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5/4【全日本】青柳が史上最年少CC制覇 三冠王者・宮原と決着戦へ ジェイクには「一緒に盛り上げていこうぜ」

『2022 Champion Carnival』東京・後楽園ホール(2022年5月4日)
優勝決定戦 ○青柳優馬vsジェイク・リー×

 青柳がジェイクとの激闘を制してチャンピオン・カーニバル初優勝。史上最年少Vを成し遂げ、自身初のシングル栄冠を手にした青柳は決定的となった三冠王者・宮原との決着戦へ向けて「チャンピオン・カーニバルと三冠の歴史を同時にこの俺が、青柳優馬が塗りかえてみせます」と最年少戴冠を誓った。

 この日、チャンピオン・カーニバルが優勝戦を迎えた。春の栄冠を争ったのはAブロック首位通過を果たした昨年覇者・ジェイクと、三冠王者・宮原、諏訪魔らを押さえてBブロックを突破し、初の決勝進出を果たした青柳。両者は全日本50周年記念イヤーの春の祭典にふさわしい激闘を繰り広げた。

 序盤から青柳はスリーパーで捕らえて苦痛に顔をゆがめるジェイクを場外で引き回して陰湿ぶりを発揮。その後、ジェイクの腕関節地獄に捕まっても、ドラゴンスクリューでエプロンから場外に叩き落とし、カーフブランディングでフェンスに激突させて先制した。

 ジェイクも負けてはいない。青柳の攻勢をフランケンシュタイナーで止め、ムーンサルトを発射。エルボー合戦、ジャーマン合戦で意地を張り合うと、青柳がロックスターバスターを敢行しても、打撃の雨で青柳をグロッギー寸前に追い込む。D4Cを不発に終わらせた青柳がエンドゲームで捕らえ、回転足折り固め、スタッフロールで丸め込んでも3カウントを許さず。ドクターボム、クラッチ式バックドロップと大技を重ねた。

 だが、ジェイクが勝負をかけたD4Cは青柳が決めさせない。後頭部へのジャイアントキリングも回避してロコモーション式ジャーマンで挽回。ハイキックを食らってもスピンキック連打で徹底抗戦すると、ロックスターバスター、THE FOOLで一気にたたみかけて30分を超える激闘に終止符を打った。

 青柳が予告通りジェイクの連覇を食い止め、チャンピオン・カーニバル初優勝。デビュー7年5ヵ月で初のシングルタイトル獲得で、史上最年少優勝(26歳6ヵ月)も果たした。開幕戦の4・9大阪大会でTHE FOOLを初公開して諏訪魔を撃破し、4・24後楽園大会ではスタッフロールで丸め込んで宮原にピンフォール勝ちを収めた。リーグ戦中に二つの新技を投入し、進化を遂げたうえでの優勝劇だった。

 試合後、青柳は爆弾発言。ジェイクに向かって「俺とあんたの自分のいる団体を一番デッカくしたいという目標は一緒だと思っている。ここは1つ騙されたと思って、俺と一緒に全日本プロレスを盛り上げないか?」と呼びかけた。共闘要請とも受け取れる発言だったが、「チームの枠というか、そういうものを外れて、全日本プロレスをもっともっとプロレス界に、世間に広めていきたい」との思いがあってのものだった。

 春を制した青柳が次に狙うは当然、至宝・三冠ベルトだ。すでに5・15札幌大会での三冠戦開催が決まっており、青柳は実況席で見守っていた王者・宮原をリングに呼び込み、「これでようやく胸張ってあんたの前に立てますよ。15日、札幌、俺があんたのベルトを獲りにいく。どうだ?」と挑戦を要求。宮原も「ジェイク・リー対青柳優馬、素晴らしい試合だった」と称えたうえで、「ジェイク・リーの作る景色、宮原健斗の作る景色、そして次は青柳優馬、お前が作る景色を見せてもらおうか。5月15日、北海道で勝負だ」と受けて立った。

 宮原とはカーニバル公式戦で引き分けており、今度は至宝ベルトをかけた決着戦となる。「このトロフィーを獲っただけで終わりじゃなく、5月15日、札幌で宮原健斗から三冠のベルトを獲って、チャンピオン・カーニバルと三冠の歴史を同時にこの俺が、青柳優馬が塗りかえてみせます」と言い切ってみせた青柳はカーニバル初優勝の勢いそのままに、今度は三冠も史上最年少戴冠を成し遂げる。

【試合後の青柳】
▼青柳「チャンピオン・カーニバル初優勝できました。これも全て僕を支えてくださるファンの皆様、本当に皆様もおかげだと今日改めて思いました。全日本プロレスは50周年という節目の年ではありますけども、誰のための50周年だっていうことを全日本プロレスの選手は今一度考えるべきだと僕は思いますよ。自分たちが主役に出たいって気持ちはもちろん同じレスラーとしてわかりますけど、50周年という節目の年までやってこれたのは、今日まで応援してくださったファンの皆様のおかげだということを改めて考え直してもらたい。そのためにまず僕が今の全日本プロレスを叩き直して、新たな全日本プロレスの景色を見せたいと思います。そして、最後にジェイク・リーに言った『一緒に全日本プロレスを盛り上げていこう』っていうのは、今まで散々悪態ついて、ファンにも悪口言って、ののしってきたけども、虫がいい話かもしれないけど、自分がいる団体を日本一、世界一にしたいっていう気持ちは一緒だと思っているから。ジェイク、ぜひとも俺と一緒に…ジェイクさん、ぜひとも俺と一緒に全日本プロレスを盛り上げませんかということで、返事を待ってます」

――三冠よりも先に最年少優勝を成し遂げたが?

▼青柳「やった。最年少、いい響きですね。初優勝だけじゃなく、チャンピオン・カーニバルという歴史に大きく青柳優馬の名を残した。でも、記録を作ったとはいえ、今の全日本プロレスでは僕よりも若いヤツらがどんどんどんどん上に昇ってきているんで、あんまり最年少だって浮かれている暇なないですね。もう全日本プロレスを叩き直すつもりで、僕はこれからやっていきますんで。このトロフィーを獲っただけで終わりじゃなく、5月15日、札幌で宮原健斗から三冠のベルトを獲って、チャンピオン・カーニバルと三冠の歴史を同時にこの俺が、青柳優馬が塗りかえてみせます」

――トロフィーを担いで戻ってきて、物質的にも重いと思うが、違う意味での重みも感じた?

▼青柳「物質的な重みはもう練習生の頃から、毎年4月になると、こいつを運ぶ係だったんで。メチャメチャ重くて、ふざけんなって何度投げ捨ててやろうかと思ったけど、本当に自分がその舞台に立ってこれを持った時、それ以上の重みが、そんなものが比べものにならないぐらいの重みを感じました。これが全日本プロレスの重みということなんだと、身を持って知りました」

――三冠王者の宮原選手とは公式戦で引き分けており、決着戦となるが?

▼青柳「そうですね。チャンピオン・カーニバル前に僕が『諏訪魔と宮原健斗だけは絶対倒す』って言ったけど、ぶっちゃけあれは口から出任せなんですよ。言うことがないから、なんかちょっと見出しにでもならないかなと思って適当に言った言葉ですけど、運よく諏訪魔を倒し、宮原健斗には勝てなかったけれども、引き分けでここに辿り着くことができた。次こそ三冠の舞台で宮原健斗を倒してみせます」

――ジェイク選手に対する「一緒に盛り上げていこう」という言葉は、これからも一緒に戦うのか、それとも組むのか、どちらの意味合い?

▼青柳「もちろん戦うこともそうですし、組むこともそうだと。プロレスってみんな仲間であるかもしれないけど、みんな実際敵だからさ。『組んで一緒にやろう』と言っても、『はい』って言ってくれるジェイクさんではないと思ったんですよ。なんというかね、チームの枠というか、そういうものを外れて、全日本プロレスをもっともっとプロレス界に、世間に広めていきたい。そして、今日まで応援してくださったお客さんが胸張って『全日本プロレス大好きだ』って言えるような団体にできるのは、俺とジェイクなんじゃないかと、ジェイクさんなんじゃないかと思ってます。どうせジェイクが勝つと思って、何の質問も用意してないんだろ、マスコミ! もういいよ、帰るよ! ありがとうございました」

※ジェイクはノーコメント

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