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6/16【全日本】目指すは前人未到のダブルグランドスラム 4年ぶり全日本参戦へ「これからその流れを作ってみせましょう」 永田裕志インタビュー

 新日本・永田裕志が6・19大田区大会で約4年ぶりの全日本参戦を果たす。Evolutionの佐藤光留、田村男児から協力を求められて「鬼ヶ島の鬼退治じゃなくて、ブードゥー・マーダーズのゴリライモ退治しに行かなきゃいけない」と諏訪魔討伐に乗り出す永田は、今の全日本に「今の主力の選手の試合を見させてもらって、クオリティーは非常に高い試合をしてる」と魅力を感じつつ、「今まで新日本で遠慮がちなとこはあったけど、ここに来たらそういうのはなし。好きなように暴れさせてもらいます」とやる気満々。これまで新日本のIWGPヘビー級、ノアのGHCヘビー級両王座を手にし、全日本で三冠ヘビー級王座を戴冠すれば、3大メジャー王座制覇。加えて新日本、全日本、ノアと3団体のシングルリーグ戦を制しており、シングルダブルグランドスラムを成し遂げることになる。「これから全日本プロレスで戦っていく中でそういう流れができてくるだろうし、逆に作らなきゃいけないしね。いきなり言うよりも少しずつ参戦していって、その流れを作ってみせましょう」と誓った永田は6・19大田区大会を足がかりに前人未到の快挙達成を目指すつもりだ。永田インタビューは以下の通り。

【永田裕志インタビュー】
――佐藤光留、田村男児両選手から協力を求められて6・19大田区大会参戦が決まりました。突然の展開で戸惑った部分があったかと思います。

▼永田「そりゃ戸惑うでしょう。いきなり試合終わって諏訪魔にバックドロップ食らって、クラクラしてるところに助けに来てくれたのはありがたいですけどね。そのあと組んでやりましょうと。急展開でね、即答していいものかというのはありましたよ。諏訪魔に対する怒りとかそういうものもあるし、彼らに懇願されてこれに乗らない手もないと」

――その流れで久しぶりに全日本に参戦することになりましたが、今の全日本にどんな印象がありますか?

▼永田「全日本プロレス4年ぶりなんですよね。ただ4年前っていうのは限られた相手としかやってなくて、むしろトータル的にいろいろやれたのが10年ぐらい前ですか。その時とメンバーは変わってるし、映像等で多少、全日本プロレスの今の主力の選手の試合を見させてもらって、クオリティーは非常に高い試合をしてるなと。この間の(5・15)札幌のタイトルマッチ(宮原健斗vs青柳優馬)とか、チャンピオン・カーニバルの決勝(青柳優馬vsジェイク・リー)とか、そのへんを見させてもらったら、かなりクオリティーは高いなと。それは感じましたね」

――ということは、これから全日本に上がるにあたって楽しみな部分はありますか?

▼永田「そうですね。カードを見ても(6・25)富山で諏訪魔、その翌日の(6・26)京都が宮原健斗。宮原君中心に回ってる全日本プロレスが凄く活性化してるというか、輝いてるなというか。4年前に立った時もそう感じたし、その宮原選手を感じてみたい気持ちはありますよね」

――諏訪魔選手にはバックドロップで投げられましたが、今どんな感情がありますか?

▼永田「そのへんはしっかり返させてもらおうかなと。新日本ではやっぱり若い選手にどんどん出てほしいという思いがあるんで、あんまり出ないようにしてるんだけど、全日本プロレスに出たらそれは関係ないんでね。いろいろと口撃も含めて好きなようにやらせていただきたいと思ってますよ」

――諏訪魔選手はブードゥー・マーダーズというヒールの姿に戻り、かつて永田選手が対戦した時とは違う部分もあるかと思います。

▼永田「ブードゥー・マーダーズってのは、もう10何年前のチーム、相当前のチームでしょ。何をのさばってるんだと。何を今さら出張ってくるのかなという感じしましたけどね。本人にとっては未だ暗中模索というか、どうすれば自分というものを出せるか考えた末の決断なんだろうし。まぁ、そこを俺にぶつけられても困るんだけどね。じゃあ、やられたことはしっかり返させてもらうと」

――諏訪魔選手は「バックドロップで泣かしてやる、使えなくしてやる」と発言しています。

▼永田「バックドロップで泣くんだったら、こないだ泣いてるよ。あれいじめられっ子なんだよ、昔から。何かやられて泣かされたことがあるから、そういう言葉を吐くっていうね。一見、見た目はゴリライモだけど、実はいじめられっ子だった。そういうのは何となく発言を聞いていてわかりますよ」

――実際、小さい頃にいじめられっ子だったそうです。

▼永田「あ、ホントに? 俺の表現、当たるね。泣かしてやるっていう人は、だいたい自分が泣かされてるから、そこでやってやろうって心理的なものがあるんだよ。相手を泣かしてやるとか、いい大人が言う言葉ではないよね(笑)」

――諏訪魔選手と対戦となるとバックドロップ勝負という図式になりそうです。

▼永田「彼が昔、相当、意識してましたけどね。どっちなの? 彼。バックドロップがフィニッシュなの? それともパワーボムなの?」

――最近はバックドロップで決めることが多いですね。

▼永田「じゃあ、いいじゃないですか。俺は98年に海外から帰って来た時からずっと使ってますから。彼がこの業界に入ってくる前から使ってますから。年季の違いを見せつけますよ。グレコローマンで鍛えたベースがあるわけですから。しかし、今回のシチュエーションは何か佐藤君と田村君、あの二人に頼まれる形になったけど、本当にSOSを求められたというかね。あの二人に鬼退治を命じられたというかね。おにぎりまで持ってきて、桃太郎じゃないんだから。きび団子の代わりにおにぎりだよ。鬼ヶ島の鬼退治じゃなくて、ブードゥー・マーダーズのゴリライモ退治しに行かなきゃいけないというね(笑) 田村君は更生させるって言ってるけど、おにぎり食わせても諏訪魔は何ともならない。あいつに食わせるならカマボコ。泣かしてやるって言うなら今度カマボコ食わせてやろうかな。凄ぇ嫌なトラウマだと思うよ。いろんな過去を紐解かせてもらったけどね。まぁ、今まで新日本の若い選手たちの成長を見てると、結構遠慮がちなとこはあったけど、ここに来たらそういうのはなし。好きなように暴れさせてもらいますから。全日本を活性化させますよ」

――では口も全開の永田選手が見られますね。

▼永田「もちろん。皆さんメディアを騒がせますよ」

――先日、同じ第三世代の小島聡選手がノアでGHCヘビー級王座を戴冠し、グランドスラムを成し遂げました。刺激を受けるところはありますか?

▼永田「刺激というか、SNSを通じて俺にバンバン入ってくるんだよ、そういう情報。全日本でやってくれ的なね。嫌でも意識せざるを得ない状況で、小島さんがどうこうじゃなくてSNSの反応が俺のところに来る。世間が注目してくれてるというかね、これから全日本プロレスで戦っていく中でそういう流れができてくるだろうし、逆に作らなきゃいけないしね。いきなり言うよりも少しずつ参戦していって、その流れを作ってみせましょうと」

――グランドスラムに王手をかけている数少ない一人ですからね。

▼永田「俺の場合はまたちょっと違うかな。俺の場合はタッグは全部獲ってるでしょ。あとリーグ戦も全部獲ってるんだよ、シングルの。ここのチャンピオン・カーニバル、G1、ノアのグローバルリーグ。今はN-1だけどね。それ獲ってるからシングルに関してはダブルグランドスラムで。日本の3大メジャー団体、全日本、新日本、ノア。そこを嫌でもファンの人たちはSNSを通じて僕に投げてくるんで、意識しない方が無理ですよ。じゃあ、そういう流れをぜひ作ってみせましょうと」

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