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12/14【GLEAT】MMAでGLEATvsハードヒット対抗戦 和田が稔を97秒殺

『GLEAT MMA Ver.0』東京・後楽園ホール(2022年12月14日)
GLEAT MMAルール ○和田拓也vs田中稔×

 GLEATとハードヒットの対抗戦がMMAルールで実現。和田が稔を97秒殺に葬った。

 今大会で初めてMMAルールに挑むGLEAT勢がキャリア28年のベテラン・稔。相手は元キング・オブ・パンクラスウェルター級王者で、KING of HARD HIT初代王者の和田。GLEATvsハードヒットの対抗戦が初めてMMAルールで実現した。

 序盤からフックを振り回した稔はローキックを繰り出したが、キャッチした和田がテイクダウン。上から何発も鉄槌、ヒジ、パンチを容赦なく振り下ろす。ボディと顔面にパンチを打ち分け、ヒジ打ちを何発も打ち込むと、レフェリーが試合を止めた。

 和田がわずか1分37秒、TKO勝ちを決めた。試合後はノーサイドで健闘をたたえ合った両者。「一番悔しいのが最高のプロレス見せてやろうと思ってたけど、プロレスラーの負け方としては失格かなって。負けるならもっと壮絶に負けろって」と悔しそうに振り返った稔が50歳にして初のMMAに挑戦したのは「(和田と)3月にやるはずだったのが流れてしまって、やらなきゃ気が済まなかった。もちろん強いし、勝てる保証なんかないし。でも引き下がれなかった」との思いから。だからこそ、「彼はMMAやらないと決めてたのに俺の思い受け止めてくれて。受けてくれた和田さんに感謝ですよ。だって別にやる必要なかったんだから」と感謝した。

 完勝した和田は「絶対勝たなきゃいけない試合に挑むのも逆に怖かったですよ。負けれないし」との覚悟で臨んでいた。「田中稔さんにMMAなんかやらせちゃダメ。僕と稔さん、44と50歳。GLEAT MMA若いヤツらがやらなきゃダメでしょ」と指摘した和田は「今日はノーサイドでまた来年、敵としてそういう抗争があるんだったら、MMAじゃなくてUWFでやればいいと思う」と稔との続きを前向きに見据えていた。


【試合後の和田】
――圧勝だった?

▼和田「でも絶対勝たなきゃいけない試合に挑むのも逆に怖かったですよ。負けれないし。田中稔さんにMMAなんかやらせちゃダメ。僕と稔さん、44と50歳。GLEAT MMA若いヤツらがやらなきゃダメでしょ。猪木じゃないけど、お前らの飯のタネは自分らで作れって。俺らがやることじゃないから。若いヤツが自分で手を挙げてやらないんだったら田村潔司がやればいいわけだし」

――試合後、稔選手と言葉を交わしていたが?

▼和田「稔さんと決まってから、お互いに2カ月ぐらい期間あったんですけど、毎日充実して練習させていただいて。稔さんもそうやって言ってましたけど、稔さんが初めてで自分は10年ぶりでしたけど、何か久々のMMAで苦しかったんですけど幸せな時間を作れたかなっていうのがありますね。それを伝えさせていただいて。稔さんの方もそういうふうに思ってくれていて。今日はノーサイドでまた来年、敵としてそういう抗争があるんだったら、MMAじゃなくてUWFでやればいいと思うし」

――GLEAT主催で純粋な総合のリングではなかったが?

▼和田「プロレス団体ってだけで興行は純粋な格闘技なんで」

――今後LIDET UWFに絡む時、今までと違う感じになる?

▼和田「今日こんなの見せちゃったから。僕はホント今日は15分やるつもりだったんですけどね。ああいうふうになってしまったんで、来年やるとしても若い選手も噛みつきづらくなっちゃったのかなと思って。また怖い和田拓也を見せてしまったよね。結局、若い選手が誰も見せてこないから。もうやらないですけどね、MMAは」

――稔がMMAの舞台に出てきただけでは褒めたくない?

▼和田「いや、そんなことないですよ。凄いことだけどね。僕、逆だったらできないと思うし、あの年齢で初めてオープンフィンガーつけて。ブランクあるけど練習やってる自分といきなり試合するなんて逆の立場だったらできないかもしれない。今日は彼を尊敬してます」

――稔にMMAをやらせる若い選手がダメと?

▼和田「お前らがやらなくてどうするんだよって。お前らがやらないんだったら興行なんかやらなくていいと思うし、田村潔司がやればいいと思うし」


【試合後の稔】
▼稔「いやぁ強かった。練習でももちろんパウンド練習するんですけど、全然違ったですね。ヒジ食らって記憶が途切れてしまって真っ暗になって、途中で俺、四つん這いになったらしいんですけど、そこの記憶が全くなくて。殴られてるうちに記憶が戻ってきたけど、また遠のいていって、気づいたら和田(良覚)さんとか伊藤(貴則)君とかがいて。もちろん勝ちたかったし、そのために練習してきたけど、一番悔しいのが最高のプロレス見せてやろうと思ってたけど、プロレスラーの負け方としては失格かなって。負けるならもっと壮絶に負けろって。作戦としてはぶん殴るしかなかったんで、絶対に蹴らないと思ってたんですね。蹴ったら掴まれるから。一発出したローキックが案の定で凄ぇなと思って。我々LIDET UWFに対していろいろ言ってきたし、俺も彼に対していろいろ言ったけど、彼はMMAやらないと決めてたのに俺の思い受け止めてくれて。受けてくれた和田さんに感謝ですよ。だって別にやる必要なかったんだから。GLEATに決めてやろうと思ってたけど、それが一番悔しい。プロレスが見せられなかった」

――和田は若い選手が噛みついてこないとと言っていたが?

▼稔「俺、50歳ですけど、若い子が行けばっていうかもしれないけど、去年、和田選手にシングルやりましょうよって言って3月にやるはずだったのが流れてしまって、やらなきゃ気が済まなかった。もちろん強いし、勝てる保証なんかないし。でも引き下がれなかったですね。周りからもやる必要ないじゃんって言われたけど引き下がれなかった。やらなきゃ気が済まなかった。負けたけど、気が済んだわけじゃないけど、和田さんとやるってなってからずっとボクシング、キックボクシング、MMAの練習をして、無駄な時間を過ごさなかったから、凄くいい時間を過ごさせてもらいましたよ」

――MMAにもう一回挑戦した気持ちは?

▼稔「練習はこれからも続けていくし、今回GLEAT MMAというのが決まって、YouTubeで田村さんがGLEAT MMAをやるということを言って、YouTubeが終わった瞬間に僕、社長に『和田さんとだったらやりたいです』と言ったんですけど。意味のある相手ですね。和田さんが立ち向かう意味のある相手だったんで。第2回をやると発表されて、やる意味のある相手がいたらっていうところですかね。MMAがやりたかったわけじゃないんで、和田拓也とやらなきゃ気が済まなかったんで。すいません、最高のプロレス見せられなかったです。ありがとうございました」

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