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12/31【RIZIN】扇久保“3度目の正直"ならず…堀口が4年ぶり再戦でバンタム級GP覇者に完封勝ち

『湘南美容クリニック presents RIZIN.40』さいたまスーパーアリーナ(2022年12月31日)
RIZIN vs.Bellator 全面対抗戦 ○堀口恭司vs扇久保博正×

 昨年の大みそかで主役になった扇久保が4年ぶり3度目の対戦で堀口超えを狙ったものの、堀口が判定で完封勝ち。RIZINバンタム級ジャパンGP覇者の扇久保を下し、RIZINとの全面対抗戦で、Bellatorの勝ち越しを決めた。

 堀口と扇久保は2013年、2018年に対戦。どちらも堀口が勝利しているが、その後の状況は大きく変わっている。堀口はRIZINとBellatorの両タイトルを獲得。今回はBellator代表として2年ぶりの大みそか参戦となった。一方、扇久保はRIZINバンタム級ジャパンGPを制覇。昨年の大みそかメインで行われた決勝戦では朝倉海を下して大会の主役となっていた。

 1Rがスタートすると、堀口はローキックを放ちつつ、距離を潰して組み合いにいくが、扇久保は冷静に対応。コーナー付近で組み合って試合は一時こう着する。堀口が蹴り足を掴んでタックルを狙うが、テイクダウンにはつなげられない。それでも、ラウンド終盤になると、ローキックを効かせた堀口がダウンを誘い、ロープ際でパウンドを乱射するが、扇久保がなんとかしのぎきった。

 2Rになると、堀口が圧力を強め、体勢を崩した扇久保の背後に回り込み、腰にヒザ蹴りを連発。パワーを活かして豪快に崩す。その後も堀口が有利なポジションを保つが、扇久保は必死の抵抗を見せて動き続け、なんとかグラウンドで上に。だが、明確な攻勢にはつなげられない。

 3Rのゴング早々にパンチを効かせた堀口がサイドポジションからマウントポジションに移行。ここでも扇久保が体勢を入れ換えるが、堀口も負けじと上を奪い返す。パウンドを細かく落として、終始優勢に進めた。残り1分を切ったところでスタンドに戻るが、ここでも堀口が安定感を発揮。扇久保は目尻から流血し、流れを変えることができず、そのままラウンド終了となった。

 判定の結果、3-0で堀口がフルマーク判定勝ち。RIZINとの対抗戦でBellatorの勝ち越しを決めた。一方、扇久保は粘りに粘ったものの、3度目の正直で堀口から勝利を上げることができなかった。

 マイクを持った堀口は「皆さん、応援ありがとうございました。無事勝つことができました。だけど、扇久保選手は凄いタフで、なかなかKOできなかったです。そんな大みそかにしてすいません」と反省しつつ、2023年に向けて「次は盛り上げるんで楽しみにしていてください」と予告した。

 「扇久保選手はタフだなと思いました。何発もクリーンヒット入れてるのに、目が死んでなかったというか。狙っているものがわかっていたので、対策的には立てやすくて、やりやすかったかなと思います」と試合を振り返った堀口。Bellator軍として勝利を上げたが、「なんか喜んでいいのかなって。今でも思っています。リングに立った時に榊原さんが『お前、こっちサイドだろ?』って言ってました」と複雑な心境を垣間見せた。

 今回は階級を下げてフライ級での試合となったが、「体調的にも全然問題なくできたので、これから日本のフライ級だったり、海外のフライ級だったりをもっと盛り上げていきたいと思っています」と今後はフライ級戦線で戦っていくつもり。2023年に向けて「怪我がなければコンスタントに試合をやっていきたいので、3…できれば4…できれば5、なるべく多くやりたいなと思います」と積極的な試合出場を示唆した。

 最終的に全面対抗戦はRIZINの全敗に終わったが、「技術的なものはちょっと日本は遅れているのかなと思っていたんで、自分も海外に渡ってそれを会得したんで。今回の結果を見てもわかる通り、技術的にはちょっと送れているのかなと思いました」と指摘し、「自分がやっているように、アメリカに行って、技術の差だったり、コーチの差だったりとかを直に肌で感じないと人間ってわからないので。やっぱり世界に出たほうがいいんじゃないかと自分は思います」と日本人選手にアドバイスを送った。

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