斗が本性を現した。右腕に巻いていた包帯をほどくと、光留を襲撃。何度も殴りつけ、テーブルに叩きつけた。倒れ込んだ光留を横目に北斗は「見ただろ。元気、元気。最高に元気でーす。全然、腕大丈夫だから」と偽装だったことを明かし、「おめぇのあっせぇ、あっせぇ言葉で俺が変わるわけないじゃん。全日本ジュニア明るくしていこうなんてさ、これっぽっちも思わないよ」と嘲笑。最後に「全日本ジュニアの2冠王になって、俺が圧倒的帝王としてこの全日本ジュニア引っ張っていくんだよ」と予告した。

 一度は北斗に揺り動かされ、「昨日、腕を痛めてしまった大森北斗から学んだんだなと。反省しなきゃいけない。人がここまで変わったわけですから、自分も成長していかないといけない」とまで言っていた光留だが、まんまとだまし討ちされてしまった。この落とし前は大田区大会でのV1戦でつけるしかない。

【会見の模様】
▼北斗「全日本プロレス、TOTAL ECLIPSEの大森北斗です。本日はたくさん会見に足を運んでいただき、誠にありがとうございます。佐藤光留選手、昨日の前橋大会、前哨戦ありがとうございました。今回のタイトルマッチ、僕の気合、根性、そして強さを全て佐藤光留選手に叩き込んで、僕が全日本ジュニアの未来になる。この信念をもって未来を作っていきたいと思います。よろしくお願いいたします」

▼光留「世界ジュニア王者の佐藤光留です。長らく分裂した後の諏訪魔全日本のジュニア、世界ジュニアを盟友と引っ張ってきて、世界観としてはヘビー級中心の全日本プロレスの中で、いかに迎合しないジュニアヘビー級を目指すかというので、あまり華やかではない、明るく楽しい部分じゃない、激しい部分だけでやってきたという自負があります。こうやって王者に返り咲いて、新しい全日本ジュニアはどういうものかを戦いを通じてみせていこうと思っておりましたところ、大森北斗という若手が立ちはだかってきました。常々、全日本ジュニアとはどういうものかと。どちらかというと暗い雰囲気でやってたんですが、まさかその自分が世界ジュニアを獲って、少し明るい雰囲気になったのは意外でしたが、前哨戦、何回か大森北斗とやるうちに、バチバチやり合って、一度はフォールも獲られましたし、完璧な3カウントを獲られましたし。さぁ、これから、どっちかが何かを失うまでやってやろうと思って毎日練習してきました。昨日の前哨戦も久々に前橋のお客さんの前で明るく楽しいプロレスの中で異質な試合をして、戦前に腕の一本や二本と言ってたので、腕を思い切りねじ曲げてやったら、僕の思いが通じたんでしょうか。ちょっといつもの大森北斗と違う彼が横にいるので。これから戦いを通じてですけど、明るく楽しい部分も総合的に取り入れた世界ジュニア戦、全日本ジュニアのこれからの未来を作っていけるんじゃないかと。正直、感動しております。3月21日までまだまだ時間ありますので、僕、3月21日まであと4試合あるので生き残ってたどり着いて。昨日、僕の攻撃で大森北斗が今日、右腕を吊ってるんでね。彼には万全な状態で来てほしいなと。これは正々堂々、世界ジュニアのタイトルマッチを行うということの意思表示ですので、ぜひ完治させて来ていただきたいと思います。よろしくお願いします」

――北斗選手は右腕を吊っているがダメージは深刻?

▼北斗「昨日の最後の前哨戦、光留選手とタッグマッチで当たらせていただきまして、こうして腕は少し…心配しないでください。大丈夫です。21日まで一週間あるんで頑張って治療していきたいんですけど。光留選手と向き合ってですね、光留選手がこだわってきた関節技といいますか、つまんない…つまんないじゃないですね。真面目に取り組んできた、全日本ジュニアと向き合ってきた思い、こだわり、すべて僕の腕に攻撃としてこういう形で来て、少し調子悪くなってしまいましたが、変わったのは僕の腕だけじゃなく、僕の心構えといいますか、僕のプロレスに対する姿勢、向き合ってきたものが少し間違っていた。いや少しじゃないですね。かなり間違っていたということを昨日の1試合で気づかされまして。でも本番まであと1週間あるので、ここから気持ちを入れ替えてですね、光留選手と向き合って世界ジュニア戦を行いまして、まだデビューして4年経ったか経ってないかのイチ若手ですが、この全日本ジュニアにかける思い、誰にも負けていません。僕が21日、チャンピオンになりましたら、全日本ジュニアの新マニフェスト、クール・クリーン・オールジャパン゛ュニアというのを掲げまして、新しい全日本ジュニアを作っていきたいと思っております。僕がチャンピオンになりましたら覚えていてほしいです。このマニフェストをもとに王者として全日本ジュニアを作り上げていきたいと思います。よろしくお願いします!」

――北斗選手の変化を隣で聞いていて感じるものは?

▼光留「僕も結構SNSで老害と言われたりとか、彼が所属してるユニットとか見てて、常々、何だよという気持ちはあったんですけど、デビューの時から見てますので、いわゆる大森北斗、田村男児、青柳亮生。この3人の中でも次世代の全日本ジュニアを考えて、今だから言えるけど、やっぱり大森北斗頭一つ抜けてるなというのはあったんです。本当は」

▼北斗「そんなことないです」

▼光留「いろいろレスラーって悩んでいろんな方向にいきますけど、お前の母ちゃんでべそみたいなだけじゃなくて、これからベルトを獲った後の新しい全日本ジュニアのビジョンを示してくれた選手って今までいなかったなと思って。示されたものは僕も否定しません。それを決めるのが試合ですから。佐藤光留がクリーンかどうかは見てる人のイメージですけど、僕も応えて正々堂々、これぞ全日本ジュニアの試合っていう試合を。今ちょっとジーンと来てますね。ようやく思いが通じた時の喜びというんですかね。熱い試合にしたいと思います」

――北斗選手は感極まっているようだが?

▼北斗「もちろん佐藤光留選手は普段から厳しい方ですので、今ここでまた生まれ変わった大森北斗というのをこうして優しく迎えてくださる器の大きさっていうんですかね。やっぱりチャンピオンは違うなと思いました。全日本ジュニアだけじゃないじゃないですか。変な…変なじゃないですね。個性的な興行を開いたりですとか、全日本ジュニアだけじゃない、いろいろな活動をされている方ですので、いろいろプロレス界のことを知ってると思いますので、そういう方にこうして新しい大森北斗を迎え入れていただいたんで、迎え入れていただくだけじゃなく、僕の新しいプロレスを全て佐藤光留選手にぶつけて、このベルトを僕が使ってクール・クリーン・オールジャパンジュニアを作り上げていきたいと思います。3月21日、よろしくお願いいたします」

――クール・クリーン・オールジャパンジュニアは具体的にどんなものなのか?

▼北斗「先ほど佐藤光留選手がおっしゃられたようにですね、やはり全日本ジュニアというのは全日本プロレスにおける明るく楽しくだけじゃない部分をみせてきた、戦ってきたところが正直ございます。じゃあ僕がチャンピオンになったときに光留選手と同じように暗い部分、戦いの部分だけをみせるのが僕のやるべきことなのでしょうか? 違います。僕は新チャンピオンとして若い世代だからできる戦い、反則などは使わないキレイなプロレス、そしてクールに若々しくカッコいいプロレス、それを僕がチャンピオンとなり、NEXTREAMの青柳亮生選手、ライジングHAYATO選手、Evolutionの田村男児選手、この同期4人と新しい全日本ジュニアを作り上げていきたい。そのためのマニフェストでございます」

▼光留「昨日、前哨戦で興奮してしまって、大人げないというか、本来、戦いだ何だって言ってますけど、結局、自分の怒りを正当化してたんだなって今の大森北斗選手の言葉を聞いて成長しないとなっていうのは感じました。じゃあ65歳まで僕がジュニアの最前線で何とかなるかといったらならない。若い世代にも出てきてほしいんです。でも誰も俺が勝つという一言だけで具体的なものは何もなかった。それを潰すために我々も必死でしたから、それが大人げない態度になって、昨日もレフェリーストップの後も離さず、若いこれからの全日本ジュニアの腕を一本破壊してしまった。ちょっと反省しなきゃなと今思いますし、自分にも足りないものですよ。クリーン、クール。冷静さは皆無ですから。何をそんなに死に急いでるんだ佐藤光留と。失うって得るものだってこうやってたくさんあるじゃないかと昨日、腕を痛めてしまった大森北斗から学んだんだなと。反省しなきゃいけない。人がここまで変わったわけですから、自分も成長していかないといけないと思いますね」

※写真撮影時

▼光留「腕大丈夫? 無理しないで」

▼北斗「大丈夫です」

▼光留「3月21日頑張ろう。シェイクハンドしたいんだ」

※北斗が右腕の包帯をほどくと光留を襲撃。何度も殴りつけ、テーブルに叩きつける

▼北斗「腕? 全然大丈夫ですよ。昨日は勝手にクソレフェリーが試合止めやがってよ。腕一本、二本くれてやる、止めんなって言ってんのにさ、あのレフェリー勝手に止めやがって。見ただろ。元気、元気。最高に元気でーす。全然、腕大丈夫だから。おめぇのあっせぇ、あっせぇ言葉で俺が変わるわけないじゃん。全日本ジュニア明るくしていこうなんてさ、これっぽっちも思わないよ。全日本ジュニアの2冠王になって、俺が圧倒的帝王としてこの全日本ジュニア引っ張っていくんだよ。まぁ今日はこれぐらいにしといてやるからよ。3月21日、大田区総合体育館、世界ジュニア戦、楽しもうぜ。終わり、終わり。解散、解散」

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