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8/10【新日本】オカダが元UFCローラー破って辛くも4勝目 ブロック突破かけ武道館アーチャー戦へ

『G1 CLIMAX 32』広島サンプラザホール(2022年8月10日)
Aブロック公式戦 ○オカダ・カズチカvsトム・ローラー×

 オカダがシングル初対決となった元UFCファイター・ローラーを破って辛くも4勝目。再びAブロック首位に立った。

 開幕3連勝を決めたオカダだったが、8・7大阪大会でジョナに敗れて初黒星。仕切り直しの4戦目となったこの日は、元UFCファイターでもあるローラーとのシングル初対決に臨んだ。

 すでに2敗で“負ければ脱落"となるローラーは、序盤から巧みなサブミッションテクニックでオカダの左腕に照準。脇固めを皮切りに、あの手この手で腕を攻め立ててオカダの悲鳴が響く展開が続いた。

 中盤に入って巻き返したオカダも、コーナー上のローラーを大ジャンプのドロップキックで場外まで転落させてみせたものの、ローラーも場外鉄柵を使っての腕殺しで逆転。三角絞めとアームロックの複合技で絞め上げ、得意のフライングニールキックも叩き込んだ。

 負けじとオカダもカウンターのドロップキックで流れを変え、マネークリップ、ショットガンキック、リバースネックブリーカー…と着実に畳みかけたものの、続くダイビングエルボードロップはローラーが“アリ地獄式"でキャッチ。そのまま腕十字固めで絞め上げ、逃れられても腕を極めながらのエルボーを乱打だ。さらにはローリングエルボーで正面からオカダをなぎ倒し、今度はオモプラッタとアームバーの複合技をがっちり極めてギブアップを迫った。

 長い足をかろうじてロープに届かせたオカダも、カウンターの開脚式バスターで逆転。一気にレインメーカー!…と思いきや、腕攻めが効いて腕を引っ張れない…。

 逆にローラーは豪快なカウンター式無双でパワーも見せつけて反撃に転じると、カミゴェを顔面と腕に入れて猛ラッシュ。力で持っていく抱え込み式バックドロップも繰り出すや、お株を奪うレインメーカーポーズを繰り出すと、必殺のNKOTB(両腕をクロスさせた状態での後頭部カミゴェ)で仕上げにかかった。

 だが、オカダも一瞬のサムソンクラッチで切り返すと、続けざまにスクールボーイで丸め込んで目を回す。肩を上げたローラーも、オカダに絡みつきながら再びアームロックを狙い、そのままサムソンクラッチの要領で転がしにかかったものの、すかさずオカダは押しつぶして、そのまま3カウントを奪ってみせた。

 ローラーの脱落を決定づける勝利で、辛くもオカダが4勝目。連敗をまぬがれ、“モンスターブロック"のAブロックで再び単独首位に立った。残る公式戦は8・16日本武道館大会でのランス・アーチャー戦で最後の“モンスター・ハント"に成功できればブロック突破が決まる。

【オカダの話】「まあ、さすがトム・ローラーといった感じじゃないでしょうか。強かった。まあこうやってね、前回のジョナもそうですし、初対決の選手となんとか闘って、まだまだね、強い選手はたくさんいるなと思いました。何年か前のオカダ・カズチカだったら勝ててないかもしれない。それぐらいレインメーカーもなかなか腕のホールドが利かなかったですし、マネークリップもなかなか腕が思うように動かなくて。まあ最後はね、ちょっとバランスを崩したところを、丸め込みいけるんじゃないかなと力技でいけて。まあ、ここ何年かでそういったところをね、磨いてきたからこそ勝てたんじゃないかと思います。あぁ〜でもね、次やるときはね、レインメーカーでギブアップ、マネークリップでもギブアップ獲りたいし、そういう勝ち方もしたいなと。まだまだまたやりたい相手だと思います。そして、次(最後の公式戦)はもうランス(・アーチャー)しかないですから…。可能性があるのはあと誰ですか!?(※とマスコミに確認し) ジョナ、ランス、オカダ、ぐらいですかね? まあジョナが、勝っても僕が負けなきゃいいってことですよね? そうですよね? でも並んだら…(※とマスコミに確認し)ジョナですか。まあ、簡単な話、勝てばいいってことですよね。まあね、ランスもジョナに勝って『どんな勝ち方したのかな?』と思ったら、リングアウトでしょう。そんな選手に俺が負けるわけないよ。アメリカでどんだけ強くなったか知らないですけど、まあモンスターブロック、最後にふさわしい相手。そして俺が勝って、決勝にいきたいと思います。ありがとうございました」


【ローラーの話】「(※うつむいて感極まった口調で)正直、こんな結果で終わるとは思いもしなかった。負けるためにわざわざ海を越えて太平洋まで来たわけじゃない。自分なら『G1 CLIMAX 32』覇者にだってなれると思っていた。でも、結果はこんなものだ……。人生を通していろんな学びがあった。人生とは厳しいものだ。俺の顔と体に無数にある傷がそのことを証明している。5年前、俺の銀行口座は空っぽだった。でも、俺のプライドと意地が邪魔して、妻に正直に話すことも、助けを求めることもできなかった。いまも(この結果を受けて)本当に落ち込んでる。ロイス、ハグをくれないか(※と言ってアイザックスを呼び込んで抱き合う)。毎試合が最後の試合だと思って、全力で挑んだ。俺はこれまで落ち込んだときに、プロレスを見て励まされていた。だから日本で闘うことを決めたんだ。俺はプロレスに自分のすべてを捧げてきた。でも、いま俺の魂はダメージでズタズタだ。あの“超人"オカダの一撃で、(※胸を指さし)俺の心臓に真っ直ぐあいつの矢が刺さった。この矢を無理やり抜いたら、出血が止まらないかもしれない。でも、オカダ、俺はお前から食らったこの矢に感謝してるんだ! お前は、俺にとってのキューピッドだよ、ベイビー! みんなの愛を感じた! おかげでもっとニュージャパン・プロレスが好きになった! アイ・ラブ・ユー」

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