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11/25【IGF/巌流島】12・28両国5カード、元K-1王者・木村“フィリップ"ミノル参戦決定も 小川総監督がプロレスラー不在に激怒

 12・28両国大会『INOKI BOM-BA-YE×巌流島』のカード発表会見が25日、東京・飯田橋のホテルメトロポリタンエドモントで行われ、5カードが決定。元K-1王者・木村“フィリップ"ミノルの参戦も決まったが、令和猪木軍の総監督・小川直也がプロレスラー不在に激怒し、「葬式とか四十九日だけ来て、肝心なイベント来なかったらレスラーじゃねぇじゃん。プロレスラーが来てくれるのが本人が一番喜ぶと思う」と参戦を呼びかけた。

 生前のアントニオ猪木さんが「今年は年末に何かやりたい」との遺言を残していたことを受けて開催される12・28両国大会。「令和猪木軍vs世界の格闘技」をテーマに、この日「マーカス・レロ・アウレリオvsガロア・ボファンド」、「宇佐美秀メイソンvsアルバート・クラウス」、「関根“シュレック"秀樹vsヤン・ソウクップ」、「ジョシュ・バーネットvsシビサイ頌真」、「イゴール・タナベvsメルビン・マヌーフ」の5カードが発表となった。

 谷川貞治プロデューサーは「令和猪木軍vs世界の格闘技はだいたい9対9マッチぐらいを考えておりまして、猪木さんというレジェンドの名前をお借りして、将来を見据えるような若い可能性のある選手を中心にマッチメークします」と説明。「巌流島ルールもあれば、MMAルールの試合もありますし、あるいはキックボクシングとか、もしかしたらプロレスの試合も入るかもしれません」と様々なルールが混在する可能性を示した。

 第3代K-1 WORLD GPスーパーウェルター級王者・木村が令和猪木軍の一員として参戦することが決まった。木村はボクシング転向を表明し、今年11月21日をもってK-1との契約が満了したことも発表。「僕自身1年間試合していなかったこともあり、すぐにでも試合したい」との思いで12・28両国大会に参戦する。

 現在はボクシング技術を磨いており、「パンチにより一層自信がついたので、自分の実力を存分に発揮できると楽しみにしております」と意気込むばかり。「格闘技界でやり残したことはたくさんあると思いますし、自分の強さを証明しきれてない部分がある」という木村はMMAルールも含めどんなルールも辞さない構え。「猪木さんの名前を広く世に広めたのは異種格闘技戦だと思ってるんで、異種格闘技戦をやりたいです。できればRIZINの選手と戦いたい」と希望し、萩原京平の名前を挙げた。

 主要ラインナップが並んだ形だが、これに不満を爆発させたのが令和猪木軍の総監督・小川だった。「この追悼イベント、イノキボンバイエを成功しようと言っているんですが、肝心なプロレスラーが名乗りを上げていない。また、協力関係にある新日本プロレス、そしてRIZIN、一人も選手がいない。どういうことなの? これ。聞いた話と違うじゃない」と疑問符をつけ、「ここにいる人たちもありがたいよ。でも肝心なのがいない。みんなが集まってみんながやってくれると思ったけど、これはみんなで応援するイベントだと思ってるんですよ。今日いないのが本当に不満に思います」と怒りを爆発させた。

 「葬式とか四十九日だけ来て、肝心なイベント来なかったらレスラーじゃねぇじゃん。プロレスラーが来てくれるのが本人が一番喜ぶと思うんだよね」。そう話した小川総監督は改めてプロレスラーの名乗りを希望。四十九日法要の際、猪木さんの愛弟子・藤波辰爾には直接参戦を呼びかけたといい、「一番弟子なんで、本人は出た方がいいと思うんです。ファンもそこは期待してると思うし、谷川君も本人がOKなら出てもらっていいと言ってますから。あとは本人次第」と投げかけた。

 また、小川総監督は「猪木さんの戦いの教え方、猪木さんが戦うにあたって戦いとは何ぞやと。猪木さんのノウハウを受けてますので、選手に一つ一つ丁寧に理解してもらえれば」と令和猪木軍メンバーを集めて猪木イズムを叩き込むつもり。「その戦いができてこそ猪木軍だと思いますし、『このイベント、猪木さんの魂が宿ってるな』。そういうイベントになれるように努力していきます」と誓う一方で、「猪木さんの意思がないのに出てもしょうがないんで、そこは厳しい目で見ていこう」と猪木イズムを感じられない選手は試合に出さない考えも示していた。


12/28(水)東京・両国国技館『INOKI BOM-BA-YE×巌流島』13:00開場、15:00開始

▼77kg契約
ガロア・ボファンド
vs
マーカス・レロ・アウレリオ

▼72.5kg契約
アルバート・クラウス
vs
宇佐美秀メイソン

▼無差別級
ヤン・ソウクップ
vs
関根“シュレック"秀樹

▼無差別級
シビサイ頌真
vs
ジョシュ・バーネット

▼92kg契約
メルビン・マヌーフ
vs
イゴール・タナベ

[参戦決定選手]
木村“フィリップ"ミノル
ラファエル・ロバト・ジュニア


【会見の模様】
▼谷川プロデューサー「皆さん、本日はお忙しい中、午前中からこんなにたくさん人が集まっていただきまして誠にありがとうございます。本大会のプロデュースを務めます谷川と申します。よろしくお願いします。再三、オフィシャルサイトとかマスコミの皆さんの前ではお話しさせていただいてるんですけど、そもそも猪木さんがIGFという猪木元気工場さんに移られてから、今年の年末、何か猪木さんが元気になるイベントをやっていこう、イノキボンバイエをやっていこうというところから始まりまして、そこで私も僭越ながらご指名を受けまして、猪木さんが元気になるようなことができればいいなと思いまして、この大会を始めさせていただきました。まさか10月1日に猪木さんが…1週間ぐらい前まではYouTubeのスタッフの方とかお会いして会話もしてたんですが、10月1日に亡くなられまして、いったいどうしようかなと思ったんですけど、猪木さんが亡くなられて奇しくも追悼イベントみたいな形になってしまったんですが、これは最後までやり遂げないといけないなと思いまして、当初の予定通り12月28日、両国国技館でイノキボンバイエ×巌流島というイベントを開催することになりました。すでに発表しているように、この大会のコンセプトとしましては令和猪木軍。私も2001年にイノキボンバイエを今のRIZINの榊原社長と、当時の石井館長と一緒にやりまして、紅白歌合戦の裏番組でTBSで当時は最高記録ぐらいの視聴率を獲りました。安田vsバンナ戦の感動がありまして。そういう中でその時も猪木軍vsK-1最強軍というテーマでやったんですが、20年経った今も令和猪木軍という新しい今の選手を選びながら、もちろん猪木さんが生きていらっしゃいましたら猪木さんと相談しながら新しい令和猪木軍を作って世界の強豪に立ち向かっていきたい。そういうコンセプトでございます。試合内容に関しましては巌流島ルールの試合もあれば、RIZINのようなMMAルールの試合もありますし、あるいはキックボクシングとか、もしかしたらプロレスの試合も入るかもしれません。基本的には格闘技の試合を中心にマッチメークを組んでいこうと思いますが、その令和猪木軍vs世界の格闘技はだいたい9対9マッチぐらいを考えておりまして、今回の大会はできるだけ猪木さんというレジェンドの名前をお借りして、将来を見据えるような若い可能性のある選手たちを中心にマッチメークしていこうというのがコンセプトです。短期間ではありましたが、いいカードができたんじゃないかなと思っております。今日はそのうち半分のカードを発表させていただきますので、よろしくお願いします」

▼小川総監督「元気ですかぁ! 元気があれば何でもできる。元気があればイノキボンバイエもできる。師匠がここにいるならば、そう言ったでしょう。ご紹介にあずかりました、このたび総監督を務めさせていただくことになりました小川直也です。よろしくお願いします。本日はイノキボンバイエのために皆さん、お集まりいただきまして、ありがとうございます。先ほど谷川君から説明があった通り、このイベントを成功することが私の師匠・アントニオ猪木が喜ぶことだと思っておりますので、何卒皆さん、これから28日に向けて盛り上げていただきますよう、よろしくお願いします」

▼谷川プロデューサー「対抗戦なんで奇数がいいと思いますけど、今のところ9試合になるんじゃないかと思っております。今日はそのうち5試合を発表させて頂こうと思います。巌流島でも結構おなじみのカポエイラの名手であるマーカス・レロ・アウレリオvsガロア・ボファンドという選手の試合です。このガロア・ボファンドというのはメチャクチャ面白い選手で、ムゲンドーキックボクシングっていう謎の流派なんですが、UFCにも出ておりまして、非常に変則的な蹴りと変則的な投げをする選手で、マニアの人にとってはたまらない、マニアの人の中では心のメインイベント、それぐらいのカードだと思います。片方は回転して、片方は変則的な蹴りをして、ぜひ期待してください。格好もめっちゃキャラクターのある凄くいい選手なのでぜひ期待してください。2つ目のカードは宇佐美秀メイソン選手、対戦相手はアルバート・クラウスにしました。メイソン選手は子供のころから知ってまして、そのころ、極真をはじめとする様々な大会で優勝してたんですが、中学生時代からグレて、ほとんど少年院とか刑務所で。お父さんがカナダに留学に行けと、カナダの刑務所でも1年半、2年ぐらいいた筋金入りなんですが、才能抜群なんで。宇佐美兄弟っていうのは絶対数年後に日本の格闘技界で天下を獲ると思いますので、ぜひ期待してください。今回デビュー戦なんですけど、いきなりアルバート・クラウスとやらせます。最初はブアカーオにしようかなと思ったんですけど、そのぐらい才能のある選手なんで、皆さん期待してください」

▼メイソン「アントニオ猪木さんの大きなイベントでこの試合をさせていただくのが凄く光栄です。試合当日はアルバート・クラウス選手をしっかり倒して、会場を盛り上げたいと思ってるんで、応援の方よろしくお願いします」

▼谷川プロデューサー「この試合はキックボクシングルールになると思います。キックの試合はメイソン選手初めてなんですけど、クラウス選手、皆さんご存じだと思いますけど、魔裟斗とブアカーオとアンディ・サワーとアルバート・クラウスというのはK-1 MAXの10年間を四天王で支えた選手。2年前ぐらいに引退してると思うんですが、今回声をかけたらコンディションは非常にいいと。息子も20近くになってるけど、デビューさせたいと。まだ全然強いと思います。トレーニングはしてると言ってますし、今回来日してくれると言ってたんですが、とにかく練習したいということで行ってる時間がないと。集中してやってると思いますので期待してください。元警察官で柔術家でプロレスのリングにも上がっている関根“シュレック"秀樹選手と、対戦相手が極真空手世界大会準優勝のヤン・ソウクップ選手に決まりました。巌流島に何回も出てもらって、非常に活躍して、RIZINでも最近、シビサイ選手に勝ったり、貴賢神選手に勝ったり、非常に調子がいい感じなんですが、対戦相手はテイシェイラって皆さん覚えてると思うんですけど、極真の世界チャンピオンになってK-1でも活躍したテイシェイラが世界チャンピオンになった時、準優勝のチェコの選手ですね。これはいわゆる猪木vsウィリー戦、プロレスと極真空手の試合みたいな形をイメージをしてこのマッチを組みましたので皆さん期待してください」

▼シュレック「僕49歳なんですけど、アントニオ猪木さんは物心ついた時から自分たちのスターであり、自分は小学校の時にいただいた赤いタオルをつい最近まで本当に宝物のように使っていました。その猪木さんのための令和猪木軍。これに入れてもらって、また今まで武道家として上がっていた巌流島の場に夢だったプロレスラーとして上がれるというのは凄く自分の中で震えているところです。自分の場合は昭和のプロレスファン、アントニオ猪木という稀代のプロレスラーを見て育った世代として、猪木vsウィリー・ウイリアムス、これを再現するような戦いをしたいと思っています。12月28日、楽しみにしていてください」

▼谷川プロデューサー「4つ目は先に発表しましたジョシュ・バーネット選手がこのイノキボンバイエをやるってことですぐに連絡がありまして、猪木軍でやっていきたいということなんで。対戦相手、これは猪木軍に入れたいぐらいなんですけども、RIZINでも活躍してますし、もともと巌流島で非常に活躍してくれたシビサイ頌真選手に決定しました。ジョシュ選手は巌流島ルールでやりたいというふうに言ってるんで、もしかしたら巌流島ルールでやる流れになるかもしれません。シビサイ選手は何でも受けて立つと。これからルールを調整していきますが、シビサイ選手にとっては憧れの選手だと思いますので、自分の格闘技人生の大きなターニングポイントになると思います。ジョシュはまだ強いですからね。闘魂伝承みたいな試合になってもらえばいいなと思ってます」

▼シビサイ「今回、試合をすることに対して、こんなに楽しみな気持ちになったのは初めてです。いつも試合の時は緊張してしまったりとかあるんですけど、こんなに12月28日が待ち遠しいのは初めてです。ジョシュ・バーネット選手は自分が格闘技を知った時から活躍されてた選手なんで。その選手と自分が試合ができることが本当に幸せです。そして、また巌流島ルールで戦えると思っていなかったので、相手のメッセージから凄く熱い気持ちを受け取りましたので、当日は応援よろしくお願いします」

▼谷川プロデューサー「私が再三にわたってオフィシャルサイトとかYouTubeとかでメチャメチャ期待している、8年間柔術のヘビー級の日本一で、動きを見てもわかるんですが、とにかく極める、膠着せずに動く。凄く天才的な柔術家であるイゴール・タナベ選手。HEATに一回出てるんですが、本格的なデビュー戦ということで、対戦相手はあえてメルビン・マヌーフ選手にしました。日本でもK-1でレミー・ボンヤスキーやいろんな選手と戦って、人気者である秋山選手と総合で戦ったりしてますが、ここのところはベラトールで試合してるんですが、9月に引退しております。声をかけてみたら日本でも引退試合をぜひやりたいということで、ぜひやらせてくれと。もちろんメルビンも猪木さんのことを良く知っているんで光栄だと。僕、ガンガン行く凶暴な選手大好きなんで、イゴール選手にとっては大変な試合になると思いますが、皆さん、ぜひ応援してください」

▼タナベ「最初に、猪木さんが築いたイノキボンバイエという大会に猪木軍として出場できることが本当に凄くうれしくて感謝してます。MMA2戦目ながらこの舞台でこの相手とさせていただけることが本当に特別な意味があると思うので、必ずこのチャンスをモノにして、当日はメルビン・マヌーフ選手を自分の得意な極め技で一本勝ちしますので、皆さん、応援よろしくお願いします」

▼谷川プロデューサー「これは猪木さんが仕組んだとしか思えない予期せぬ出来事が二つ起こりまして。一つは私、全然、格闘技の知識ないんですけど、風が吹けば桶屋が儲かるじゃないけど、ブアカーオを誘ってたら柔術の凄く強いヤツが出たいと。ラファエル・ロバト・ジュニアという選手なんですが、MMA10戦無敗で日本でもおなじみのゲガール・ムサシという強い選手にも勝って、ベラトールのミドル級チャンピオンを獲って、チャンピオンのまま返上して辞めてるんですけど、柔術の世界大会で何回もチャンピオンになって、ブラジル人以外ではBJペンに続いて二人ぐらいしかいないらしいんですが、ウィキペディアで経歴を調べて愕然としました。とてもじゃないけど対戦相手探せるのかなと思ってるんですが、本当に白紙です。誰か我こそはと思う方がいらっしゃれば自薦他薦問いません。全くアイデアがないので。でも本人はやる気満々なんでぜひ楽しみにしてください。もう一人は木村“フィリップ"ミノル選手が参戦に名乗りを上げていただきました。K-1の方の契約関係も無事に終わったらしく。国籍はブラジル人なんですね。猪木さんのことも凄く尊敬して憧れてるという話だったんで、相手は全く考えてないんですけど、じゃあ出て下さいという話になって今日はお呼びしました。木村“フィリップ"ミノル選手の猪木軍入り決定です。木村選手も今週ご連絡いただきまして、対戦相手は白紙です」

▼木村「今日この場に呼んでいただき、ありがとうございます。自分は今週の月曜日にK-1との契約が円満に終了し、フリーとなりました。この場をお借りしてK-1の皆さんに感謝を伝えたいと思います。ありがとうございました。僕自身1年間試合していなかったこともあり、すぐにでも試合したいという思いから、谷川さんにご連絡させていただきました。僕はブラジル人なので、猪木さんはヒーローのような存在ですし、追悼の大会に出られるのは凄く意味のあることだと思っています。最近はボクシングのトレーニングに専念していたんですけど、ルールは何でもいいと思ってますし、パンチにより一層自信がついているので、この大会は自分の実力を存分に発揮できると思って、凄く楽しみにしてます。よろしくお願いします」

▼小川総監督「令和猪木軍、名乗りを上げてこいと言った中で頼もしい選手が今日発表あったんですけど、ちょっと僕の中でまだまだこれでいいのか?と正直思ってます。みんなで協力してもらえる、協力しよう。この追悼イベント、イノキボンバイエを成功しようと言っているんですが、肝心なプロレスラーが名乗りを上げていない。また、協力関係にある新日本プロレス、そしてRIZIN、一人も選手がいない。どういうことなの? これ。聞いた話と違うじゃない」

▼谷川プロデューサー「榊原さんは何でも協力してくれるって言ってたんですけど」

▼小川総監督「昨日の記事で俺見たんですよ。協力するって言ったのに協力してないじゃない。どういうこと?」

▼谷川プロデューサー「バラさんは打ち合わせしたんですけど、RIZINっぽい選手はまだ…出てる選手はいるんですけど」

▼小川総監督「RIZIN出てる選手いるけど、いいのかよ? これで協力したって言えるのかよ?」

▼谷川プロデューサー「小川さん、一緒に行きましょうか? 花束を持って。昨日、話しました。四十九日でお会いしました。おとといは一緒にサッカーの試合を観ながら…」

▼小川総監督「何の話してんだよ? おかしいよ。新日本プロレス協力するって何で出ねぇんだよ? おかしいだろ?」

▼谷川プロデューサー「菅林会長にも何とか一つ選手を出してくれって話はしてますけど、私が至らないのかまだちょっと…」

▼小川総監督「イノキボンバイエだよ。わかる? 全部が応援しなきゃいけないのに。ここにいる人たちも本当にありがたいよ。猪木軍っていうことで猪木さんのためにってみんな手を挙げて出てくれたと思うけど、肝心なのがいない。どう説明するんだよ? 今日の記者会見。みんなが集まってみんながやってくれると思ったけど、これで終わりってビックリしてんだけど」

▼谷川プロデューサー「相談します」

▼小川総監督「これはみんなで応援するイベントだと思ってるんですよ。それをね、今日いないってことが本当に不満に思います。ちょっと谷川君、お願いします」

▼谷川プロデューサー「バラさん、よろしくお願いします」

▼小川総監督「水を差すようなことじゃないですよ。みんなで応援してもらいたいです。僕からのお願いです。よろしくお願いします。何かの時は交渉にいきますからぜひ一緒に。あとはよろしくお願いします。これで全部じゃないですからね。もっと盛り上げる大会にするんで期待してください」

――1年前にボクシング転向を表明していたが、どんなルールでも構わないというのはMMAルールでも?

▼木村「格闘技界でやり残したことはたくさんあると思ってますし、まだまだ自分の強さを証明しきれてない部分もあると思うんで出場を決めました。ボクシングについては追々また発表したいと思います。ルールは何でもいいと思ってます。総合でも準備して戦いたいと思ってますし、そこはお任せします」

――しばらくの間はやり残したことをやっていきたい?

▼木村「そうですね。ファンが望むような対戦カードだったり、自分の強さを格闘技界でもっと知らしめたいと思ってるので、そういう機会にしたいと思ってます」

――カードが決まっている選手は対戦相手の印象を?

▼メイソン「アルバート・クラウス選手はK-1のチャンピオンで強い選手だと思います。でも猪木さんが元気があれば何でもできると言ったんで、僕も若手なんで元気いっぱいです。しっかり倒そうと思ってます」

▼シュレック「さっきも言った通りアントニオ猪木vsウィリー・ウイリアムス。極真のチャンピオン、彼はフリーということですけど、まさに極真空手そのものだと思ってます。やっぱり自分はプロレスラーとして戦います。もう、そんだけですね」

▼シビサイ「相手の印象はトータルファイターですね。全部、打撃も強いですし、レスリングも強いし、もちろん関節技もできる選手なんですけど。自分もトータル的に何でもできる選手だと思っておりますので、そこは全面的に勝負したいと思ってます。よくケンシロウのモノマネで『お前はもう死んでいる』と言うと思うんですけど、死ぬ気でぶつかっていったら自分が勝つと思います。よろしくお願いします」

▼タナベ「メルビン選手は子供のころから見ていて、殴り合いですね。打撃が凄く強くて。寝技が苦手というか、そこがちょっと弱点かなと思いますし、マヌーフの弱点が僕が一番自信を持てるんで、寝技が日本で一番なんで、マヌーフを極められる自信はありますね」

――ルール、試合場は各試合でどうなる?

▼谷川プロデューサー「巌流島特別ルールと言っているのは僕はあんまりルールにこだわってなくて、それぞれの選手の要望を聞きながら3分とか5分に変えたり、巌流島でやりたい人は巌流島でいいと思いますし、立ち技で行くって人はキックのルール。K-1のルールに近い形になると思います。つかんでのヒザ蹴りとかはありにしようかなと思ってますけど。あとはRIZINに近いルールでも考えております。今の感覚では最終的に詰めてないんですけど、タナベ選手はRIZINに近いルールになると思います。シビサイ選手は巌流島に近いルールになると思いますし、シュレック選手は読めないんですが、ロープのない巌流島ルールに近い異種格闘技戦みたいな試合になると思いますね。メイソン選手の試合は完全にキックボクシングの試合になると思います。僕、全然ルールにこだわってなくて、ミャンマーラウェイのルールとか、そういうのもあってもいいと思いますし、猪木プロレスの試合があってもいいと思います。前半はロープなしで舞台のステージでやります。後半はロープを張ってキックとかMMAとかの試合をやろうと思っております。それが全体で9試合から10試合ぐらいになると思います」

――シュレック選手、シビサイ選手はRIZINに上がっている選手なので小川総監督の発言に思うところがあると思うが?

▼谷川プロデューサー「ただですね、これは榊原さんから貸してもらった選手ではないので。もともとは巌流島からRIZINに行ったという感じなので。本人たちがどう思ってるかわかんないですけど。バラさん、まだ誰も貸してくれてないんですよ。誰か出してくれないと。よろしくお願いします」

▼シュレック「谷川さんが言った通りで、自分たちは世に広く名前が出たのは巌流島だと思ってます。ヘビー級のエースとしてやってました。だからそういった意味でRIZINから貸し出した選手ではないのは間違いないかもしれません。あと自分の場合はプロレスも毎月何回か出てるんですけど、おそらく小川総監督がおっしゃられたのは所属レスラーですね。自分はフリーのプロレスラーなので。団体に所属してるレスラー、団体が猪木さんの追悼に選手を派遣しろ。そういうことだと思ってます」

▼シビサイ「ほとんど関根さんにご説明いただいてしまったんですけど、もともと巌流島に出させていただいて、そこからRIZINという舞台に立たせていただいた。選手を借りるとか貸すとかいろいろあると思うんですけど、自分は当日、借りてきた猫にならないようにしたいと思います」

――猪木さんの戦いから何を学び、令和猪木軍の一員としてどんな戦いを見せたいか?

▼メイソン「自分は猪木選手のことをあまり知らなくて。でも打撃の試合なんで自分は元気よく打ち合って会場を盛り上げていって、最後倒せるような試合をしたいと思います」

▼シュレック「アントニオ猪木の全盛期、この中で自分だけが知ってると思うんですよ。みんな引退されてからの方が記憶あると思います。だから猪木さんの全盛期を知る者としてウィリー・ウイリアムス戦を再現するような戦いをしたいと思ってます。これは猪木さんの追悼ということで猪木さんの戦いを振り返るという形で見てもらえればと思ってます。アントニオ猪木さんといえば常に新しい価値観、新しいものを提供してきたと思います。戦いであり、アイデアであり。そういうことを考えると新しい若い子たちというのは猪木さんの戦いをトレースするのではなく、新しい価値観、新しい猪木イズム、新しいストロングスタイルというものを押し出して、自分なりのものを皆さんに見せていってもらえたらなと。それが猪木さんの追悼につながると思ってます」

▼タナベ「僕は猪木さんの異種格闘技戦、自分と違う競技の人とやり合ってリスクを背負う勇気を胸に、必ず一本勝ちして大会を盛り上げたいですね」

▼木村「僕も猪木さんの名前を広く世に広めたのは異種格闘技戦だと思ってるんで、僕は異種格闘技戦をやりたいです。できればRIZINの選手と戦いたいです」

――RIZINの選手は具体的に誰と?

▼木村「今一番やりたいのは萩原京平選手ですね。僕はルールは任せるだけなんで、決まったことをやるだけですね」

▼谷川プロデューサー「ミノル選手とロバト選手が(令和猪木軍に)入って、これで7試合になってしまうので、残り2試合ぐらいの枠。ミスターXも出さなきゃいけないし、結構いっぱいになってきたなという感じはあります。総監督に怒られてますが、できればRIZINの選手とかプロレスラーがぜひ出ていただきたいなという気持ちも強いんで。もしかしたらカードがあぶれちゃうかもしれませんが、その時はその時で考えます」

▼平井丈雅ストロングスタイルプロレス代表「このイベントは年末の格闘技興行ではなく、先ほど総監督の小川直也さんがおっしゃっていたように偉大なる猪木会長を皆さんで追悼するイベントだとお聞きしました。その上で、この大会に出る方たちは猪木会長への強い思いがあって出場されると思ってます。先ほどシュレック選手からは猪木会長への言葉をお聞きしましたけど、各選手、あるいは谷川さんが代表して猪木会長の偉大なる思いをお聞きしたいと思います。そして猪木会長への追悼的なイベント、セレモニーなどあるのか、そのへんをお聞きしたいと思います」

▼谷川プロデューサー「平井さん、ありがとうございます。私が代表してお答えさせていただきたいんですけど、私が猪木ファンというと本当にコアな信者のような猪木ファンの方に怒られるかもしれないけど、僕はこの大会は誰に向けてやろうかなと考えた時に、やっぱり亡くなられてしまったんですけど、猪木さんが見て『面白いことやってるんじゃないか』と思われたら勝ちだと思いますし、『つまんねぇな』って言われたら、それは本当に僕も二度とやらせてもらえないと思いますし。猪木さんだったらどう考えるか。常に猪木さんは王道があったら逆をやったり、スキャンダルあり、それこそ世間に届くことがどれだけできるか勝負してきた人であると思いますから。そういう猪木さんの感性というものを、常に『猪木さん、どう思いますか』という問いかけの中でやっていきたいなというふうに思ってます。逆に第1回の2001年のイノキボンバイエ、安田選手vsバンナの試合の時に生まれたのがメイソンなので。2001年生まれの子ですから。猪木さんの現役時代とか、僕みたいな還暦のオジサンが力道山とか語るようにちょっと想像できないと思いますが、逆に言うと小川さんが監督になられたんで、一度早急に小川さんの道場に行ってみんなで練習したり、小川さんから話を聞いたり。それこそ昨日も四十九日で藤田選手と久々にお会いしましたが、そういう方々から教えが聞ければ。それで猪木さんの色がより強くなると思います。当日もちろん猪木さんに対するセレモニーを僕らだけの他にないようなことを考えてますし、VIPの特典として両国にスペースがありますから、そこで猪木酒場を復活させたり、猪木さんの関連グッズ。それこそ猪木ファンの人が一生懸命協力してくれてるんですけど、ファンの方が年表を作ってくれたり、異種格闘技戦で戦った選手と写真が撮りたいということでパネルを作ったりとか、いろいろそういうアイデアを用意してます。猪木さんのファンが来て、久々に猪木さんの世界に会えたなっていうふうに何とか近づけていきたいと思います。平井さん、ぜひご協力よろしくお願いします」

▼平井代表「お言葉ありがとうございました」

――萩原のどの試合をみてやりたいと思った?

▼木村「そこは特にないですね。キャラクターですね。そういうキャラクター的にやりたいなと。試合は全部見てますよ。RIZINでもハードな対戦をどんどんしてると思うし、チャレンジ的な試合ばっかりだと思うんで。戦績はあれですけど、毎回熱くなるような試合してますし、ファイターとして魅力あるんで、率直にやりたいなと思います」

▼小川総監督「最後なんですけど、先ほど平井さんからもご指摘があったんですけど、選手たちを集めて猪木さんの戦いの教え方、猪木さんが戦うにあたって戦いとは何ぞやと。いろんな猪木さんのノウハウを受けてますので、それを猪木軍の選手たちに一つ一つ丁寧に理解してもらえればなと思ってます。その戦いができてこそ猪木軍だと思いますし、試合を観に来たお客さん、ファンが『このイベント、猪木さんの魂が宿ってるな』。そういうイベントになれるように努力していきます。皆さんよろしくお願いします」

▼谷川プロデューサー「大事なこと言うの忘れた。明日チケット一斉発売です。よろしくお願いします。すいません、大事なことを忘れてました」


【会見後の小川総監督】
――発表されたカードはどう感じている?

▼小川総監督「猪木さんのためにやっていくってことが大事なんで、カードの内容とか全然それは異論はないです。ただ、みんなで盛り上げたいなと思うので。これから今日来てる選手を一人一人じゃないけど集めて、どういう思いなのか聞いて。しっかりそこは確認してやっていきたいなと思ってるんで。もしかしたらカードがなくなるかもしれない。猪木さんの意思がないのに出てもしょうがないんで、そこは厳しい目で見ていこうと思います。猪木さんのためにやろうという選手が出るのが本当のことだと思うんで。猪木さんのイベントだから上辺だけで言って出てって選手は必要ないです。それは谷川君にも言ってあるんで。あとレスラー、何人か声はあるんですけど、これからまた手を挙げさせて。実際に僕なんか出てもいいんですかって選手もいっぱいきてるんですよ。ただ、ふさわしいかふさわしくないかの話なんで、もう少し幅を広げてプロレスラーに出てもらわないといけないし。新日本だとか全日本だとか、いろんな選手が出てくれるもんだと思って、僕の意見はあまり言わなかったんです。昨日の四十九日もいろいろな団体から来られたじゃないですか。自分の中ではプロレスラーが集まってかなり手応えがあったんですけど。RIZINはRIZINで協力してくれるって話があったんですけど、ふたを開けてみて全然、話が違うじゃないかと。正直、会見中もずっと頭がゴチャゴチャしてずっと怒ってたんですよ。もう一回、協力してくれる人をしっかり頼んで…頼むことじゃないと思うんだけど。猪木さんのためにもっと手を挙げてほしい。各レスラーが。葬式とか四十九日だけ来て、肝心なイベント来なかったらレスラーじゃねぇじゃん。プロレスラーが来てくれるのが本人が一番喜ぶと思うんだよね。僕が一緒にいた時も格闘技の方が本当に猪木さんをリスペクトして『イノキ、イノキ』ってきてたんですよ。プロレスラーの人が少ないなと。今、非常に憤ってますね。昨日も藤波さんにお会いして私は言いました。『出ますか? 出ませんか?』。そこははっきり言いました。一番弟子なんで、本人は出た方がいいと思うんです。一番弟子じゃないですか。ファンもそこは期待してると思うし、谷川君も本人がOKなら出てもらっていいと言ってますから。あとは本人次第」

――藤波さんの返事は?

▼小川総監督「言葉は悪いですけどコンニャクですからね。どうなるかわかりません。明日いいって言ったら、あさってダメだとかいうのが正直あるけど、当然、出るにあたって若い選手を並べると自分がふさわしいのかなとかいう思いも出てくるとは思うんですよ。コンニャクって悪い意味で言ったわけじゃなくて、出るって言ったはいいけど、周りに20歳とかそういう選手がいっぱいいる中でという思いはあるけど、そういうのは考えないでほしい。手を挙げてくれればいいだけじゃないですか。ファンが拍手してくれて。ファンあってのものなんで、そこの意見は受け入れて手を挙げてほしい」

――プロレスラーが出た場合は異種格闘技戦になる?

▼小川総監督「イノキボンバイエ自体が区分けはしないんですよ。猪木さんの考え自体。どっちでもいいじゃん、何だっていいじゃん。要は面白ければいいんですよ。それが猪木イズムなんで。たとえばさっきも巌流島とか言ってましたけど、ファンが面白ければいいんですよ。猪木さんの遺志を継ぐイベントなんで、そこは大事にしたいなと。細かいこと言うなよって。面白ければいいじゃんって。それが猪木さんのイベントなんで、たぶん猪木ファンはそこを求めてると思うんで。だから、どんなルールだっていいんですよ。それは今度来る選手も面白くしてくれと。それが猪木さんが喜ぶことだから。勝負にガチガチにこだわってって試合されたら猪木さん怒りますよ。っていうぐらい猪木さんはファンを喜ばせてナンボ、世間が向いてくれるような試合をするのが猪木イズムなんで、そこはしっかり出していきたいです。もちろん出すようにお願いします。選手たちに」

――木村選手の発言から猪木イズムを感じた?

▼小川「猪木イズムっていうか勉強してきたんでしょうね、出る以上は。やっぱりイノキボンバイエに出る、K-1辞めた辞めないの話は置いといて、今は猪木さんという人をリスペクトして出たいと。ルールは何でもいい。これはまさに猪木さんの言う通りじゃないですか。猪木さんだって、そんなのどうでもいいじゃねぇか、本人が出たい、一生懸命やるっていうならそれが一番いいじゃんっていう人なんで、一番いいと思いますよ。カードもみんなが面白くなるようなカードを望んでると思うし、そこは猪木イズムを勉強してきたんだなという第一印象を受けました。とにかく協力してくれるように各団体回るかもしれませんけど…いや、回るな。乱闘、乱入は僕の代名詞なんで、そこはしっかりやらせてもらいたいなと思って。ウズウズしてたら、こっちからお構いなしに突撃しますんで覚悟して下さい」

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