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6/12【CyberFight/NOAH】小島がGHCヘビー初戴冠、拳王迎撃へ 兄貴分・武藤引退表明の日に悲願の3大タイトル制覇

『CyberFight Festival 2022』さいたまスーパーアリーナ(2022年6月12日)
GHCヘビー級選手権試合 ○小島聡vs潮崎豪×

 『CyberFight Festival 2022』のメインに据えられたGHCヘビー級選手権試合で新日本・小島が王者・潮崎を破って王座奪取に成功。兄貴分・武藤敬司が現役引退を表明したその日に、51歳にして悲願の国内3大タイトル(IWGPヘビー、三冠ヘビー、GHCヘビー)制覇を成し遂げた。

 CyberFightグループ4団体が一堂に会する祭典の大トリを飾ったのは今年もノアのGHC戦。王者・潮崎に新日本の小島が挑む“豪腕対決"となった。

 重厚な攻防が続いたが、先に好機をつかんだのは潮崎だった。中盤すぎにゴーフラッシャー、豪腕ラリアットと畳み掛けるや、ムーンサルトプレスを投下。避けられても再びラリアットを叩き込み、エメラルドフロウジョンも放つ。小島がかろうじて肩を上げると、豪腕ラリアットでトドメを刺しにかかった。

 だが、小島は一撃入魂のカウンター・ウエスタンラリアットをドンピシャリ。まともに食らった潮崎も何とか肩を上げて立ち上がる。そして両者絶叫しながらラリアットで走り込んだものの、正面から小島が豪快に競り勝ち、完璧な3カウントが数えられた。

 豪腕対決を制して小島が3度目のチャレンジにしてGHCヘビー初戴冠。試合後のマイクでは「凄い強いチャンピオンに挑戦して、体が超ボロボロ。この喜びを色んな人に伝えたい。そして対戦した潮崎! ありがとう!」と喜びと感謝を口にしたものの、余韻に浸る間もなく拳王が登場。「プロレスリング・ノアは新日本プロレスの天下り先じゃねえんだよ! このことは、ここ数年ずーっと思ってたぞ。武藤敬司もそうだ、藤田和之もそうだ。その他にもいっぱいいるだろ? 過去の栄光のおこぼれ頂戴してるようじゃ、ノアにそしてサイバーファイトに未来は見えねえよな?」と小島戴冠に危機感をあらわにした拳王は、「俺が未来を切り開いていってやるぞ。小島、ノアで一番権威のあるそのベルト、俺に…挑戦させろ」と挑戦を表明した。

 小島も「拳王、もう少し年長者をいたわれよ。お前、何歳だ? 俺はもうすぐ52歳になっちゃうんだぞ? 年齢なんか関係ないけど、お前のそういうやり方が凄く気に入らねえ。だからこのベルトかけて試合しろよ。お前に触れたことないから楽しみにしてるよ」と真っ向から受諾し、「俺のエンディングがあるんだよ。だから帰ってくれ。めったにないチャンスなんだよ。やっとベルト取ったんだよ」と切実に?続けて場内の笑いを誘った。

 兄貴分・武藤敬司が来春までの引退を表明したこの日に、悲願の国内3大メジャータイトル制覇。「こういうことに恵まれ、幸せなプロレス人生だったと思います。引退するようなこと言ってますが、まだまだ行かせてください。…ということで、これからもまた行っちゃうぞバカヤロー!!!」と絶叫してサイバーファイトの祭典を締めくくった。

【試合後の小島】
▼小島「どうもありがとうございました。何年ぶりかに、こういう団体の至宝であるチャンピオンになることができました。三冠ヘビー級チャンピオンとIWGPチャンピオンと、そしてこのGHCのチャンピオン。挑戦する時はあまりグランドスラムと言われていることに意識がありませんでした。ただ、いろんな方にそうやって言っていただき、私自身いつの間にかとてもそれを意識するようになりました。そして、齢51を過ぎ、またこういうベルトに挑戦する機会を得ることができたこと、そしてこのベルトを獲ることができ、本当に感慨無量だと今痛感しています。ありがとうございました」

――戦った潮崎選手はどうだった?

▼小島「彼とは約12年ぶりですか、シングルマッチを戦いまして。おそらくその時対戦した私の年齢が今の潮崎選手と同じぐらいだなと認識しています。なので、約一回りの時間が経って、またこういう舞台で試合できたこと、とても感慨深く思ってます」

――小島選手ぐらいのキャリアになって、改めてこういう機会を得て、それをものにするのはなかなか難しいことだと思うが?

▼小島「本当に、本当に本当に難しいです。何が難しいって、機会を得ることが難しい、本当に。ベルトに挑戦することが本当に難しいと、ここ5年間、6年間ずっと思ってきました。なので、ベルトを奪取することもそうですけども、挑戦する機会を得ることの難しさを痛感しながらレスラー生活を送ってきて、今この時を迎えられたと思っています」

――SNSでは「新日本を背負うわけではない」という言葉もあった。いろいろな葛藤があったと思うが、試合を終えてその答えは出た?

▼小島「自分が新日本プロレスを背負うと言っても、きっと今現在の私の立ち位置を考えれば、誰もそういう風に思わないと思っているし、私自身もそう思ってなかった。実際問題、私は新日本プロレスで今そういう最前線にいる選手じゃないから。だけど、新日本の最前線にいないからって、ノアのレベルが低いとか、それだけは絶対に言わせたくない。それは戦った俺が断言するよ。ノアのレベル、潮崎のレベル、他の選手のレベル、何も新日本プロレスに劣ってないから。それだけは言えるから。これだけは本当に声を大にして言いたいと思う」

――チャンピオンとしてノアの団体を背負っていく、試合をずっとしていくことになるが、その意気込みは?

▼小島「正直、ここで年齢のことを言うのは凄く情けないと思っているんですけど、ただ本当に現実問題、とてもしんどかったです。俺はその年齢の部分を強がったり、偽ったりしようとは思ってません。この51歳という年齢と向き合って、あえてそれをさらけ出して、このチャンピオンとしての道を歩んでいきたいと思っているので。しんどいものはしんどい。つらいものはつらい。それをいろんな人に見てもらう。だって、本当に昭和45年生まれの51歳ですから。それだけは今さら隠したってしょうがない。だけど、年齢は誤魔化すことはできなくても、そこに自分自身の努力を加えれば、まだ生き残っていくことはできる。だから武藤さんみたいな人がいるんですよ、プロレスラーの中で。その武藤さんが今日大きな発表をして、またさらに自分自身で思うところがあって。だけど、俺はこのベルトを獲ったばかりで、まだ思いっきり全速力で突っ走っていきたいと思います。ありがとうございました」

――1つ目の障害として、拳王選手がリングに現れたが?

▼小島「今まで触れたことのない、本当に一度も対戦したことのない選手が出てくることは、自分自身が年齢を重ねたんだなという風に思ってます。そして、もうすでにトップにいる拳王とまたこうやって大きな舞台で対峙することは、俺にとって本当に幸せなことだなと心から思っています。ありがとうございました。(質問が終わると)ありがとうございました、本当に。最後、なかなかない機会なんで、いっぱい記念撮影撮ってください。ありがとうございました。いっぱい撮ってください。100枚以上撮ってください。いつこのチャンスがまた来るかわからないんで。300枚ぐらい一遍に撮ってください。ありがとうございました」

【潮崎の話】「プロレスリング・ノアに上がった小島聡が、GHCヘビー級のベルトが懸かった小島聡が……強かっただけ」

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