【新日本】棚橋が遺恨対決制してKENTAにまさかのラブコール 「組む時が来たんじゃないですか?」 2023/2/11

『THE NEW BEGINNING in OSAKA』エディオンアリーナ大阪(府立体育会館)第1競技場(2023年2月11日)
○棚橋弘至vsKENTA×

 棚橋がKENTAとの遺恨対決を制し、「そろそろ次のステージへ、組む時が来たんじゃないですか?」とまさかの共闘ラブコールを送った。

 棚橋とKENTAの遺恨は昨年1・5東京ドーム大会におけるUS王座ノーDQ戦にさかのぼる。この一戦に敗れ、長期欠場に追い込まれたKENTAは昨年のG1公式戦で雪辱を遂げてはいるものの、1年前の報復を誓ってこの日の一騎打ちに臨んだ。

 両者へのコールが飛び交う中、コーナーでアピールした棚橋をKENTAが襲撃。棚橋もダイビングボディアタックを放ってすぐさま反撃し、エアギターを披露したが、KENTAは追撃をスカして競歩で対抗する。その場飛びフットスタンプを投下し、キチンシンク、胴締めスリーパーと腹部に攻撃を集中。この日、前歯3本が取れたという棚橋の口を無理やり開いて揺さぶりをかけた。

 その後もKENTAがスイングネックブリーカードロップを連発し、顔面を何度も蹴りつけて挑発。ミドルキック連打を浴びせたが、棚橋は起死回生のフライングフォーアームで反撃を開始した。ダイビングサマーソルトドロップで追撃し、KENTAが狙ったレフェリーとの正面衝突をことごとく回避し、KENTAがスクールボーイで丸め込んでも2カウントで返した。

 するとKENTAは故意か偶然か、レフェリーに衝突。無法地帯となったスキにイスを持ち出して棚橋の腹部、背中を次々に殴りつけた。ブーイングもお構いなしにKENTAは棚橋の上にイスを乗せてダイビングフットスタンプで急降下。これは棚橋が回避し、カニ挟みでKENTAをイスに激突させたが、KENTAも同じくカニ挟みで棚橋をイスの上に叩きつけた。

 レフェリーが息を吹き返すと、両者はエルボー合戦で火花。棚橋がエルボースマッシュを突き上げれば、KENTAはグリーンキラーでやり返す。串刺しジャンピングフロントハイキック、串刺し低空ドロップキック、ダイビングフットスタンプの連続攻撃を浴びせた。go 2 sleep狙いは不時着した棚橋がツイスト&シャウトで逆襲したが、KENTAはブサイクへのヒザ蹴りを連発して譲らない。

 張り手乱打で棚橋をねじ伏せたKENTAは改めてgo 2 sleepを仕掛けたが、棚橋はスリングブレイドで切り返した。再びスリングブレイドで叩きつけると、ハイフライアタック、ハイフライフローを立て続けに発射して3カウントを奪った。

 棚橋がKENTAとの遺恨対決に快勝。「幾度となく完全決着戦、もうこれで終わりって銘打たれて、ずっとKENTA選手とやってます。そして今日、俺が勝ったんで、もうKENTA選手には何も言わせない」と完全決着を強調した。試合後、倒れ込んだままのKENTAに歩み寄ると、氷のうを差し出した。KENTAは応じなかったものの、逸材からのラブコールだった。「少年漫画ならもうそろそろ仲間になってますよ」と前置きし、「KENTAさん、そろそろ次のステージへ、組む時が来たんじゃないですか?」とまさかのタッグ結成を呼びかけた。敗れたKENTAがこれで遺恨を清算できるかどうかはわからないが、棚橋の呼びかけによって共闘の可能性が急浮上した。


【棚橋の話】「どっちからだったかな? 幾度となく完全決着戦、もうこれで終わりって銘打たれて、ずっとKENTA選手とやってます。そして今日、俺が勝ったんで、もうKENTA選手には何も言わせない。ただ、俺から言いたいことがある。少年漫画ならもうそろそろ仲間になってますよと。俺が読んでた頃ね。KENTAさん、そろそろ次のステージへ、組む時が来たんじゃないですか?」


【KENTAの話】「(コメントスペースにやって来て、太っているTVカメラマンを見つけるとガクッとうなだれ)嘘だろ…嘘だろ…嘘だって言ってくれよ! マジかよ…クソッ! いや、見間違いかもしれない(と顔を上げ、もう一度太っているTVカメラマンを見ると)いや、マジかよ! 太ってんじゃん! 太ってんじゃん! もう、なんで来んの!? なんで大事なとこに来んの!? 今までさんざんいなかったじゃん。なんで肝心なとこで来んだよ! あれか? ノアの時、丸藤という人と爪が伸びてるとか、指が肉々しいとか言ったから仕返し? ねえ? なんで来んの? 今日! 特徴ないヤツとずっと楽しく回ってきて、北海道で何食べたのみたいなことやってきたのになんだよ、お前! ふざけんなよ。お前のせいだから。わかった? (声を張り上げてさらにキツい口調で)わかった!? (太っているTVカメラマンが頷くと)ふざけんなよ。見た? 今日のファン。この2月の大阪って3年前か? 3年前、大阪のヤツ、俺にめちゃくちゃきったねえ言葉、大阪の育ちの悪さが出るような汚い言葉を俺に吐きかけて。その場所だよ、大阪。ほんで今日見た? コールしてるヤツもいたよ。見たか? なあ? (太っているTVカメラマンが頷くと)俺が変えたの? それともあいつらが勝手に変わったのか? それはわかんねえよ。でもな、俺は確実にこの3年間で人の心を動かしてきたっていう自負があるよ。2月の大阪はそういう因縁があんだ、俺にとって。今日勝ってキレイに締めたかったのに…めっちゃ太ってんじゃん。ふざけんなよ。(また太っているTVカメラマンに向かって)汗かいてんじゃねえかよ。ふざけんなよ。なんで何もしてねえのに汗かいてんだよ! だから結局、俺が何が言いたいかっていうと、俺の2023年はまだ始まったばっかってこと。おい(と太っているTVカメラマンにTOO SWEETサインを要求する)。(太っているTVカメラマンがそれに応じると、その指を掴んで)肉々しいな! 肉々しいな! 爪ぇ! (気を取り直して)まだ終わってねえから」