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12/14【IGF/巌流島】柴田勝頼が12・28両国参戦 「自分なりのやり方でアントニオ猪木を弔わせていただきたい」

 12・28両国大会『INOKI BOM-BA-YE×巌流島』へ向けた会見が14日、東京・飯田橋のホテルメトロポリタンエドモントで行われ、新日本プロレス提供試合として「柴田勝頼vsトム・ローラー」が緊急決定。自ら希望して参戦が決まった柴田は「猪木さんに呼ばれてここに来ました。自分なりのやり方でアントニオ猪木を弔わせていただきたいと思います」と決意を口にした。

 全9試合が出そろっていた12・28両国大会だが、この日、追加カードが新たに決まった。令和猪木軍・小川直也総監督が「この追悼イベント、イノキボンバイエを成功しようと言っているんですが、肝心なプロレスラーが名乗りを上げていない。また、協力関係にある新日本プロレス、一人も選手がいない。どういうことなの?」と不満を爆発させていたが、新日本提供試合が実現することになったのだ。

 参戦するのは柴田。谷川貞治プロデューサーによると、12・28両国大会の開催が浮上した際、真っ先に出場の名乗りを上げたのが誰あろう柴田だったという。猪木さんが設立した新日本でプロレスラーとしてデビューした柴田は「猪木さんに呼ばれてここに来ました。自分なりのやり方でアントニオ猪木を弔わせていただきたいと思います」と切り出し、「猪木さんがいなかったら新日本プロレスができてなくて、新日本プロレスがなかったら自分、生まれてないんですね。この大会に出ない理由がないぐらいに思ってます」と名乗りを上げた理由を口にした。

 「いろいろうまく話が進まなかった部分もありました。最悪、俺(新日本を)辞めてでも出ようかなぐらいに思ってました」とまで覚悟していたことを明かしたが、参戦に至っては自分自身が新日本に働きかけ、ようやく実現にこぎ着けた。「闘魂の灯を消したくない」との思いが何よりも強く、両国のリングで「自分にしかできない新日本プロレス」を見せる覚悟だ。

 柴田は元UFCファイターで新日本でも活躍するローラーと頭部への攻撃禁止のUWFルールで対戦する。「俺がここに来たから大丈夫。小川総監督に一言いうとすれば、クソ落ち着いてください」と小川総監督にメッセージを送った柴田は「闘魂」の2文字を体現する戦いを猪木さんに捧げる。


☆12/28(水)東京・両国国技館『INOKI BOM-BA-YE×巌流島』13:00開場、15:00開始

◇新日本プロレス提供試合◇
▼UWFルール
トム・ローラー
(1/30)
柴田勝頼
※頭部への一切の攻撃は禁止

◇第1試合◇
▼令和猪木軍vs世界格闘技軍 9対9マッチ 先鋒戦 巌流島特別ルール:77kg契約
ガロア・ボファンド
(5分3R)
マーカス・レロ・アウレリオ

◇第2試合◇
▼令和猪木軍vs世界格闘技軍 9対9マッチ 次鋒戦 巌流島ルール:58kg契約
ダウサコン・BANG BANG GYM
(3分3R)
龍聖

◇第3試合◇
▼令和猪木軍vs世界格闘技軍 9対9マッチ 三鋒戦 巌流島ルール:無差別級
ミスターX
(3分3R)
貴賢神

◇第4試合◇
▼令和猪木軍vs世界格闘技軍 9対9マッチ 四鋒戦 巌流島特別ルール:無差別級
ヤン・ソウクップ
(5分3R)
関根“シュレック"秀樹

◇第5試合◇
▼令和猪木軍vs世界格闘技軍 9対9マッチ 中堅戦 巌流島ルール:無差別級
シビサイ頌真
(5分3R)
ジョシュ・バーネット

◇第6試合◇
▼令和猪木軍vs世界格闘技軍 9対9マッチ 六鋒戦 キックボクシングルール:72.5kg契約
アルバート・クラウス
(3分3R)
宇佐美秀メイソン

◇第7試合◇
▼令和猪木軍vs世界格闘技軍 9対9マッチ 七鋒戦 MMAルール:88.5kg契約
岩崎大河
(5分3R)
ラファエル・ロバト・ジュニア

◇第8試合◇
▼令和猪木軍vs世界格闘技軍 9対9マッチ 副将戦 ルール調整中:71kg契約
矢地祐介
vs
木村“フィリップ"ミノル

◇第9試合◇
▼令和猪木軍vs世界格闘技軍 9対9マッチ 大将戦 MMAルール:92kg契約
メルビン・マヌーフ
(5分3R)
イゴール・タナベ


【会見の模様】
▼谷川プロデューサー「皆さん、本日は昼間から記者会見にお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。12月28日の両国国技館で行われる『INOKI BOM-BA-YE×巌流島』。早いものであっという間にあと2週間ほどに期日が迫ってまいりました。本当に予期せぬ、猪木さんが亡くなられて、葬儀、お通夜、いろいろありまして、準備期間が本当に短かったんですが、私的には非常に満足した、令和猪木軍と世界の格闘技軍の9対9マッチがラインナップできたんじゃないかと思っております。関係者には心よりお礼申し上げます。そして今日、3回目の記者会見。小川総監督がプロレスラーがいないじゃないかって前回の記者会見で大変怒っておりまして、あれから僕は全く連絡を取ってないんですが、今日、その小川総監督も喜ばれるんじゃないかということで、新日本プロレスの選手が参戦することになったので、発表させていただきたいと思います。ご紹介したいと思います。意外な選手の登場かなというふうに思いますが、柴田勝頼選手がこの大会に参戦することが正式に決定しました」

※柴田登壇

▼谷川プロデューサー「猪木さんが亡くなられた後、このイノキボンバイエをやるという構想がある時に、実を言うと誰よりも真っ先に柴田勝頼選手から連絡がありまして。『ぜひ参戦させてほしい』という連絡をいただきました。お父さん(故・柴田勝久さん)が新日本プロレスを猪木さんが旗揚げする時のメンバーであったり、いろんな思いはあると思いますが、それは後ほど柴田選手から聞いていただくことにして、私もこの大会をやるにあたって新日本プロレスの木谷高明オーナー、並びに菅林(直樹)会長、大張(高己)社長にご連絡させていただきまして、『何とか選手を出していただけないか』と。数人候補の名前を挙げて、希望する選手の名前を挙げて、無理なお願いだと思いますが出させていただきました。新日本プロレスさんは1月4日に東京ドームでイベントがありますから、本当にそんな状況の中で選手を1週間前のイノキボンバイエに貸してくれるということ自体が非常に無理なお願いをしているというのは重々承知で。それこそ猪木さんがご存命の時は僕も何回か猪木さんと格闘技のイベントをやってるんですが、猪木さんの一言で選手が駆り出されてって状況だったんですが、今回みたいに猪木さんがいらっしゃらない中で選手に出ろとか、出してくれとか、お願いしますというのはなかなか無理なことは重々承知しておりました。その中で今回、こうやって柴田選手を出していただいた木谷オーナーはじめ、菅林会長、大張社長には心より御礼を申し上げます。ありがとうございました。新日本プロレスさんの条件一つあります。頭部への打撃は一切禁止で、UWFルールでやってほしいということになりました。それが新日本プロレスさんから出していただいた条件であります。これは新日本プロレス提供試合として行われることになりました。対戦相手に関してはUFCでも結構活躍してる、THE ULTIMATE FIGHTERですか。若手の登竜門で活躍していて、新日本プロレス並びにプロレスの団体、今でもMMAの試合をやっているトム・ローラー選手との試合になります。頭部への攻撃なしのUWFルールで許可をいただきました。本当にありがとうございます。そういう意味で何人か挙げさせてもらった選手の中で柴田選手には思い入れがあると同時に、2017年に頭に大きな事故をしたと聞いて、凄く心配でしたし、この試合自体も柴田選手に関しては本当に心配だったんですが。逆に今回、柴田選手がイノキボンバイエに出る経緯に関して言うと、私が新日本プロレスを口説いたというよりも、柴田選手が何とか出たいということで口説いていただいた。私あまり何もしてない中で、柴田選手の思いだけで今回の出場が決定したような気がします。柴田選手に関して言いますと、私が10年以上前にDynamite!!やらDREAMやらK-1の試合で結構出てもらいました。桜庭(和志)選手やら石井慧選手やら秋山(成勲)選手やら、本当に強豪ばかりと戦ってもらって、その都度いい試合をして非常に感謝してますし感謝してますし、私がK-1をやっている頃に新日本プロレスのリングで天田ヒロミ選手とキックルールでやったり、武蔵選手と異種格闘技戦を戦ったり。私としても思い入れの深い選手でありますし、このイノキボンバイエ真っ先に手を挙げてくれた柴田選手に感謝しております。改めまして新日本プロレスの皆さん、この試合を、柴田選手を上げてくれること、許可してくれたことを心より感謝いたします。ありがとうございました」

▼柴田「新日本プロレスの柴田です。猪木さんに呼ばれてここに来ました。自分なりのやり方でアントニオ猪木を弔わせていただきたいと思います。以上」

▼谷川プロデューサー「個人的にやろうと思ってるんですけど、今回、令和猪木軍vs世界格闘技軍の9対9マッチ、それから新日本プロレスさん提供試合。もしかしたら増えるかもしれないんですが、猪木さんの追悼セレモニーはきっちりやっていきたいと思ってます。猪木さんの追悼セレモニーに関して言いますと、一番最後になると思いますけど、僕としてはそこを無料で日本全国1億人のダーをみたいなと。全員でダーができる…道を歩いてる人も仕事してる人も食事してる人もYouTube等で1、2、3、ダーだけは、その前後の追悼のところは無料で開放して、道行く人、何かしてる人もその時間は立ち止まってダーができるような企画を考えています。そのほかにも会場では猪木さんのマニアのファンの人が作ってくれたんですけど40メートルから50メートルに及ぶ年表があったり、猪木さんが今まで戦った異種格闘技戦の対戦相手のパネルがあったり、猪木酒場があったり。猪木酒場はVIPの人の特典にしようと考えていますが、VIPの方は赤いタオルが付いてますので、そういう特典をいろいろ設けながら猪木さんを追悼しつつ、テーマとしては猪木さんから世代が結構離れていて、なかなか若い方ばかり今回、試合に出てるんですけど、闘魂を伝承していくというか、継承していくことが本当に猪木さんの一番の追悼になると思いますので、そういう思いで全選手戦いますので、一つよろしくお願いします」

――小川総監督がプロレスラーがいないことに不満を口にしていたが?

▼柴田「俺がここに来たから、それはもう大丈夫」

――試合に向けた意気込みを

▼柴田「やっぱり自分なりの、自分にしかできないやり方でアントニオ猪木の弔いをさせていただきたいと思ってます。邪魔はさせたくないですね。闘魂の灯を消したくない。それが一番です」

――ルールが頭部への打撃禁止のUWFルールとなったが?

▼柴田「自分としては何でもいいんですよ。別に頭部にどうのこうのこだわってなくて、実際に先月、アメリカで試合してきたばっかりで。でも、いろいろうまく話が進まなかった部分もありました。最悪、俺(新日本を)辞めてでも出ようかなぐらいに思ってました。今ちょっと遅くなりましたけど、ここにきていろんなことがクリアになって、この大会にこぎ着けたという感じですね。新日本プロレスのご理解あってのことなので、そこはしっかりやりたいと思います」

――猪木さんとの思い出、胸にこみあげてくるエピソードがあれば?

▼柴田「お葬式の時に思ったんですよ。猪木さんがいなかったら新日本プロレスができてなくて、新日本プロレスがなかったら自分、生まれてないんですよ。この大会に出ない理由がないぐらいに思ってます」

――生前の会話でかけられた言葉で印象に残っているのは?

▼柴田「ビンタされた方が多いかもしれないですね(苦笑) 全くないとかではないんですけど、ブラジルに行かせていただいたり、呼ばれたり、いろんなタイミングで関わらせていただいて。それで柴田勝頼っていうプロレスラーが存在してるんで、新日本プロレスのみならずプロレスラーとしてしっかりやりたいと思ってます」

――柴田選手の中で猪木さんはどんな存在?

▼柴田「ずっとそれを考えてますね。ずっと毎日それを考えてます。ずっと考えてますね。考えて考えて、ここにいるっていう形ですね」

――猪木さんを弔う大会でどんな戦いを見せたい?

▼柴田「自分にしかできない新日本プロレスですね」

――名乗りを上げてからなかなか出場が決まらなくて焦りはあった?

▼柴田「ないですね」

――小川総監督の発言を聞いてどう思った?

▼柴田「小川総監督に関して一言いうとすれば、クソ落ち着いてください」

――プロレスラーの名乗りがなかったことについて思うことは?

▼柴田「特にないですね。自分が出ればしっかり形にするつもりなんで。そこは」

――谷川さんとの思い出は?

▼柴田「非常に懐かしい気持ちにはなりますね。一日前にオファーが来て…2日前かな。試合したこともありますし。そこはやはりプロレスラーの精神で、いつ何時、逃げない。そこは全うしてきたと思います。自分、対戦相手だったり、場所だったり選んだことは一回もなかったですね」

▼谷川プロデューサー「僕はイチ柴田選手のファンで、思い出もいっぱいあります。数日前にオファーして快く出ていただいたし。そもそもプロレスラーの方で格闘技の試合に…特に猪木さんといろんなことやってた時、いろんな選手が出てたんですけど、僕が一番凄いなと思っているのが、例えば桜庭選手やら藤田選手のようにレスリングのベースがあったりとか、小川選手のように柔道のベースがあったりとか、安田選手のように相撲のベースがあったりとか、ある程度、他の格闘技のジャンルで活躍した選手が多い中で、猪木さんじゃないけど、もともとのベースが本当にプロレスラーという選手の参戦は柴田選手だけだった。そういう意味でファンですし、入場だけでいつも僕は柴田選手が出るとワクワクしますね。一緒にラーメンのCMに出たこともあるんですよ。僕が柴田選手に殴られるという。そんなこともあったんで、非常に縁のある選手ですし、イチファンとして凄く好きな選手です。同時にだからこそ頭のことやら心配でもあります。思いがあまりにも強すぎて、本当に圧倒されたという。だから僕、新日本プロレスさんと交渉なんかほとんどしてないです。最後、お願いはさせていただきましたけど、それほど柴田選手の思いが強いことが凄いし、感謝してます」

▼平井丈雅ストロングスタイルプロレス代表「今回この会見を見ている記者の方たち、YouTubeを通じてごらんになっているファンの皆様、おそらく同じ意見だと思いますが、今回の大会のカードを見て、柴田選手の参戦の発表を見てプロレスファンの方たちは本当に心から喜んでいらっしゃると思います。もちろん、その他9試合に参戦する選手の方々もそれぞれが猪木会長に思いを込めて参戦していただいていることは皆様わかっていると思うんですが、やはり猪木会長はプロレスを創られて、プロレスから格闘技、世界中で戦いを起こしていった方です。そこにご自分が作られた新日本プロレスの選手。しかも先ほど柴田選手もおっしゃったように猪木会長がいらっしゃらなければ自分はプロレスラーになってなかったという思い。それまでの格闘技人生を振り返った中で猪木会長との思い出、猪木会長の思いを体現する選手として、他の方たちはもちろんそうだと思いますけど、柴田選手が一番だと皆さん感じていると思います。なので、本日の発表を喜ばれていると思います。だからこそイノキボンバイエだという気持ちを皆さん持たれていると思います。その中でいろんな思いを語られている中で、この戦いで猪木会長の教え、思い。その中でも特に強い教え、今回、世界中に出したい戦いの教えが何かを教えていただけたらと思います」

▼柴田「闘魂です。以上」

▼平井代表「ありがとうございます。我々、記者さん、ファンの方も含めて28日、期待させていただきます。よろしくお願いいたします」

▼柴田「よろしくお願いします。頑張ります」

※自ら挙手して

▼柴田「小川総監督がおっしゃっていましたけど、プロレスラーなら出るのがお務めだと言っておられましたが、これは自分、宿命だと思っています。以上」

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