3/21【全日本】北斗2冠ならず 光留が世界ジュニア初防衛、大和が挑戦表明

『LECクリンぱっ!Presents Champions Night3〜50th Anniversary Tour〜』東京・大田区総合体育館(2022年3月21日)
世界ジュニアヘビー級選手権試合 ○佐藤光留vs大森北斗×

　光留が世界ジュニア初防衛を果たし、挑戦を表明した大和ヒロシ迎撃が決定的となった。

　2・23後楽園大会で世界ジュニア王者に返り咲いた光留にアジアタッグ王者・北斗が挑戦状を叩きつけ、この日のタイトルマッチが決まった。

　北斗は2度目の世界ジュニア挑戦。2冠王に君臨し「圧倒的帝王」と化す構えをみせていたが、光留を大いに苦しめた。磨きがかかるエルボーを効果的に打ち込んだ北斗は腕ひしぎ逆十字に捕まっても耐え、手を取り合った状態でのエルボー合戦を連打で圧倒した。

　光留もジャンピングハイキックや後頭部へのランニングミドルキックなど得意の蹴り技に活路を求め、頭部にダメージを与えた。北斗がダイアモンドカッターやトラースキックで応戦すれば、光留もジャンピングハイキックを連発して譲らず。再び手を取り合ってのエルボー合戦で火花を散らし、制した北斗が馬乗りになってエルボーを乱打。雪崩式アバランシュホールド、ドラゴンスープレックスと大技を重ねて攻め込んだ。

　3カウント寸前に返した光留もデスバレーボムで逆襲。北斗が狙ったジャーマンもヒザ十字固めで切り返し、アンクルホールドで絞め上げる。さらにバックドロップを3連発。それでも肩を上げる北斗に4度目となる岩石落としでダメ押しし、ようやく3カウントを奪った。

　光留が接戦の末に北斗を返り討ちにし、全日ジュニア頂点の座を死守。世界ジュニア初防衛を果たした。正攻法で追い込んできた北斗に感じるものがあったようで、「お前、わけのわかんねぇお供連れてるより、1人の方が全日本ジュニア感あったんじゃないか?」と評価。「あるんじゃないか? お前の全日本ジュニアが。それはお前の所属しているユニットでできることなのか? 答えはあるだろう。いつでも待ってるぜ」と投げかけた。

　防衛ロードの第一歩を踏み出した光留の前に次なるチャレンジャーが現れた。かつてタッグチーム“情熱変態バカ"を結成し、アジアタッグ王者となったこともある元パートナーの大和だ。「佐藤光留、次のそのベルトの挑戦者はこの俺だ! かつて情熱変態バカと呼ばれたこの大和ヒロシが、この会場であんたがこんな情熱的な試合をして、それを防衛して、黙っていられるわけがねぇだろが! この俺の挑戦を受けろ!」と絶叫とともに挑戦を表明した。

　かつてはライバルであり、パートナーだったが、2013年の全日本分裂の際、大和がWRESTLE-1旗揚げに参加したことで二人の関係は相容れないものとなった。特に光留は大和への嫌悪感を事あるごとにむき出しにしてきた。この日も「おめぇが捨てた団体に何の用事があるんだ? 俺はな、お前が捨てた団体で、こうやって生きてきたんだよ。お前は捨てて、新しい団体も捨て、何を手に入れたんだ? 何が情熱だ、何がバカだ、ただのウソつきめ」と罵倒しまくったが、「ちょうどいいよ。プロレスのリングが本当に何でもありっていうことを、このベルトをかけて、お前との試合で世間に、そしてお前の親戚全員に教えてやる。二度とこの業界の中に立てないようにしてやる」と物騒な言い回しで受諾を意思表示した。

　バックステージでも光留は「次の挑戦者はゴミだ」とバッサリ。「このベルトをかけて、いつでもやってやるって言ったよ。でもな、人前でやるなんて一言も言ってねぇからな。おめぇの親戚全員見てろ。お前の身内、嫁、子供、全員お前のウソに騙されてるんだ。ウソつきが。調子乗るんじゃねぇぞ。お別れの手紙を書いとけ、バカが!」と吐き捨てた。ともあれ、世界ジュニアのベルトをかけた両者の遺恨対決が決定的となったのは間違いない。

【光留の話】「(ペットボトルを床に投げつけると)おい、なめてんじゃねぇぞ! てめぇが捨てたんだよ! 大和ヒロシ、おめぇが捨てたんだよ。おめぇが捨てたんだよ、全日本プロレスをよ! 都合のいい時だけ被害者みたいなツラしてんじゃねぇぞ。大森北斗、聞いてるか? お前、わけのわかんねぇお供連れてるより、1人のほうが全日本ジュニア感あったんじゃないか? 『お前がいい』とも、『今日はよかった』なんて、そんなこと言わないよ。ただ、あるんじゃないか? お前の全日本ジュニアが。それはお前の所属しているユニットでできることなのか? 答えはあるだろう。いつでも待ってるぜ。これで終わりだ。次の挑戦者はゴミだ。人前でやることじゃねぇんだよ。DVD? オンライン? いらねぇよ、そんなもん。人の見てねぇところでやってやるよ。ドリー・ファンクが見てりゃいいんだろ? そっちにつなげよ。てめぇみたいなゴミとな、やるとは言ったよ。このベルトをかけて、いつでもやってやるって言ったよ。でもな、人前でやるなんて一言も言ってねぇからな。おめぇの親戚全員見てろ。お前の身内、嫁、子供、全員お前のウソに騙されてるんだ。ウソつきが。調子乗るんじゃねぇぞ。お別れの手紙を書いとけ、バカが!」

【北斗の話】「クソ! あぁ、クソ!! 何が、何が足りない? 俺に何が足りなかったんだよ? 今日。勢いだって完璧だっただろ? 実力だってさ、破壊力だって、スピードだって、あいつに負けるもんなんて1つもなかったんだよ! 何が足りねぇんだよ!? マジでクソだ!」