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6/13【全日本】ジェイクとの三冠決着戦へサバイバル時代実感も「生き残って50周年イヤーの主役でい続ける」 宮原健斗インタビュー

 6・19大田区大会で自ら挑戦者に指名したジェイク・リーとの三冠ヘビー級王座5度目の防衛戦に臨む宮原健斗。昨年10・16大田区大会で60分時間切れドローとなった続き=決着戦となる大一番へ向け、「お前とは50周年イヤーはこれが最後だ」と宣言。負ければ50周年イヤーの三冠戦線撤退を余儀なくされるかもしれない状況に自らを追い込んだ最高男は、6・6新百合ヶ丘大会でジェイク・リー&青柳優馬のタッグ結成、野村直矢の乱入に注目が集まった状況に、全日本で初めての「疎外感」を感じたという。サバイバル時代を実感させられながらも、「ここで勝つか負けるかで50周年イヤーのプロレス人生がかかってる。生き残って主役でい続けたい」と至宝ベルトを守り抜く覚悟を示した。宮原インタビューは以下の通り。

【宮原健斗インタビュー】
――6・19大田区大会でのジェイク・リー選手との三冠戦が迫ってきましたが、今回、宮原選手が指名する形で実現する決着戦です。指名した一番の意図はどこにありますか?

▼宮原「やっぱり一番は引き分けの続き。彼はベルトを返上した言い訳はするつもりはないと思うんですね。何かでベルトを取り戻すと言ってたんですけど、取り戻すつもりも彼の中ではないんじゃないですかね。俺のもんだぞという。ケガで返上とかそういうことは彼の中でなくなったんじゃないですかね。彼と(6・6)新百合ヶ丘、(6・12)後楽園で向かい合って、そんな気がしましたね」

――宮原選手の中で今のジェイク・リーはどんな存在になっていますか?

▼宮原「春を超えてまた一段と風格が出たというか、僕がどうこう言える存在じゃなくなったなというのがありますね。たたずまいとか見てたら、僕がどうこう言えるレスラーではないですね。もう横一列というか、そういう感じですよ」

――以前、表現したライバルという存在になったと?

▼宮原「そうですね。ただね、ちょっと変わってきてますよね。また青柳優馬というのが出てきてるでしょ。宮原健斗とジェイク・リーがポンと突き出るのかなと思ったら、それに付随して青柳優馬も出てきちゃったという感じなんで、僕としては今までの構図とはちょっと違いますよね。二人だけのライバルストーリーじゃなくなってきてる感じはあるんで。これは大田区、荒れるんじゃないかなと思いますよね」

――ジェイク選手が昨年、三冠ベルトを獲ったことが、そんなうねりを起こすきっかけになったかもしれないですね。

▼宮原「何かそんな感じがしますね。こうやってまた僕がチャンピオンになって、こういうふうに大田区を迎えるのも面白いですね。ホントわからないなと」

――同じ大田区が舞台ですからね。

▼宮原「あの時の続きをやるのかと。そんな感じで何か不思議ですね」

――あの決着をつけないとベルトを巻いていても引っかかる部分がありますか?

▼宮原「一つあるとすれば、それだけですよね。そんな僕、気にするタイプじゃないんですけど、ただ一つあるとすれば客観的に見た時にそれじゃないかなと思いますね」

――ジェイク選手と50周年イヤーで戦うのは最後と発言していました。ということはここで負ければ50周年イヤーで三冠戦線に絡めなくなる可能性が高くなり、自分を追い込むことにもなりましたね。

▼宮原「あれはホント体から出た言葉で、結果的に自分を追い込む形になっちゃいましたけど、そういう試合だと思ってますね」

――宮原選手の言うサバイバル時代を象徴する図式になりそうですね。

▼宮原「そう思います。ここで勝つか負けるかによって、その先のビジョンっていうのが変わってきますからね。全日本の景色が。非常にターニングポイントになると思います。ターニングポイントというか、もうここで全てが決まるんじゃないですかね」

――6・19大田区は50周年イヤー上半期の総決算的な大会になりそうですね。

▼宮原「必ずそうなると思いますね。そこが大事かなと。そこで最後メインを締めるか締めないかでこれから変わってきますよね。僕は生き残りたいっていうのが一番なんで、まさにサバイバルですよね」

――生き残って主役であり続けると?

▼宮原「主役でい続けたいというのがありますよね。明らかに数ヵ月で景色が変わっちゃいましたよね。凄いなと。5月の札幌からサバイバル始まったという表現をしてますけど、僕の中ではリアルにサバイバル始まっちゃったなっていう感じがありますね」

――後ろからの突き上げを感じますか?

▼宮原「感じますね。もう後ろって感覚もないですけどね。新百合ヶ丘で感じましたね。あのメインイベントで、今までだったら少し余裕があった気持ちが全くなく試合が進んでいくんで。で、僕が締めなくて普通に進んで興行が終わると。あれは新百合ヶ丘、不思議な感覚でしたね」

――俺じゃなきゃいけないというのが揺るがされましたか?

▼宮原「揺るがされました。それはお客さんの視線だったり、マスコミの視線だったりで僕は感じ取るタイプなんで。それがマスコミがあれ?って。俺、あんまりネタがねぇよみたいな。それはマスコミさんから感じました。『あ、ジェイク、青柳に注目しちゃってんじゃん』みたいな。それは僕、あの時ヘタしたらチャンピオンになって初めての感覚かもしれないですね。常に僕は注目されてるという自負があったんで。俺を追ってんなっていうのがあったんですよ。あの日だけは俺以上に注目されてましたよね、彼らが」

――ましてや、そこに野村直矢選手も絡んできて…。

▼宮原「そうなんですよ。だから、あれ? 俺じゃねぇのか?っていう」

――初めて俺、影薄いなと感じましたか?

▼宮原「ホントありましたよ。それぐらいの感覚がありましたね」

――それだけ彼らの存在が大きくなってきている裏返しですね。

▼宮原「もう大きくなってるとかそういう問題でもないぐらい。だって僕がちょっと疎外感を感じましたからね。試合後のバックステージでも。僕そういうの敏感に感じるんで。そういう時代が来たんじゃないかなと思いましたね」

――だからこそ今回の大田区は譲れないですね。

▼宮原「譲れないですよ。ここで譲っちゃうとヘタしたらいっちゃいますよ。だって、このプロレス界早いじゃないですか。そういうのを客観的に見てきましたけど、当事者になったら何かこういう気持ちなんだって思いますね。初めての感覚で大田区で戦うことになりますね」

――その状況を打破して防衛したら今までにない宮原健斗が生まれる可能性もありますね。

▼宮原「そうですね。そういう意味では味わったことない気持ちをいっぱい味わってるんで。初めて感じました、疎外感を。マスコミが何か俺に注目してねぇじゃねぇかって。感じませんでした?」

――確かにあの日は完全にジェイク&青柳のタッグ、野村選手の乱入に注目せざるをえませんでした。

▼宮原「その疎外感は全日本プロレスで初めてです。今までその疎外感を食っちゃおうっていうスタイルで今まで自分を築いてきたんで。これは初めての感覚です。全日でそう感じたのは」

――でもこの世代で競い合うのは歓迎すべき状況ではないですか?

▼宮原「そんな余裕もないですよ。そういう気持ちもなくなりましたね。生き残るのに必死ですね。サバイバルって自分で言ったんですけど、こんな自分自身が追い込まれるかってぐらい。これかと思って」

――生き残った先、50周年の主役を守り続ける戦いが続きますね。

▼宮原「そういう意味では、ここで勝ってベルトを防衛してV5をしないと、おそらく僕が思い描くものは出てこないですね。一番は疎外感ですね。そうすれば宮原健斗としてまた違うものが生まれるんじゃないかなと思いますね。とにかくここで勝つか負けるかで50周年イヤーのプロレス人生がかかってると思ってますよ」

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