11/5【DDT】樋口がD王GP2戦目で火野と壮絶チョップ合戦もドロー 「壁は高いな。チャンピオンとして悔しい」
『D王 GRAND PRIX 2022 in Yokohama【DAY2】』が5日、神奈川・横浜ラジアントホールで行われ、KO-D無差別級王者・樋口和貞が火野裕士と壮絶な肉弾戦を繰り広げたものの、30分時間切れドローに終わった。
樋口は初戦でKANONに快勝し、初優勝へ向けて好スタート。2戦目となったこの日は優勝候補の一角と言える火野との対決を迎えた。試合はともに得意とするチョップ合戦の様相。序盤から相手をコーナーに詰めて打ち込み、リング中央でラリーを展開。戦場が場外に移っても互いに客席のイスに相手を座らせて打ち合うと、リングに戻っても15分過ぎまで激しいチョップ合戦が続いた。
火野が串刺しラリアットを見舞えば、樋口も同じ技で応戦。アバランシュホールド、ぶちかましで攻め込んだが、3カウントは奪えない。今度はブレーンクローを決め合って意地を張り合うと、火野がエクスプロイダー、フロッグスプラッシュで攻勢。ラリアットも叩き込んだ。
終盤に再びチョップ合戦に発展。火野が手を後ろに回し、ノーガードで受け止めれば、樋口も譲らず同様に後ろ手でチョップを食らった。樋口がダブルチョップ、ラリアットでたたみかければ、火野はジャーマン、ラリアットで徹底抗戦。Fuckin'BOMBは樋口が阻止し、ブレーンクローからの外掛けで押し倒したものの、3カウントは奪えず。逆に火野がブレーンクローを決めたところでタイムアップのゴングが鳴った。
この結果、Bブロックは火野が2勝1分けの勝ち点5で首位をキープ。樋口は1勝1分けの勝ち点3で追走する形になった。初失点となった樋口は「やっぱ強いな。去年やられて、今年こそはと思ったけど、壁は高いな。チャンピオンとして悔しい」と噛み締めたうえで、「ただ楽しかった。とことんやりたい。D王2戦目だったけど、火野裕士、追いかける存在だと思う」と充実感とともに火野超えを誓うばかり。次戦は11・12大阪大会のMAO戦で、「何やってくるか分からないけど、必ず飲み込んで勝ち進んでやる」と巻き返しを見据えた。
一方、火野は「樋口、おもろかったのぅ。でもチャンピオンとしてはまだまだや。もっとDDTだけじゃない。いろんなとこ出てみろよ。そこまでの実力があるんやったら」と提案。「あそこまでワシとチョップで打ち合えるのはDDTでは樋口だけ。もっとチャンピオンらしく頑張れや」と称えたうえでゲキを飛ばした。火野の残る公式戦は11・13京都大会のMAO戦、11・18後楽園大会のクリス・ブルックス戦の2試合となった。
同じBブロックではクリスとKANONが対決した。開始早々、場外でのイスチャンバラを展開する乱戦模様で幕開け。クリスが雪崩式ダブルアームスープレックス、顔面へのドロップキック、ダイビングフットスタンプとたたみかけて流れを引き寄せた。KANONもコブラツイストで反撃するものの、最後はクリスがハウス・ピアノ・デス(足取り式変型オクトパス・ストレッチ)で絞り上げてギブアップを奪った。
クリスは2戦目にして初白星。「俺は昼の試合がなくて、その分アドバンテージがあったかもしれない。KANONは昼の大会で長い試合をしたから、ベストパフォーマンスではなかったかも。あいつは余計なことをたくさんする。そういうことをしなければ、もっと上にいけるレスラーだと思う」と振り返ったクリスの次戦は11・12大阪大会の納谷幸男戦。「あいつは脳みそ空っぽだから、変なことは仕掛けてこないだろうけど、最近強いのは確か。優勝します」と警戒しつつ誓った。
一方、KANONは1勝3敗となり、早くも脱落が決まってしまった。「D王敗退。あいつのせいだ。バカ外国人。覚えとけ。ぶっ殺してやる!」と怒りとともに報復を見据え、持っていた飲み物の缶を床に叩きつけると、突然泣き出して「佐々木(大輔)さんと決勝いくって約束したのに。こんなふがいない結果になって、恥ずかしく思う」と落胆。かと思えば平静に戻って「(11・13)京都で納谷をぶっ殺して、あいつのD王も終わらせる」と次戦へ向けて吐き捨てていた。
