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10/20【DDT】坂口がKO-D王座挑戦へ公開練習 D王不参加に反骨心 「ベルト獲って40以上で回したっていい」

 坂口征夫が神奈川・横浜市の坂口道場で練習を公開。10・23後楽園大会でKO-D無差別級王者・樋口和貞に挑戦する坂口は「あいつは全部10点満点。ただ一つ、10点いかないのは心」と指摘し、“強さの象徴"攻略に自信。40歳未満限定となった『D王 GRAND PRIX 2022』に反発するように「今回ベルトを獲って、40以上の俺、HARASHIMAさん、秋山さん、ディーノ、それから大石さんもいるか。うちらで回したっていい」とKO-D王座を40歳以上限定とする構えをみせた。

 9・25後楽園大会で樋口が竹下幸之介を破ってKO-D王座防衛を果たした試合後、挑戦表明したのが坂口。同王座挑戦は2020年5月9日(無観客配信試合)の田中将斗(第74代王者)戦以来、2年半ぶりで、2015年11月に第54代王者から陥落以来、約7年ぶり2度目の戴冠を狙う。

 10・15&16札幌大会2連戦では両日とも樋口と前哨戦。初日の試合後、坂口は「俺らの戦いが終わったら、またEruptionでやらないか? 吉村、石田も来い!」と呼びかけ、2日目では神の右ヒザで樋口をKO。勢いに乗って本番を迎える。

 札幌から戻った坂口は10月某日、坂口道場で報道陣に練習を公開。門下生とのマススパーリング、道場長の窪田幸生を相手にヒザ蹴り、ミドルキックのミット打ちを入念に行った。また、普段通り門下生の指導にもあたり、公開はしなかったものの、オープンフィンガー・グローブをつけての何でもありのスパーリングにも取り組んだり、昼の休憩時間も惜しまずウエイトトレーニングにいそしんだりと、「9・25後楽園で挑戦表明した時点で、俺の中での気持ちは高まってた。あそこからエンジンかかってきた。全開でいかないと」と言うようにトレーニング漬けの毎日を送っているという。

 王者・樋口はかつてEruptionの一員。二人でKO-Dタッグ王座を巻いたこともある。樋口の強さを人一倍、知る坂口は「パワー、スピード、テクニック、タフさ、あいつは全部10点満点」と評価。一方で「ただ一つ、10点いかないのは心。あいつのやさしさ、人への思いやりであり、忠義心。あいつの中に俺が存在してる」と指摘し、「残りの心の一点を突けば、俺はその部分に関しては樋口にまさってる。戦ううえで一番大事なところ」と勝利を確信。「一瞬でもちゅうちょする心があれば、あいつは俺には絶対勝てないよ」と投げかけた。

 49歳にして頂点ベルトを狙う坂口の胸中には反骨心が燃え上がっている。シングルリーグ戦『D王 GRAND PRIX 2022』が今年は40歳未満限定でエントリーされなかったからだ。「会社がそういう設定したことに文句言うつもりはない。どんな企業、社会でも若いヤツを起用するのはいいことだと思うし、どんどん若返っていくのは仕方ない」という坂口だが、“DDT最強を決める"のキャッチフレーズには黙っていられず。「ナメんなよ、クソガキども。ナメんなよ会社! 40歳未満に限定するのは構わないけど、“最強"ってうたうな」と怒りを爆発させた。

 その感情がKO-D王座戦へのモチベーションとエネルギーになる。「俺からしたら“40歳未満最強を決める"だけでしょ? 40歳未満のヤツらはせいぜいD王で削り合え」と吐き捨てた坂口は「お前ら誰も名乗り出なかったら、40以上の俺、HARASHIMAさん、秋山さん、ディーノ、それから大石(真翔)さんもいるか。うちらで回したっていい。それが40オーバーのプライドだよ」とキッパリ。戴冠のあかつきにKO-D王座を40歳以上限定ベルトとする構えをみせた。

 「毎回これがラストの挑戦、もう回ってこないんじゃないかという危機感をもって挑んでる。ずっと今度こそって思ってやってる。会社がどんどん若いヤツを出せば俺らはチャンスが減っていく」。そんな危機感があるからこそ、坂口は2年半ぶりの挑戦となる今回、不退転の覚悟で臨む。


【坂口の話】
――札幌では樋口選手をKO。決戦が目前に迫り、気持ちは高まってきたか?

▼坂口「9・25後楽園で挑戦表明した時点で、俺の中での気持ちは高まってた。あそこからエンジンかかってきた。全開でいかないと。あいつは強いんで。目の前で遠藤(哲哉)、竹下がいかれて、そういう姿も見てるんで。あいつも俺と付き合い長いから心は見透かされちゃうんで。前に進むしかない。言葉じゃなく、(札幌で)あいつもなんとなく察したんじゃないかと…」

――熟知している樋口選手の弱点をついていく?

▼坂口「パワー、スピード、テクニック、タフさ、あいつは全部10点満点。ただ一つ、10点いかないのは心。あいつのやさしさ、人への思いやりであり、忠義心。あいつの中に俺が存在してる。とてもじゃないけど、パワー、スピード、テクニック、タフさではかなわない。残りの心の一点を突けば、俺はその部分に関しては樋口にまさってる。戦ううえで一番大事なところ。そこを突いてやろうと。挑戦が決まってから言葉で、徐々に揺さぶって、あいつを動揺させてる。この先、23日の後楽園のリングで俺と1対1で、あいつにどういう感情が生まれるか、俺がまいてきた種で。それは見もの。一瞬でもちゅうちょする心があれば、あいつは俺には絶対勝てないよ」

――今年は40歳未満の年齢制限で「D王 GRAND PRIX 2022」に出場できないが、ベルトを獲って若い選手に存在感を示したい?

▼坂口「存在感があるか、俺はどうか分からない。でも、今回選ばれなかったHARASHIMAさん、秋山(準)さん、(男色)ディーノは少なくとも40歳未満のヤツよりDDTの顔でしょ? DDTで存在感あるでしょ? 会社がそういう設定したことに文句言うつもりはない。どんな企業、社会でも若いヤツを起用するのはいいことだと思うし、どんどん若返っていくのは仕方ない。だけど、D王のキャッチフレーズに“DDT最強を決める"ってあるでしょ? 俺からしたら“40歳未満最強を決める"だけでしょ? だったら今回ベルトを獲って、40歳未満のヤツらはせいぜいD王で削り合えって。40オーバーの俺が待ってるよ! お前ら誰も名乗り出なかったら、40以上の俺、HARASHIMAさん、秋山さん、ディーノ、それから大石(真翔)さんもいるか。うちらで回したっていい。それが40オーバーのプライドだよって。ナメんなよ、クソガキども。ナメんなよ会社! 40歳未満に限定するのは構わないけど、“最強"ってうたうな。何が何でもベルト獲って40オーバーの壁になる。俺と樋口の試合に関しても2人にしか分からないドラマがあるし、俺と樋口の中で完結しようとも思わない。俺がずっと問いかけてるものを、俺にしてもお客さんにしても自分たちなりに理解してください。このドラマに乗っかってきてください。乗っかってきたうえで見てください。俺らにしかできないドラマを、40オーバーのオッサンが夢を与える、そういう見せ方もある。お客さんも一体となって見てほしい」

――10・15札幌ではハリマオに「Eruptionでやらないか?」とのアピールがあったが、その答えは戦いの後に見えてくる?

▼坂口「そうですね。戦いの後に見えてくるし、うちらに入って一緒にやろうよって。この前、KO-Dタッグのとき、DAMNATION T.Aに華がないとか、人気がないとか言われたい放題で。確かに佐々木(大輔)の言うことも一理あるかもしれないけど、華なんて苦労して生きてれば、いくらでも出るものだから。気にする必要ない。あいつらはどっか気にしてる。だったらそういうものを含めて、もうお前らもう1回やり直そうやって。やり直して、そういうことも言われないように。うちらの戦いでどっちが勝っても、俺はその覚悟があって言ったんで。ヤツは飲むのか、断るのか。断るというのはハリマオというチームで、そういうものを払しょくできる確信があるだろうし、到底札幌ではその覚悟は見えなかった」

――2年半ぶりの挑戦になるが?

▼坂口「無差別は7年前に獲ったきりで巻いてない。その後は2年に1回くらい順番じゃないけど挑戦して。D王や『KING OF DDT』で優勝して挑戦権を得たわけじゃなく、なんとなくで。この2年に1回がすごく怖くて。正直いい年だし、いつ挑戦が終わるか分からない。でも俺はいつまでも発信していきたいし、毎回これがラストの挑戦、もう回ってこないんじゃないかという危機感をもって挑んでる。ずっと今度こそって思ってやってる。今回は自分で勝手に(挑戦を)言っちゃったけど、これが最後なのかもしれないし、チャンピオンになるのかもしれないし、どうなるか分からない。会社がどんどん若いヤツを出せば俺らはチャンスが減っていく。この1回1回のチャンスをものにしたい。会社に窓際族に追い込まれてるんで。せっかく回ってきたチャンス、獲ってやるし、風はこっちに吹いてる。ベルト獲る自信はあります!」

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