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7/30【新日本】棚橋が無敗ザック止めて会心2連勝 「光を見せられるのは俺しかいない!」

『G1 CLIMAX 32』愛知県体育館(ドルフィンズアリーナ/名古屋市)(2022年7月30日)
Cブロック公式戦 ○棚橋弘至vsザック・セイバーJr.×

 棚橋が技ありで2連勝。ザックの連勝を止め、「優勝したその先にプロレスファンの皆さんに、新日本プロレスファンの皆さんに光を見せられるのは俺しかいないぞ!」と優勝後を見据えて叫んだ。

 4年ぶり4度目の優勝を目指す棚橋はここまで1勝1敗。初戦でヘナーレに番狂わせを許したものの、7・24大田区大会で内藤から5年ぶりの勝利をもぎ取り、ファンへの恩返しとしてV4を誓った。折り返しの3戦目となったこの日の相手はザック。KENTA、そして棚橋を破ったヘナーレを相手に連勝中だ。

 序盤からグラウンドでの先手争いで渡り合った棚橋はリストの取り合いを制したザックにもん絶させられたが、太陽ブローを連発し、ダイビングボディアタックを発射。ネックツイストでお株を奪ったが、ザックはロープ越しドラゴンスクリューでお株を奪い返し、ロープ越しの腕ひしぎ逆十字で捕らえた。

 ここからザックは左腕攻めを展開して試合を支配。脇固めや変型羽根折り固めに捕まって悲鳴を上げた棚橋だったが、コブラ合戦からドラゴンスクリューをさく裂させて反撃ののろしを上げた。太陽ブロー連打、ダイビングサマーソルトドロップ、で巻き返すと、腕には足とばかりに再び低空ドロップキックで左ヒザを射抜いた。

 だが、2発目が空を切って腕十字、腕固めに捕まった棚橋が再び劣勢に。ザックが胴締めスリーパーをフェイントに足取り腕ひしぎ逆十字→三角絞めを流れるように極めた。耐えた棚橋だが、ドラゴンスクリューのように何度も左腕をひねり上げられ、オーバーヘッドキックも被弾した。

 それでも棚橋は低空ドロップキックを左ヒザに見舞った。ツイスト&シャウトを3連発し、フロントネックロックで絞め上げられても、ザックドライバーを阻止。久々に決めたトゥエルブシックス、スリングブレイドでたたみかけ、ハイフライアタックを放った。

 反転したザックが回転足折り固めで丸め込んでも、棚橋はギリギリでキックアウト。蹴り足をキャッチしてのドラゴンスクリューを阻止したザックが腕ひしぎ逆十字を仕掛けても、体を起こして丸め込む。ザックが三角絞めで切り返そうとしても、ジャックナイフで丸め込んで3カウントを奪った。

 棚橋が苦闘の末に技ありで2勝目。無敗だったザックの連勝を止める会心の連勝となった。これにはザックも拍手を送って負けを潔く負けを認めるしかない。マイクを手にした棚橋は「G1 CLIMAX、夏に、そして名古屋に帰って来たぜ!」と絶叫すると、「俺がこのG1をいつも以上に大切に思ってるから」と言い切った。そして「みんな出てる選手は等しく優勝を目指してると思います。厳しい状況が続いてますが、優勝したその先にプロレスファンの皆さんに、新日本プロレスファンの皆さんに光を見せられるのは俺しかいないぞ!」との自負を叫んだ。

 大きな拍手で支持を得た棚橋は「大変、皆さんの拍手で僕の心が満たされました。ありがとうございました」と感謝。大きな手拍子の中、エアギターをかき鳴らした逸材は「新日本プロレス引っ張っていきます。G1 CLIMAXちょっくら優勝してきます」と改めて宣言。最後に「名古屋の皆さーん!愛してまーす!」と絶叫して締めた。

 内藤戦に続くG1メイン締めでV4達成へ向けて気勢を上げた棚橋。公式戦は残り3試合で、白星先行で後半戦へと折り返した。4戦目は8・5松山大会でEVILと対決する。

【棚橋の話】「目標を挙げる、掲げる。とにかく大きい目標を挙げる。G1優勝だったり、超満員の[観衆]だったり、声出してみんなが気持ちよく応援できる状況を望んだりと。厳しいかもしんない。厳しいかもしれないけれど、最初から言わないのは違うと思う。みんなでそういう希望を共有して進んでいくことが俺らにとってもどれだけ力になるか、心強いか。厳しい状況が続きますけど、俺はこうしてプロレスをして、G1を通して、何を見てほしいか、何を伝えたいか。もちろん棚橋弘至のすばらしさには間違いないんですけど、今回はそうじゃなくて、ほんの一瞬でも、ちょっとでも現状を吹っ飛ばして、心の胸の底から何かに没頭できる瞬間、それが1秒でも5秒でも10秒でも。それが今の俺の目標です。だから1分、1秒でも俺の時間を長くするには優勝するしかないですね。今日は皆さん、ありがとうございました」

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