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10/23【DDT】樋口が元兄貴分・坂口を熱戦突破でKO-D王座V4 王者としてD王GP出場へ

 『God Bless DDT 2022』が23日、東京・後楽園ホールで行われ、KO-D無差別級王者・樋口和貞が元“兄貴分"坂口征夫を退け、4度目の防衛に成功。王者として『D王 GRAND PRIX 2022』に出場することになった。

 樋口と坂口は2019年12月末から今年7月上旬までEruptionで苦楽を共にしてきた間柄。樋口はKO-D無差別級王座を初戴冠すると、坂口にEruptionからの“巣立ち"を促されて吉村直巳とハリマオを結成。KO-Dタッグ王座にも就いた。

 この王座戦を前に坂口は樋口の弱点を“心"とし、心理戦を展開。10・15札幌大会での前哨戦の試合後には「この戦いが終わったらEruptionに入れ」と投げかけるなど樋口の心を揺さぶってきた。

 序盤、蹴りで先制攻撃した坂口はエプロンでの三角絞め、場外でのスリーパーで絞め上げ、優位に進めた。樋口が怒とうのチョップ連打で反撃しても、坂口はミドルキックで応戦。さらにミドル、ロー、ハイキックと蹴りまくり、腕極め式スリーパーで絞め上げると、顔面に強烈な蹴りを見舞った。

 ピンチの連続となった樋口だが、これで吹っ切れたか、串刺しチョップ、ラリアットと荒々しい猛攻に出た。ブレーンクロー・スラムが不発に終わり、坂口の神の右ヒザを食らって流血に追い込まれながらも、ぶちかまし、チョップ連打で徹底抗戦。最後はブレーンクロー・スラムを爆発させて3カウントを奪った。

 樋口が濃密な激闘を制し、KO-D王座を死守した。試合後、倒れたままの坂口を起こした樋口は握手と抱擁でノーサイド。「相変わらず強いな。容赦なく叩き込んでくれたな。吹っ切れたみたいでよかった。お前なら大丈夫」と称えた坂口はハリマオのメンバーに向かって「吉村、石田(有輝)、お前らいいユニットだ。この大将信じて、ついていってやってくれよ」と投げかけ、「俺も負けてられねぇ。赤井(沙希)、岡谷(英樹)、気合入れねぇと」と自らも気を引き締めた。

 これを受けて樋口は「坂口さん、あんたから叩き込まれたこと、自分なりに理解しました。赤井さん、いろいろ世話になりました。Eruptionで受けた恩は忘れません」と返答。入場時に持参したEruption時代のガウンを岡谷に手渡し、改めてEruptionからの卒業を明確にした。

 これでD王GPにKO-D王者として出場することになった。「坂口征夫との戦いにたどり着くまで、肉体的、精神的にしんどかった。それを乗り越えて、今KO-Dのベルトを持っているのは樋口和貞です」と胸を張った樋口は「そして、またD王がやってくる。ここも肉体、精神しんどいと思いますが、それでも立ち向かってぶち破っていきたいと思います」と初優勝を見据えた。

 また、2023年3月30日(現地時間)、米カリフォルニア州ロサンゼルス・ウクライニアン・カルチャーセンターで『DDT goes HOLLYWOOD!』が開催されることが決まった。

 世界中の団体がハリウッドに集結するGCW主催イベント『The Collective 2023』のなかで開催されるもの。DDTの米国公演は2019年4月4日(現地時間)、ニューヨーク州クイーンズ・ラ・ブーム大会以来、4年ぶり。高木三四郎社長は「毎年行きたかったんですけどコロナで振り出しに戻って。いろいろな発表があるので楽しみにしていただければ…。海外戦略はあきらめてない。(円安の影響で)米国で稼いで日本に持って帰る」と意欲を見せた。翌31日(同)には同所で「GCW vs DDT」全面対抗戦も行われる。

 なお、今年最後のビッグマッチ12・29TOKYO DOME CITY HALL大会で“令和のAA砲"を結成する赤井沙希&荒井優希の対戦相手が、元アクトレスガールズの安納サオリ&川畑梨瑚に決まった。安納が「魅せることはもちろん、強さも証明します」と予告すれば、川畑は「1年前に赤井沙希とシングルして借りを返せてないので潰したいと思います」と意気込んだ。対する赤井は「両方シングルの経験があるんですけど、優希ちゃんには、ほかの団体の広さとか経験してほしい。梨瑚選手は“ぶっ潰す"と言ったんですよね? 私とシングルで勝ったことないし、前回と変わってないと感じたら、すぐにでも返り討ちにします」と自信をみせていた。


【樋口の話】「自分と坂口征夫がKO-D戦を戦って俺が勝った。今思えるのはそれだけです。終わってみれば感謝です。このKO-D戦が決まってから、ここまで全部教えられた気がします。全部叩き込まれました」

【坂口の話】「負けた俺が言うのもなんだけどスッキリした。この1ヵ月内面攻めたけど、俺はああいうのは向いてない。ドーンといってドーンと散ったほうが…あれで疲れちゃった。(ハリマオは)いいチームだと思う。赤井、岡谷も今日見て、何かをつかみ取っていけばいい。ハリマオが気合入れば、うちら100点の気合入れてやります。負けてらんねぇ。まだまだ走っていかなきゃ」

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