プロレス・格闘技の情報満載!全日本・ノア公式モバイルサイト

7/27【新日本】崖っぷちの石井がタマ撃破で執念の初白星 マイクなしで武骨締め

『G1 CLIMAX 32』東京・後楽園ホール(2022年7月27日)
Bブロック公式戦 ○石井智宏vsタマ・トンガ×

 連敗スタートで崖っぷちに立った石井がタマを熱戦の末に撃破し、執念の今G1初白星。試合後にはマイクアピールせず、武骨に後楽園2連戦・2日目を締めくくった。

 石井はタイチ、ジェイ・ホワイトに敗れて開幕2連敗。熱闘で場内を何度も沸かせながらも、今G1では結果がついてこずにあえいでいた。3連敗となれば脱落が決定的。生き残りを懸けて、3戦目のタマ戦に臨んだ。両者は過去2度G1公式戦で対戦。どちらもガンスタンでタマが勝利しており、戦績的にも石井不利は否めなかったが、武骨なこの男は全てを覆した。

 石井は連敗中だろうといつものように真っ向勝負を選択。スピーディなタマのファイトにも順応する。ブレーンバスターや旋回式バックドロップでぶん投げられてしまうが、エルボーと逆水平を交互に乱れ打って活路。お返しとばかりにバックドロップで引っこ抜くと、ドロップキックで蹴り倒されても、即座に動いてショルダータックルで吹き飛ばした。雪崩式ブレーンバスターも敢行する。

 技の読み合いからトンガンツイストを決めたタマは反撃ののろし。石井のパワーボム狙いをフランケンシュタイナーで切り返し、デスバレーボムを決めると、ダイビングボディプレスを発射した。シャツを脱ぎ捨て、鍛え抜かれた上半身をあらわにしたタマは、マットを叩いてガンスタンを予告する。

 こらえた石井は、再度ガンスタンを狙われてもひらめきを発揮。タマの体をキャッチしてそのままバックドロップにつなげる。意地のエルボー合戦に発展すると、石井はふらついてヒザをつくが、続くラリアットを仁王立ちで受け止め、こん身のエルボーを一撃。パワーボム、延髄斬り、ラリアットで一気呵成に追い討ちをかけると、垂直落下式ブレーンバスターの構えに。ガンスタンでの切り返しも踏ん張って、しつこく狙っていった。

 払いのけたタマはヴァレノで逆襲。スライディングラリアットにはスライディングラリアットを、頭突きには頭突きを返して応戦する。ここがチャンスと、ブラディサンデー、ファイヤーマンズキャリー式ガンスタンからランニング式のガンスタンを仕掛けるも、逃れた石井はお株を奪うファイヤーマンズキャリー式ガンスタンから再び猛攻に。粘るタマはガンスタンやDSD(ダブルアームパイルドライバー)を何度も狙うが、石井は最後まで2つの必殺技を阻止。逆に垂直落下式ブレーンバスターでマットに突き刺して、3カウントを奪った。

 石井が執念で白星をもぎ取り、3戦目にして今G1初勝利。タマからもシングル初勝利となった。今G1では開幕戦からメインで勝利したレスラーが必ずマイクアピールで興行を締めてきたが、石井は武骨に何も語らずそのまま花道を下がって大会終了となった。

 バックステージでも「崖っぷち? そう思っているヤツはそう思っとけ。そう言っているヤツはそう言っとけ。俺は終わらねえ。終わらせねえから」と言葉少なに決意を告白すると控え室へ。逆襲を誓った石井の次戦は8・2浜松大会。グレート-O-カーンとの一戦に臨む。

【石井の話】「2敗!? 崖っぷち!? そう思ってるヤツはそう思っとけ! そう言ってるヤツはそう言っとけ! 俺は終わらねぇ。終わらせねぇよ」

【タマの話】「オーケイ……俺にとっては全然喜ばしくない結果だ。最後にG1でイシイと対戦したときは俺が勝った。だが、6年経って、今度は俺があいつに敗れた。だが、終わったことに引きずられてるヒマはない。前に進むしかない。だから、今この瞬間から頭を切り換えて、次の相手に集中する」

プロ格 情報局