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9/18【全日本】大型新人・安齊が武道館でデビュー 永田に完敗も「いつか全日本のトップに」

『楽天チケット Presents 全日本プロレス50周年大会』東京・日本武道館(2022年9月18日)


 大型新人・安齊が武道館の大舞台でデビュー。新日本・永田に完敗を喫したものの、プロレスラーとしての第一歩を踏み出した。

 安齊は中央大学レスリング部出身の23歳。188cmの長身で、同じ中大レスリング部出身のジャンボ鶴田(故人)、諏訪魔と同じ系譜を持つ大型新人だ。4月の入門から5カ月が経過し、この日、全日本50周年記念大会の大舞台で初陣を迎えた。

 相手は新日本・永田。レスリング・グレコローマン対決となった。ベテラン永田に果敢に仕掛けていく安齊。グラウンドで食らいつくと、ショルダータックルを受けても倒れず、同じくショルダータックルで永田を吹き飛ばす。さらに、永田のフロントハイキックをかいくぐり、またもショルダータックルを浴びせて場内を沸かした。

 しかし、百戦錬磨の永田はスキを突いて脇固めに捕獲。安齊の抵抗を受け止めたうえで、腕攻めで試合をリードする。得意の腕固めに捕獲した。

 粘る安齊は「来いよ!」と胸を突きだしてミドルキックを受け止めると、カウンターのドロップキックで反撃。一度はこらえられながらも、豪快なダブルアームスープレックスを披露して場内を沸かした。さらに、ミサイルキック、逆エビ固めと永田を正面から攻め立てていく。

 続くフロントスープレックスを阻止した永田はキチンシンクから再び攻勢に。奮闘する安齊は胸板へのハンマーパンチを愚直に連発したものの、永田は延髄斬りで足止めし、エクスプロイダーでぶん投げる。安齊はフォールを返して場内を沸かしたが、永田はこん身のミドルキックからナガタロックIIに捕らえて、ギブアップを奪った。

 安齊が永田に完敗を喫したものの、念願のデビューを果たした。「今日は50周年記念という大会で。そして、日本武道館という会場、永田選手という偉大なる相手とデビューできたことを光栄に思います。自分がやってきたことは全部出し切れたんですが、なかなか遠く及びませんでした」と悔しさをむき出しにしたが、プロレスラーとしての第一歩を踏み出すことはできた。「もっともっと練習して、いつかは自分も全日本プロレスのトップに立てるような選手になりたい」、「自分がプロレスを見て、カッコいい、こんな姿になりたいと思ったように、自分の姿を見てそういう風に思ってくれるような選手になりたい」と目指すレスラー像を描き、さらなる精進を誓った。

 一方、胸を貸した永田は「しゃにむに当たってきて。そういう彼の必死さ、プロレスに懸ける思いというものだけはしっかり伝わりました」と気持ちの面を評価。団体こそ違えど、同じバックボーンを持つ安齊に「今日は皆様デビュー戦ということで拍手もしてくれたし、必死さが凄く伝わって、お客様の心を打ったと思いますが、これから大変ですよ。そういう目で全国の全日本プロレスファンの皆様が見てくるわけですから。どんどん苦しんで、どんどん粗を出してほしい」と厳しくもエールを送っていた。

【試合後の永田】
――安齊選手と戦ってみてどうだった?

▼永田「とにかくしゃにむに来ましたね。一番大事なこと、デビューするのに。教わっている部分と教わってない部分とがありましたけど、そういうのを抜きに、しゃにむに当たってきて。そういう彼の必死さ、プロレスに懸ける思いというものだけはしっかり伝わりました」

――可能性も感じた?

▼永田「あの体で、1m83cmで、まだ横は大したことないですけど、これから10kg、20kg体重を増えていけば、これから成長していけば、全日本プロレスの柱になれる人材だと思います。それは皆様がよくわかっているから、こういうデビュー戦を用意したわけで。なぜか永田裕志が相手として選ばれて。そういう期待もあって、僕が選ばれたものだと勝手に解釈してますけど。だから、今日は皆様デビュー戦ということで拍手もしてくれたし、必死さが凄く伝わって、お客様の心を打ったと思いますが、これから大変ですよ。そういう目で全国の全日本プロレスファンの皆様が見てくるわけですから。どんどん苦しんで、どんどん粗を出してほしいし。ドロップキックなんかやっぱりいいですけど、もっと磨けばよりいい技になると思いますんで。あのダブルアームスープレックスはちょっと強烈だったかな。俺が受けた形は。やっぱり背があるんで、グッと持ち上げて後ろに投げるという。あれはちょっと真面目にヤバかったです。慌てないように必死にやったけど、慌てちゃう部分も多少あったかもしれないし。でも、そういう粗をどんどん出して、少しずつ自分でそれを考えて修正していけば、凄い人材になると思います。レスリング上がりは結構新日本で相手してきましたけど、デビュー戦とかも務めてきましたけど、まさか全日本プロレスの大物ルーキーを俺が任されると思いませんでした。まあ、いい経験になりました」

【試合後の安齊】
▼安齊「今日は50周年記念という大会で。そして、日本武道館という会場、永田選手という偉大なる相手とデビューできたことを光栄に思います。自分がやってきたことは全部出し切れたんですが、なかなか遠く及びませんでした。もっともっと練習して、いつかは自分も全日本プロレスのトップに立てるような選手になりたいと思います。これからも応援よろしくお願いします」

――これからどういったレスラーを目指していく?

▼安齊「自分がプロレスを見て、カッコいい、こんな姿になりたいと思ったように、自分の姿を見てそういう風に思ってくれるような選手になりたいです」

――ダブルアームスープレックスは得意技として使っていく?

▼安齊「今後、もっと磨きをかけて、得意技として使っていきたいと思います。ありがとうございました」

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