5/29【新日本】ユウタに完勝 ファンタズモ単独首位でBブロック突破に王手

『BEST OF THE SUPER Jr.29』東京・大田区総合体育館(2022年5月29日)
Bブロック公式戦　○エル・ファンタズモvsウィーラー・ユウタ×

　ファンタズモがAEWのユウタを下して、両リーグ通じて6勝目。勝ち点を12に伸ばしてブロック突破へ王手をかけた。

　ファンタズモ5勝2敗、ユウタ4勝3敗で迎えた8戦目で対決。以前アメリカでのTVマッチでファンタズモ“疑惑のサドンデス"で敗れているユウタがのっけから感情的に襲いかかり、いきなり場外で首筋へのエルボースタンプを乱打した。

　ファンタズモも足を踏みつけて巧みに流れを奪ったものの、ユウタもパワーボムを切り返しながらコーナー最上段に上がるや、ダイビングボディアタックで反撃。延髄斬りを叩き込み、ファンタズモのライオンサルトも自爆させるや、一気に必殺のシートベルトクラッチで丸め込んだものの、クラッチが半分外れて3カウントは奪えない。

　その後のエルボー、張り手合戦でも競り勝ってみせたユウタは、アルゼンチン式バックフリップで豪快に投げつけるや、今度こそのキャトルミューティレーションへ。逃れられても、先の読み合いをブサイクへのヒザ蹴りで制すや、足を折り曲げながらの変型ツームストンパイルドライバーでグサリ。そして首筋へのエルボースタンプを再び乱打するや、満を持してのシートベルトクラッチで仕留めにかかった。

　だが、読んでいたファンタズモは、巧みに回転して逃れるや、一気にサドンデスをドンピシャリ。“鉄板なし"の一撃とみられるだけに、ユウタも今度は意地のキックアウトをみせたものの、立て続けにファンタズモは2度目のサドンデスからの必殺CRIIにつなげて完璧な3カウントを奪い去った。

　最後はユウタを脱落に追い込んだうえでの完勝。6勝目を上げて勝ち点を手堅く12に伸ばした。

　これでBブロックはファンタズモが単独首位に。デスペラードとイーグルスが勝ち点10でこれを追う。5・31富山大会での最終公式戦「ファンタズモvsデスペラード」で“引き分け以上"ならファンタズモのBブロック突破が決まる。『SUPER J-CUP 2020』連覇の実績を持つELPがいよいよスーパージュニアの頂も射程圏にとらえた。


【ファンタズモの話】「おかしいよな!? みんないまのいままでELPがすごい実力を持ったレスラーだってことを忘れてたっていうのか!? 俺は過小評価されていた。ムカつくぜ! 世界最高のレスラーのこの俺を忘れるなんて、お前らどんな神経してんだ!? それはあれか!? 俺が去年1年間、いろんな国と団体で、物議を醸す技(サドンデス)を使ってきたからか!? でも、お前らだって(何が隠されているのか)焦らされていた400日間はワクワクしてただろ!? 俺がしょっぱいレスラーだったら、あれだけの話題性を提供できてたと思うか!? そんなはずない! しょっぱいレスラーが『SUPER Jr.』を優勝して、IWGPジュニアのベルトを巻いて、『G1 CLIMAX』を優勝できると思うか!? 無理だろ! しょっぱいレスラーにそんな偉業は成せない。でも、俺はやろうと思えばなんでも実現できる凄いレスラーだ。“デスピー"、俺は自分のやるべきことをやったぞ! お前のやるべきことはロビーに勝つことだ。それで最終戦のトヤマで俺たち2人がブロック1位の座を懸けて闘う! それともお前はまたしくじってしまうのか!? お前がベルトを獲ってもすぐに落としてしまうようにな。お前はジュニアのスターか!? それとも肝心なところでいつもしくじるしょっぱい野郎か!?」

【ユウタの話】「(※コメントスペースへ座り込み)唇がちょっと切れてる……。血が出て、ある意味、俺のタイツとマッチしてる。Bブロック、これで俺の優勝決定戦進出のチャンスはハッキリとなくなった。『BEST OF THE SUPER Jr.』優勝に届かなかった。負けたことの言い訳なんかしたくない。前もサドンデスを食らったけど、あのときのあいつはシューズの中に何かを仕込んでいた。でも、今日は反則なしの勝負でファンタズモに完敗だ。俺は自分の持てるものすべてを出した。シートベルトクラッチでトドメを刺してやるつもりだったが、レフェリーがダウンしていた。そして、最後はファンタズモに一本獲られた。でも、ファンタズモにCR IIでやられる寸前まで俺はあいつを限界まで追い込んだ。今日の自分はよくやったと思うが、運がなかったということだろう。アメリカ(AEW)でジョン・モクスリー、ブライアン・ダニエルソン、エディ・キングストン、サンタナ&オルティスがJERICHO APPRECIATION SOCIETYと対戦する。頑張って欲しい。今日、俺が勝ってたらいいモチベーションを与えられただろうな。最終的に満足のいく点数で終わりたい。だから、TJP、徹底的にやってやる。じゃあな」