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4/25【DRAGONGATE】ジェイソンがNATURAL VIBESに電撃加入 シュンは“失恋"で茫然自失

『THE GATE OF PASSION 2022』東京・後楽園ホール(2022年4月25日)
ジェイソン・リー交渉権獲得6人タッグ3WAYマッチ ○シュン・スカイウォーカー&B×Bハルク&×H・Y・OvsYAMATO&Ben-K&Kagetoravs&○JACKY“FUNKY"KAMEI&Kzy&BIGBOSS清水×

 ジェイソンがシュンを手玉に取った末に、NATURAL VIBESに電撃加入。まさかの“失恋"となったシュンは茫然自失となった。

 ジェイソンはMASQUERADEが空中分解して以降、どのユニットにも所属せず、宙に浮いた状態だった。そんなジェイソンに異様な執着を見せるZ-Bratsのシュンは「ジェイソンは俺のもの」と主張。すると、HIGH-ENDとNATURAL VIBESもジェイソン勧誘に名乗りを上げ、3チームの勝ち残り形式による交渉権争奪3WAY戦が行われることになった。

 ジェイソンはシュンとMASQUERADEで共闘していただけに、前哨戦では好連係を連発。当初は激しい拒否反応を示していたが、もはや洗脳状態に。今大会の第3試合ではこれまでの陽気なファイトを封印したジェイソンが金的攻撃から師匠のホーホー・ルンを無法料理。シュンとともに笑みを浮かべてバックステージへと消えていき、不穏な空気が漂っていた。

 3WAY戦は序盤から荒れ模様。攻守が幾度となく入れ替わる大混戦となった。そんな中、「秘策」の存在をほのめかしていたYAMATOが動く。シュンと清水を全知全能のフランケンシュタイナーで同時に押さえ込みにいったのだ。しかし、積極策が仇となり、逆に2人に押さえ込まれて、HIGH-ENDが最初に姿を消した。

 Z-Bratsは序盤のダメージを引きずるKAMEIに集中砲火。しかし、清水が急行すると一転してNATURAL VIBESが勝機を掴む。連係攻撃でH・Y・Oを追い詰めると、清水の砲丸投げスラムがさく裂。飛び込んだKAMEIがジャックナイフ式エビ固めでH・Y・Oを押さえ込むが、その瞬間、シュンが背後から清水を丸め込み、両軍同時に3カウントを奪うまさかの結末となった。

 この結果にKzyは「どうなるんですか?」と呆然。シュンもジェイソンの肩を抱き、「お前らが難癖つけたって意味がない。これが全てだ」「お前には俺と違う景色が見えてるんだな。詭弁を抜かすな。リング上の景色が全てだろ」と自身の主張を繰り返す。見かねた斎藤GMは「バイブス、そしてZ-Brats、ダブルフォールだったら、お前ら2チームに交渉権をやる。今からジェイソンにそれぞれ交渉して、ジェイソンはしっかりこの場で答えを出してください」と状況を整理し、両軍が改めてジェイソンと直接交渉することに。

 絶対的な自信を持つシュンは「この会場にいるどれだけの人が、ネットワークを見ているどれだけの人が、この交渉権という言葉に違和感を感じてますか? ジェイソン・リーは俺のものだ。ジェイソン・リーの居場所は俺だよ。居場所を奪うな! 邪魔をするな!」と狂気を漂わせながら猛アピールした。

 一方、Kzyは「ジェイソンを自由にする。お前の変なその縛りを、ジェイソン、俺たちで解きたい。お前のその暗い顔を見たくない。お前は一選手だ。誰のものでもない。ジェイソンの考えで決めてくれ。俺たちNATURAL VIBESは一緒に明るく歩んでいこうと思ってる」と思いの丈をぶつけ、ジェイソンのイメージに合わせてペイントをしたNATURAL VIBESのTシャツを手にすると、「これを着て、いつもの爽やかイケメンのジェイソン・リーを見せてくれ。ジェイソン、shall we dance?」と投げかけた。

 さらにKAMEIまでマイクを握り、広東語でNATURAL VIBESに勧誘。Kzyが「俺たちの思いは伝わっていると思う」とこちらも勧誘に自信を見せると、苛立ちをあらわにしたシュンは「笑わせるな。ジェイソン・リーという人の所有物を、お前たちの救いたいっていうエゴで、戦力を増強したいっていうワガママな言葉で奪おうとする。Tシャツまで用意して、頑張って広東語を覚えてきたか知らないけどな、お前たちがやっている行動は人のものを取る、盗賊そのものだ」とバッサリ斬り捨て、「ジェイソンはそんなものじゃなびかない。ジェイソン・リーの居場所はシュン・スカイウォーカーだよ」とジェイソンに手を差し伸べた。

 天を仰いだジェイソンは絶叫すると、シュンとの握手を選択。シュンは「勘違いするな。ジェイソン・リーはお前たちのものじゃない。ジェイソン・リーは…ジェイソン・リーは…俺のものだ!」と喜びを爆発させたが、その刹那、ジェイソンは延髄斬りでシュンに三下り半を突きつけた。

 ジェイソンは「シュン、俺はお前のものじゃない。俺はお前と組みたくない。今まで全部俺の作戦だ。Z-Brats、俺の頭脳は100点だ!」とシュンとの共闘や第3試合の暴走は全て作戦だったことを明かし、「バイブス、お願いします!」とKzyと抱擁。ジェイソンのNATURAL VIBES入りが電撃決定した。

 まさかの失恋にシュンは頭を抱えて悲鳴。観客どころか、Z-Bratsの面々も気の毒そうに見守る中、「冗談じゃねえよ。お前ら大丈夫か? 頭大丈夫か? とうとうおかしくなっちゃったか?」とうわごとのように繰り返すと、突然、笑い出す。そして、錯乱状態のまま、「ジェイソン・リーが意志を持った。ジェイソン・リーが意志を持った。今日は記念日だ。でも、残念なんだよ。残念なんだよ」と嗚咽をこらえながらつぶやくしかなかった。

 見かねたKAIが割って入り、「もうジェイソンのことは忘れよう。ジェイソンなんてもともとZ-Bratsに必要なかったんだよ。ジェイソン、バイバーイ!」と強引に締めくくると、シュンも涙ながらに「バイバーイ」と叫び、失意に暮れながらリングを去っていった。

 ジェイソンのNATURAL VIBES入りが決まり、ハッピーエンドとなったが、異様な執着を見せていたシュンの今後の動きが気になるところ。愛情が憎悪に変わり、ストーカー化する可能性もあるだけに、これですんなり一件落着とはいかないかもしれない。

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