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9/19【全日本】武道館戴冠から一夜 宮原が野村退け三冠V1、馬場さん故郷で大森迎撃へ「30年のキャリア全てぶつけてこい」

『#ajpw MANIAx in 後楽園ホール』東京・後楽園ホール(2022年9月19日)
三冠ヘビー級選手権試合 ○宮原健斗vs野村直矢×

 宮原が日本武道館での戴冠から一夜明け、野村を退けて三冠王座初防衛。大森が全日本創設者・ジャイアント馬場(故人)の故郷・三条での挑戦を表明し、受けて立った最高王者は「30年の全てぶつけてこい」と通告した。

 18年7ヵ月ぶりの開催となった武道館大会のメインで宮原は諏訪魔を破って6度目の三冠戴冠。新時代の幕開けを告げた。一夜明けたこの日、三冠史上初の2連戦となる初防衛戦に出陣。武道館でジェイクを43秒殺に葬った外敵・野村を迎え撃った。

 「1分以内で倒してやる」と予告していた野村は、前夜のジェイク戦を再現するかのようにスピアーで奇襲。これは読まれて不発に終わるも、すぐさまスピアーを再度突き刺し、ジャックナイフ式エビ固めで押さえ込んだ。宮原は間一髪でキックアウトすると、場外に退避する。あとを追った野村は腹部から鉄柱や鉄柵に投げつけて追い討ちをかけた。

 その後は一転して宮原ペースで進んだものの、低空ドロップキック→側頭部へのドロップキックの連続攻撃をスカした野村はフットスタンプで再び腹部攻めへ。エプロンの宮原にスピアーをぶち込むと、最高男は腹部を押さえて苦もんした。止まらない野村はカタキトル(変型アームロック)に捕獲。ギブアップしないとみるや、フロッグスプラッシュを連続投下する。宮原は2発目を剣山で撃墜。両者大の字に。

 2人は足を止めて感情むき出しのエルボー合戦で火花を散らす。カウンターのラリアットを振り抜いた宮原はブラックアウトをねじ込んでチャンスを掴んだ。だが、2発目のブラックアウトを野村は前夜のジェイク戦同様にレフェリーを盾にして防御。すかさずストレートパンチをぶち込むと、再びスピアーからジャックナイフ式エビ固めに持ち込んだ。

 野村がジェイクに続き宮原まで撃破…と思われたが、最高男はギリギリでキックアウトして戦いは継続に。止まらない野村は3年前の三冠戦でも披露したノーザンライトボムで追撃。スタンディングブラックアウトに被弾したものの、左右のエルボー猛連打からマキシマムがさく裂した。満を持して新兵器・インフィニティ(リバースマキシマム)に。

 宮原は背後に不時着して回避。野村はこん身のビンタからスピアーを狙うも、宮原はカウンターのスタンディングブラックアウトを一閃。倒れない野村はなおも左右のエルボーやビンタを乱射したが、フルスイングのビンタをかいくぐった宮原がシャットダウンスープレックスホールドで投げきり、熱戦を制した。

 宮原が激闘の末に野村を下し、三冠王座V1。防衛ロードの第一歩を踏み出した。試合後、次なる挑戦者が出現。10月にデビュー30周年を迎える大森だ。「全日本プロレスの創設者はジャイアント馬場さん。ジャイアント馬場さんの出身、新潟県三条でそのベルトに挑戦させてほしい。いい返事待ってるぜ、チャンピオン」とこの日三冠戦開催が決まった10・22三条大会での挑戦を要求した。

 宮原にも拒む理由はない。「古き良き全日本プロレスを知る男・大森隆男さんよ。この全日本プロレスのいいところは、キャリアを踏んでもチャンスがあるところだ。俺はそう思ってる。心の奥の奥の底ではな、あなたの奮起を待ってたよ」と歓迎し、「1つだけ条件がある。当日はノー・フィアーの大森隆男で来い」と逆要求。大森が「GET WILDもノー・フィアーも全部俺だよ。今さらどうこうってことじゃねえ。そのベルト綺麗に磨いて待っててくれ」と反論すると、最高王者は「それでは三条で30年のキャリアを全てぶつけてこいや。勝負だ、大森隆男」と宣戦布告した。

 新時代の幕開けを宣言した宮原は全日本創設者・馬場さんの故郷で歴史と勝負する。

【宮原の話】「よっしゃあ。さてと、V1ですか。V1をしたんですね。昨日、このベルトを奪取して、何代目か確認したら68代目だ。ああ、68代目かと認識した中で、来たな、次。大森隆男さん。お待ちしてましたよ。心の奥底の底でね。あなたはキャリア30年という中で、まだベルトを追い求める。素晴らしいことじゃないですか。この今のプロレス業界が何かおじさまたちに冷たい雰囲気がある中、全日本プロレスらしいじゃねえか。大森隆男さん、ここのプロの世界は誰でもチャンスがあるんだ。それを世の中のおじさまたちに証明してくれよ、大森隆男さんよ。そして、舞台は三条? 三条と言えばジャイアント馬場さんか。我らの創設者・ジャイアント馬場さん。そして、最後の教え子・大森隆男さん。シチュエーションは整ったな。あとは全てあなた次第だ。俺は今この世の中で一番求められている男だからな。その男からこれ(三冠)を引っぺがすのは並大抵の…。ノー・フィアー? GET WILD? ワイルド・ハート? 全て懸けてこいよ。30年のあんたの全てのキャリアを背負って、そしてあなたに夢を重ねる世の中のおじさまたちに夢を見せてみろよ。俺は揺るぎないチャンピオンだ。そして世の中が今俺を求めている。そんな俺から引っぺがすのは大変だぞ、大森隆男さん。さあ、世の中のおじさまたちに夢を見せてもらおうか。舞台は三条だろ。楽しみにしてるよ。ノー・フィアー、GET WILD、全て懸けてこい」

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